THE HORROR MOVIES~スプラッターからSFまで、B級怪奇映画のすべて PART5

2019年10月26日 12:14

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出版社:近代映画社
出版年月:1986年11月
作品解説:江戸木純、北島明弘、小松沢陽一、久保田明、冨谷洋、平沢和行、水木容子、村岡三朗
ページ数:148頁
定価:1,800円(発売当時)


【表紙】死霊の谷
悪魔のいけにえ2、クリープス、死霊のしたたり
死霊の谷、死神レーサー、おとぎ話は血の匂い デッドタイム・ストーリー
ポルターガイスト2、悪魔の毒々モンスター、リンク、ノマッズ
クリッター、クリーチャー、ゴースト・ハンターズ、ストレンジ・インベーダーズ
ロジャー・コーマン:ハリウッズ・ワイド・エンジェル
赤死病の仮面、スペース・レイダース、SFソードキル、クロール・スペース
テラービジョン、ダーク・スター、スペース・バンパイア
エル・トポ、エレメント・オブ・クライム、ザ・ラスト・ウェーブ、アドベンチャー・マーク・トゥエイン
貴縁、俠女十三妹、7番目の呪い
悪魔の微笑み、ザ・リッパー、SFコンクエスト 魔界の征圧
ラッツ、ヘル・オブ・ザ・リヴィング・デッド
無邪気な悪魔におもちゃが8つ、バンパイア・キラーの謎
バンパイア・ラヴァーズ、吸血鬼ブラキュラの復活
デビル・ナイト、禁断の惑星 エグザビア、悪夢の銀河鉄道、四次元への招待
ブライアンの悪夢、ザ・プラマー 恐怖の訪問者
スタッフ、嗜肉の愛 ビヨンド・ザ・ダークネス、ミッドナイト、発情アニマル
血みどろの入江、血塗られた殺人、妖怪道士、アルジェント・ザ・ナイトメア 鮮血のイリュージョン
テラー・オン・テープ 、ファンゴリア・ビデオ・マガジンVol.2 黒魔術スペシャル
魔界の館、呪われた血族、フューチャー・キル、S.F.第7惑星の謎
ジュリア 幽霊と遊ぶ女、ザ・ハース 生贄の町
わたしは目撃者、悪魔の虚像 ドッペルゲンガー
スティーブン・キングの死霊の牙、スティーブン・キングのキャッツ・アイ
呪われた棺、アメリカン・ナイトメア 夜の切り裂き魔
怪人ドクター・ファイブス、モスキート 血に飢えた死体マニア
ナイトメア・シティ、魔界天書、犯されたお嬢様 女子寮を襲う聖夜の殺人鬼
ドラキュラ最後の聖餐、黒の殺人リスト、ブラッド・リンク
フランケンシュタイン’86、マッキラー、ベルベット・バンパイア、エビクターズ 惨殺の家
ジキル博士と女たち 暴行魔ハイド、タランチュラのキス、吸血男オクトマン
ブリーダーズ、ミュータント・ハント
モンスター・ア・ゴー・ゴー、シー・デビルズ・オン・ホィールズ、サムシング・ウィアード
◆東京国際ファンタスティック映画祭’86
◆ファンタスティック映画祭に来日するステキなホラー・メイカーたち
 ロジャー・コーマン
 ロイド・コーフマンとトロマ映画
 トビー・フーパー
 ジョン・カーペンター
◆どうしても日本で国際的なファンタスティック映画祭を開きたかった!!
◆ファンタスティカ・ブリュッセル映画祭
◆ホラー映画にもこんなステキなセリフがある!
◆ホラー・ムービー殺しのテクニック ア・ラ・カ・ル・ト
◆新作ホラー・ムービー製作ニュース
◆異色ホラー・バイプレーヤーたち
◆ホラー・ムービーはポスターもなかなかのものがある!!(Ⅱ)
◆最新話題作ビデオ一挙公開
【裏表紙】クリッター


近代映画社が発行していたホラー映画ムック本のシリーズ第5弾。記憶している限りでは、最終巻。その他にはNEOブックスなる判型の小さくなったPART1~PART2の再編集版が出ていたが、PART3以降はこのA4ムック版のみの発行だったと思う。PART4までは装丁がブラックだったが、このPART5はシルバーで、本文のフォントも丸くなりなんだかポップな感じになっている。

誌面の前半は東京国際ファンタスティック映画祭の作品、後半はビデオリリースされた作品になっており、その間に特集記事が挟まっているいつもの作りだった。特に、小松沢陽一氏のファンタスティック映画祭(前年のTAKARA~も含めて)のレポートは当時の日本で盛り上がっていたホラーブームの熱気が感じられて熱いものが込み上げてくる。アルジェントやクローネンバーグらが来日して舞台挨拶してくれるなんて本当にアメージングだし、ホラーやSFなどのジャンル映画のみで映画祭を日本で開催出来たというのも意義のあることだと思う。どちらかと言えば日陰でひっそりと暮らしていたものが、突然スポットライトが当てられたような時代。メディアもこぞってこのムーヴメントを取り上げ、レンタルビデオ店では大々的にコーナーが設置されて一般人にまで目に触れる機会が一気に増加した時期であった。しかし、この後、飽和状態になった業界のブームは落ち着き、ホラーが映画の1ジャンルとして定着しつつあったころ、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件が発生(1988年)する。容疑者の自宅から発見されたとするビデオ(ギニー・ピッグシリーズ)がホラー映画であったことから、世間の風当たりは強くなり、テレビ放映の自粛、ビデオ店からのコーナー撤去などが相次ぎ、あっという間にブームは消え去り、「ホラーが好き」と言うだけでも憚られる冬の時代が続くことになる。

それから30年が経過したが、今現在ホラー映画は死に絶えたかと言えばそうではない。90年代、宣伝文句に“ホラー”と入れると客が入らないということで、スリラーやサスペンスに分類されて、一時は消え去りかけたが、2000年代になり様様な作品が生み出されてホラー映画という言葉も普通に使われるようになってきた。往年の名作が次々にリメイクされたり、ゾンビ映画が復権してきたり、また、CG技術の進歩により昔なら表現出来なかった映像も見ることが可能になってきた。メディアもVHSからLD、DVDそしてブルーレイと進化し、そのたびに名作はリリースされ、埋もれていた作品も日の目を見ることができるようになった。この『THE HORROR MOVIES』シリーズが発行されていた頃と時代はかなり変わったが、当時掲載されていた作品たちは今も生き続けているのである。それは今後も多分変わることはない。願わくば、こういった出版物でも取り上げてもらって地道にホラー映画の裾野を広げていってくれれば、ホラー映画のいちファンとしては嬉しく思う。ホラーは不滅です。


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巻頭は『悪魔のいけにえ2』

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TAKARAファンタスティック映画祭と東京国際ファンタスティック映画祭のレポート

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ジョン・カーペンター監督の特集記事。東京ファンタに合わせて来日予定だった、トビー・フーパー、ロジャー・コーマン、ロイド・カウフマンと並んでの特集(カーペンターは急きょ来日できなくなったとの注釈もあり)。

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フルチの『ザ・リッパ-』と『SFコンクエスト』ビデオリリースの紹介記事。『ザ・リッパ-』はDVDでリリースされたが、『SFコンクエスト』のほうはビデオ止まりのまま。

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裏表紙は『クリッター』


THE HORROR MOVIES~スプラッターからSFまで、B級怪奇映画のすべて~PART4

2019年10月19日 19:38

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出版社:近代映画社
出版年月:1986年8月
作品解説:甲斐汎、小松沢陽一、さとう・れい、谷俊夫、堤夏彦、富谷洋、平沢和行、水木容子、村岡三朗、森山京子
ページ数:148頁
定価:1,480円(発売当時)


【表紙】スペースインベーダー
エルム街の悪夢PART2 フレディの復讐、クリッターズ、イゴール・アンド・ザ・ルナティックス
ノーマッズ、ザ・ドクター・アンド・ザ・デビルズ、バイオ・インフェルノ
マザーズ・デイ、ストレンジ・インベーダーズ、シルバー・バレット、未来世紀ブラジル
ガバリン、ラビリンス 魔王の迷宮、デモンズ、霊幻道士
デッドゾーン、ジェシカ 超次元からの侵略
忍者と悪女、アッシャー家の惨劇、モルグ街の殺人、姦婦の生き埋葬
スプラッターズ・ロック、ホラー・ホスピタル、恐怖の殺人ビデオ
13日の金曜日 地獄のフライデー、マッドハウス、魔界からの招待状
囁く砂、ロードゲーム、悪魔の系譜、襲い狂う呪い、血塗られた花嫁、ブラッディ・バースデイ
サランドラⅡ、ゾンパイア、スキゾイド、ダークナイト、リタン、魔女の棲む村
バンシーの叫び、エイリアン・デッド
死霊の鏡2 ブギーマン2、ダークライド 連続ヒッチハイカー殺人事件、続・光る眼 宇宙空間の恐怖
ザ・キラー・ビーズ、地獄の犬 ロトワイラー、未来囚人984
巨大アメーバの惑星、バンパイアの惑星、ダークアイズ、鮮血の魔女狩り
ファンゴリア ビデオマガジン創刊号
ザ・トキシック・アベンジャー、クラス・オブ・ヌーク・エム・ハイ、ガールズ・スクール・スクリーマーズ
スペースインベーダー、惑星アドベンチャー スペース・モンスター襲来!
悪魔のいけにえ、悪魔の沼、死霊伝説、ファンハウス 惨劇の館、ポルターガイスト、スペースバンパイア
宇宙戦争、宇宙水爆戦、世紀の謎 空飛ぶ円盤地球を襲撃す、禁断の惑星、猿の惑星、続猿の惑星
新猿の惑星、猿の惑星・制服、最後の猿の惑星、80万年後の世界へタイム・マシン
スペース・サタン、アンドロメダ・・・、惑星からの侵略、宇宙の子供
ウエストワールド、未来世界、地球最後の男オメガマン、ターミネーター
宇宙の怪人、サタンバグ、4Dマン、縮みゆく人間
エミリーの謎、悪魔の狂暴パニック、メイクアップ、クラッシュ!
謎の完全殺人、呪われた森、オペラの怪人、ニューヨークの怪人
残虐療法、密室、処刑軍団ザップ、顔のない悪魔
恐怖城、半魚人の逆襲、黒い蠍、テンタクルズ、アニマル大戦争、グリズリー、怒りの群れ、大襲来!吸血こうもり
燃える昆虫軍団、ベン、キラー・ビー、スウォーム
ドッグ、鳥、ジャイアント・スパイダー大襲来、猛獣大脱走
タイガーシャーク、大怪獣出現、水爆と深海の怪物、怪獣ウラン
仮面 死の処方箋、白い家の少女、悪魔の追跡、ウィークエンド
【裏表紙】エイリアン2
◆パリ国際ファンタスティックSF映画祭は素敵な映画祭なのだ!
◆カンヌにもこんなホラー・ムービーがあった!
◆香港映画祭と香港映画見聞記
◆新作ホラー・ムービー製作ニュース
◆やはりホラー・エロティシズムを解剖したくなった!
◆ホラー映画を彩る女優たちとその変遷
◆映画だけでなくホラー・ブックに注目しよう
◆アメリカでいま話題のトローマ映画ってなんだ!
◆トビー・フーパーの世界
◆SFファンタジーの魔術師たち
◆ホラー・ムービーはポスターもなかなかのものがある!


PART3から3か月後に発刊された近代映画社のホラーシリーズ第4弾。劇場公開された新作+ビデオリリース作品+モノクロ紙面での旧作紹介というスタイルは踏襲し、それに加えて特集記事を掲載。ホラー映画関連の映画祭、PART3の特殊メイクアップアーティストに続く特殊効果アーティストの特集、ポスター解説、トロマ映画にフーパー特集と本号も充実の内容。特に、ホラー映画の肝である女優にスポットを当てているのは嬉しいところ。血まみれで絶叫するスクリーミングクイーンについてはそれだけで1冊まとめてくれたら個人的にはもうマストバイなんだけれども、無いだろうなあ~。

フーパーについては、『スペースバンパイア』の勢いのまま『スペースインベーダー』の公開を控えてのクローズアップ。この後『悪魔のいけにえ2』も登場するわけで、この頃がフーパーが一番元気だったころなのかもしれない(ちなみに次に刊行されるシリーズPART5の巻頭は『悪魔のいけにえ2』)。後半モノクロ誌面では、クラシックなSFものとアニマルパニックものが多く掲載されている。アニマル物はオカルトと並んで70~80年代に大量に生産され、TVでもよく放映されていたが、その後は減少の一途をたどることに。これ以降にホラー映画で幅を利かせていくのは、スラッシャームービーで活躍する殺人鬼やスプラッターで花開いたゾンビたちで、自然の脅威は目新しさを打ち出せずに日陰に追いやられていった。もちろん、消滅したわけではなく、最近でもサメ映画やワニ映画は小粒なものが多いが製作され熱狂的なファンも付いているし、ピラニアが3Dになって甦ったりもしていた。今ではCG技術で巨大化・大量生産も再現可能なので、現代風にアップデートされたアニマル・ホラーで新風を吹き込んでほしいなあと思ったりします。


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THE HORROR MOVIES~スプラッターからSFまで、B級怪奇映画のすべて PART3

2019年10月18日 21:40

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出版社:近代映画社
出版年月:1986年5月
作品解説:大久保賢一、甲斐汎、北島明弘、久保田明、さとう・れい、谷俊夫、富谷洋、水木容子、村岡三朗、森山京子
ページ数:148頁
定価:1,480円(発売当時)


【表紙】死霊のえじき
クリーチャー、バタリアン、マイドク、デッドリー・スポーン、エルム街の悪夢、ティーン・ウルフ
フェノミナ、サスぺリアPART2、地獄の貴婦人
トランス 愛の晩餐、人蛇大戦 蛇、レイザーバック、コールド・ルーム
恐怖の吸血美女、死霊の棲む館/ディメンシャ13、血の甦る時、ザ・メイキング・オブ・スペースバンパイア、パトリック
サイコマニア、グーリーズ、悪魔の棲む家PART3、聖し血の夜、サンフランシスコ連続殺人鬼、怪奇!二つの顔を持つ男
華麗なるハリウッド~SF・ホラー映画予告篇集、エンド・オブ・ザ・ワールド 死を呼ぶエイリアン脱出計画
SF ザ・ウェーブ 地球外生物からのSOS、ベル、独裁者、チカラ
X線の眼を持つ男、誰がルーおばさんを殺したか?、ミイラ再生
デビル・マスター、デッドライン、チルドレン・オブ・ザ・コーン
猟奇!!蝙蝠男、狙われた夜 血に染まる大晦日のロックパーティ、ザ・パワー 肉体を喰いつくす古代の呪い
ドリームスケープ、ウィッカーマン、スプラッターハウス 笑激の館、地獄の門、養鬼(悪魔の胎児)、ビーイング
墓場にて、蝋人形館の恐怖、血塗られた入寮式 呪われた女子大生の謎
デスハウス、陰獣の森、悪魔の封印、死霊の祝福
サンタが殺しにやってくる、黒猫の棲む館、悪魔の血族
巨大蟻の帝国、巨大ネズミの襲撃、ドクター・モローの島
真夜中の殺人パーティ/キリングアワー、ロッキー・ホラー・ショー、ショック・トリートメント、ホワイトドッグ魔犬
死霊のえじき、フロム・ザ・ダークサイド4、クリープショー
ファンゴリア ビデオマガジンVol.1/トム・サビーニ・スペシャル、ナイトメア
ジェキル博士とハイド氏、フランケンシュタインの幽霊
夜の悪魔、オペラの怪人、世紀の怪物 タランチュラの襲撃、黒死館の恐怖
絞殺魔甦る、生きていた吸血鬼、血塗られた墓標、ジキル博士の二つの顔
死霊の町、陰母神カーリ、骸骨面、太陽の怪物
45回転の殺人、恐怖、恐怖の足跡、吸血原子蜘蛛
サディスト、怪人カリガリ博士、生血を吸う女、怪談生娘吸血魔
赤い野獣、十代の陰獣、恐怖の牝獣、美女の皮をはぐ男
悲しい奴、妖婆の家、怪談呪いの霊魂、ギロチンの二人
フランケンシュタインの怒り、幽霊屋敷の蛇淫、死神の使者、残酷の人獣
白夜の陰獣、太陽の爪あと、猟奇連続殺人、私は誘拐されたい
歓びの毒牙、呪われたジェシカ、タランチュラ、悪を呼ぶ少年
ショック療法、4匹の蠅、らせん階段、暗闇にベルが鳴る
真夜中の恐怖、ヘルター・スケルター、蛇姦、ドラキュラ
ドクター・モリスの島 フィッシュマン、プロフェシー 恐怖の予言、殺しのドレス、夕暮れにベルが鳴る
恐るべき訪問者、面会時間、赤い影、妖婆 死棺の呪い
◆1986年度アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭の全貌
◆アメリカ・ホラー映画花盛り 最新ニュース
◆ホラー映画監督たちはいまどんな映画を撮っているか
◆ヨーロッパ・ホラームービー近況レポート
◆必見!日本でTV放映されたホラー・ムービーにこんな面白いものがある
◆売れまくるホラー・ビデオを解剖・分析すると
◆面白いのはSFホラー・ムービーだ!
◆ホラー・サントラ盤はすべての映画音楽のルーツだ!!
◆“キング・オブ・ホラー”ジョージ・A・ロメロ
◆“特殊メイクの神様”トム・サビーニ
◆ホラー映画を支える特殊メイクアップ・アーティストたち
◆エンパイア・ピクチャーズとはこんな会社だ
【裏表紙】ファンゴリア ビデオマガジンVol.1/トム・サビーニ・スペシャル


1986年は2月に『バタリアン』と『クリープショー』が、5月には『死霊のえじき』と『デモンズ』が劇場公開され、ホラー映画ブームが最高潮であったと言っても過言ではなかった年。その真っ只中に発刊されたシリーズPART3は前2冊に比べて特集記事が充実。当時の最新作の事情、アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭の歴史、ホラービデオやホラーサントラ盤の解説、さらには特殊メイクアップアーティスト(リック・ベーカー、ディック・スミス、ロブ・ボッティンなど錚々たるメンバー)の紹介など、色々な角度からホラー映画の魅力に迫っており、読み応えのある内容。もちろん、ビデオリリースされ続けていた新作やホラークラシック群の紹介も引き継がれていて、資料としても充実の1冊だった。

ただ、紹介されているビデオリリースの大半は初めて目にするタイトルも多く、ほとんどが劇場未公開の小粒な作品群であった。中にはフルチの『地獄の門』やキングの『チルドレン・オブ・ザ・コーン』、『ドリームスケープ』など名の知れたタイトルも混じってはいるが、その他は無名な作品が多かった。だが、知らない胡散臭い作品の粗筋を読み、テレビ画面のスチル写真のいかがわしさに想像を膨らませているのも楽しかったのは事実で、少ない情報源として重宝したものだった(その何年後かに実際に視聴してみて、がっかりすることは多かったが・・・)。これらの当時VHSでリリースされた作品群は今現在では見られないものも多い。当然ディスク化するにはそのコストをペイできるくらいの販売が必要だろうが、C級D級のマイナー作品ではまとまった売り上げも期待できず、DVDやブルーレイで出るのは難しいだろう。そうなってくると、マーケットの大きい海外で発売されているものを手に入れるしかなさそうだが、字幕や吹替えがないとなかなか内容が入ってこないのもちょっと辛い。でも見たいのならそれも仕方がないか。少しは英語の勉強をした方が賢明かもしれない。

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THE HORROR MOVIES~スプラッターからSFまで、B級怪奇映画のすべて PART2

2019年08月29日 02:59

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出版社:近代映画社
出版年月:1985年10月
作品解説:浦安二郎、大久保賢一、甲斐汎、北島明弘、久保田明、塩田時敏、谷俊夫、堤夏彦、富谷洋、松岡葉子、森山京子
ページ数:148頁
定価:1,380円(発売当時)


【表紙】マンハッタンベイビー
デイ・オブ・ザ・デッド、リターン・オブ・ザ・リビングデッド、フライトナイト、クリープショー、新13日の金曜日
ゴア・ゴア・ガールズ、悪魔のかつら屋、血の魔術師
ビヨンド、墓地裏の家、マンハッタンベイビー
ザ・マン・ウィズ・ツー・ヘッズ、呪いの館~満月に吠えるムーニィ家一族の惨劇、ブラッドサスティ・ブッチャーズ、トーチャー・ダンジョン
狼の血族、スペースバンパイア、X線、虐殺の週末、ハロウィンⅢ
殺人魚フライングキラー、誕生日はもう来ない
殺しのマスク、吸血の館、レモーラ
死霊懐胎、恐怖のいけにえ、ヘルナイト
ホラー喰っちまったダ!、新・14日の土曜日、キャット・ピープル、クジョー、呪いの城
ドラキュラ伯爵、怪奇ミイラ男、ドラキュラの館
リ・アニメーター、ザ・ミューティレーター、サイレント・マッドネス、チャド
サイコ、サイコ2、世にも怪奇な物語
ウィラード、ウルフェン、地獄のモーテル、ザ・ダーク
デビルズ・ゾーン、ザ・チャイルド、テラー・トレイン、他人の眼
何がジェーンに起こったか?、誰が私を殺したか?、血を吸うカメラ、猫
霧の夜の戦慄、死体解剖記、惨殺!、殺人鬼登場
白い肌に狂う鞭、グラマーと吸血鬼、顔のない殺人鬼、モデル連続殺人!
火の森、影なき淫獣、美女連続殺人魔、炎のいけにえ
怪奇な恋の物語、顔のない眼、狂ったメス、恐怖の蝋人形
恐怖!蛇地獄、怪奇!吸血人間スネーク、吸血の群れ、スクワーム、残酷ヘビ地獄、ドラキュラ ゾルタン
ハンガー、ピラミッド、ヨーガ伯爵の復活、ノスフェラトゥ
血とバラ、吸血鬼、たたり、回転
ローズマリーの赤ちゃん、悪魔のワルツ、ヘルハウス、マニトウ
悪霊、リーインカネーション、家、オードリー・ローズ
エンティティ―霊体、エクソシスト、エクソシストⅡ
オーメン、オーメン2 ダミアン、オーメン最後の闘争
悪魔の棲む家、悪魔の棲む家PART2
センチネル、チェンジリング、レガシー
悪魔が最後にやって来る、死霊の鏡ブギーマン、悪魔の性キャサリン
クリスティーン、ザ・カー、シャイニング
ジョーズ、ジョーズ2、ジョーズ3
ブラック・サバス 恐怖!3つの顔、フロム・ザ・ダークサイド1、
フロム・ザ・ダークサイド2、フロム・ザ・ダークサイド3
フロム・ザ・ダークサイド/百万ドルの賭、フロム・ザ・ダークサイド/ある頑固者の死、フロム・ザ・ダークサイド/ザ・ニューマン
ギャラクシー・オブ・テラー 恐怖の惑星、パラサイト、宇宙からのツタンカーメン
シーバース人喰い生物の島、フューリー、ミュータント人類改造計画、エイリアン
遊星からの物体X、遊星よりの物体X、ボディ・スナッチャー/恐怖の街
光る眼、マックィーン絶対の危機、悪魔の調教師、悪魔の植物人間
エンブリヨ、デモン・シード、SF/ボディ・スナッチャー、ヘイズⅣ戦慄!昆虫パニック
キング・コング、フリークス、ホラー・ワールド、カミング・スーン
肉の蝋人形、双頭の殺人鬼
カリガリ博士、吸血鬼ノスフェラトゥ、巨人ゴーレム
魔人ドラキュラ、フランケンシュタイン、フランケンシュタインの花嫁
フランケンシュタインの逆襲、フランケンシュタインの復讐、凶人ドラキュラ、吸血ゾンビ
古城の亡霊、アッシャー家の惨劇、恐怖の振子
姦婦の生き埋葬、黒猫の怨霊、地獄へつづく部屋、血だらけの惨劇
◆ホラー・ムービーは相変わらず花盛り
◆’70年代オカルト・ブームを総括してみれば・・・
◆’50年代~SF映画はホラーの香り
◆表現派とドイツ・サイレント期のホラー
◆ロジャー・コーマン&AIPの全て
◆ダン・オバノン テレフォンインタビュー
【裏表紙】フライトナイト


PART1から約3か月後に発刊された『THE HORROR MOVIES』第2弾。翌年日本でも公開される『死霊のえじき』と『バタリアン』が巻頭で紹介されているが、どちらもまだ邦題が決定しておらず、原題名の『デイ・オブ・ザ・デッド』『リターン・オブ・ザ・リビングデッド』の名前で紹介。さらに『クリープショー』も翌年2月に劇場公開が決まるなど、ホラーブームはまだまだ盛り上がりを継続していた頃だった。ビデオ業界でもホラー映画は引っ張りだこだったようで、ハーシェル・ゴードン・ルイスにアンディー・ミリガン、ルチオ・フルチらの作品が続々発売になるなど、とにかく発掘して売り出せ!といった当時の雰囲気が感じられる。

このPART2では、ビデオリリースされた新作にプラスして旧作も数多く紹介。70年代作品も多数掲載されているが、オカルト映画の多さに驚く。これは「70年代オカルト・ブーム総括」でも特集されているが、色々な国で多種多様なオカルト映画が製作され世界を席巻していたのが分かる。だが、80年代に入るとそれまでのオカルト・ブームは嘘のようにパタンと止まり、『13日の金曜日』らに代表されるスラッシャー映画が台頭。スクリーンには特殊メイクの技巧を競ったスプラッター映画が乱舞し、ビデオバブルと相まって空前のホラー映画ブームに繋がっていく。特に人体破壊をメインに持ってきやすいゾンビ映画との相性は抜群で、前途した『バタリアン』『死霊のえじき』『クリープショー』にプラスして『デモンズ』が公開される1986年ころまで、スプラッタームービーが劇場でジャンジャン公開される凄い時代でもあった。

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THE HORROR MOVIES~スプラッターからSFまで、B級怪奇映画のすべて

2019年08月28日 15:43

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出版社:近代映画社
出版年月:1985年7月
作品解説:安部弘、浦安二郎、大久保賢一、甲斐汎、北島明弘、久保田明、佐藤敦子、塩田時敏、谷俊夫、堤夏彦、富谷洋、森山京子、山口亮
ページ数:148頁
定価:1,280円(発売時)


【表紙】フロム・ザ・ダークサイド1
キャッツ・アイ、スペース・バンパイア、13日の金曜日/ニュー・ビギニング
クリープショー、悪魔の密室、エルム街の悪夢、ハウリング2
フェノミナ、死霊のはらわた
カラー・ミー・ブラッド・レッド、血の祝祭日、2000人の狂人
ゾンビ、マーティン/呪われた吸血少年、ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖
サスぺリア、サスぺリア2、インフェルノ、シャドー
ザ・ショック、サンゲリア
悪魔のいけにえ、悪魔の沼
ハロウィン、ローズマリー
バーニング、サランドラ
ゴースト/血のシャワー、ファンタズム
マニアック、血まみれ農夫の侵略
ドライブイン殺人事件、ドリラー・キラー、血の学寮
ファイナル・イグザム/惨殺の5日間、ブラッド・ピーセス/悪魔のチェーンソー、猟獣人ヒューモンガス
13日の金曜日、13日の金曜日PART2、13日の金曜日PART3、13日の金曜日完結篇
ザッツ・ショック、チルドレン・オブ・ザ・コーン、ザ・ビースト・ウィズイン、アローン・イン・ザ・ダーク
サイレント・ナイト デッドリー・ナイト、エクストロ、キャッツ・アイ、13日の金曜日/ニュービギニング
ナイト・オブ・ザ・リビングデッド、ザ・クレイジーズ、マーティン
悪魔のシスター、キャリー
ラビッド、スキャナーズ
惨劇の館/ファンハウス、プロムナイト
悪魔の墓場、デアボリカ、呪いの館、地獄の謝肉祭
溶解人間、デビルスピーク、悪魔の受胎
ビデオドローム、ザ・キープ、ザ・センダー/恐怖の幻想人間、人喰いエイリアン
ゾンゲリア、死体と遊ぶな子供たち、死霊伝説、キャプテン・クロノス/吸血鬼ハンター
狼男アメリカン、ハウリング、スリラーゲーム/人狼伝説、スクリーミング/夜歩く手首
フランケンシュタインと地獄の怪物、ザ・フォッグ、シュロック、バスケットケース、地獄の犬/さけび
モンスター・パニック、アリゲーター
魔界からの逆襲、プレモニション/呪われた絆、人間ミンチ、悪魔のオペ
ピラニア、魔島、シーデビル
ナイトメアー・ワックス、エンター・ザ・デビル、フローズン・スクリーム、スカルプス
ウィッチング、墓場の館、ボーディングハウス、悪魔の部屋
魔鬼雨、ポルターガイスト
トワイライトゾーン/超次元の体験、デビルゾーン
デッドリー・スポーン、ミミズ・バーガー、原子怪獣と裸女、金星人地球を征服
戦慄!プルトニウム人間、巨人獣/プルトニウム人間の逆襲、暗闇の悪魔/大頭人の襲来、海獣の霊を呼ぶ女
吸血鬼ドラキュラ、吸血鬼ドラキュラの花嫁、帰ってきたドラキュラ、ドラキュラ 血の味
ドラキュラ’72、新ドラキュラ 悪魔の儀式、ドラゴンVS7人の吸血鬼、ドラキュラ 血のしたたり
吸血鬼の接吻、吸血狼男、吸血鬼サーカス団、血のエクソシズム ドラキュラの復活
フランケンシュタイン 死美人の復讐、フランケンシュタイン 恐怖の生体実験、妖女ゴーゴン、蛇女の脅怖
ミイラの幽霊、ミイラ怪人の呪い、原子人間、魔獣大陸
テラー博士の恐怖、がい骨、残酷の沼、呪われた墓
大アマゾンの半魚人、放射能X、人類SOS、フランケンシュタインの逆襲
血の唇、吸血鬼ブラキュラ、夢魔、悪魔の赤ちゃん
悪魔のはらわた、処女の生血、血のバレンタイン、ブギーマン
【裏表紙】カミング・スーン
◆ニューヨーク42丁目はホラー・ムービー・マニアの天国だ!
◆残酷と流血に賭けた男たち~マカロニ恐怖映画の系譜~
◆全解剖!!ブリティッシュ・ホラーの源流ハマー&アミカスの全て
◆ユニヴァーサル怪奇映画を背負った四人のスター


映画雑誌『スクリーン』の臨時増刊として発売されたホラー映画ムック本。後に再編集されたスクリーンネオブックスとしてB6サイズ・ソフトカバーのシリーズも発売されるが、この臨時増刊の方は大きめのA4判でシリーズ5冊まで刊行された。『死霊のはらわた』公開後盛り上がっていたスプラッタームービーをカラーページで大々的に紹介しながら、『悪魔のいけにえ』や『ハロウィン』『サスぺリア』といった名作、ビデオリリースで日の目を見ることとなったロメロやルイスの作品群、はては50年代のB級怪奇映画まで実に様々なジャンルの多種多様な作品を網羅したヴァラエティに富んだ内容となっている。

巻頭は、東京国際ファンタスティック映画祭の前身TAKARAファンタスティック映画祭の参加作品の紹介で、『スペースバンパイア』に『エルム街の悪夢』『クリープショー』など人気作品がズラリ。『新13日の金曜日』の邦題が決まっておらず『~ニュービギニング』の原題名で紹介されているのも時代を感じさせる。作品や監督、俳優の紹介、ストーリーの解説に加えて、大きめの判型を活かした紙面に血まみれカラースチルがバンバン掲載されていて、ビジュアル的にも大満足。なにせ、ホラーブームは盛り上がっていたものの、ネットなんか普及していなかった時代、情報を集める媒体はテレビか本くらいしかなかった(ビデオは、やっと普及しかかっていた頃)んで、まだ見ぬ映画の情報を求めて貪るように読んだ記憶があります。ちなみに、片田舎に住んでいた私は、近所の本屋に置いていなんで、現金書留でお金を送って通販で買ったんだが、手元に本が届くまで3週間くらいかかり、毎日学校から帰ってくるたび「いつ来るんだろうか」と毎日溜め息をついていました。今ではアマゾンでポチッたら1~2日で来るのとは雲泥の差でした。

紹介されているタイトルは本当に有名どころが多いが、後半になると少々聞いたことのない名前もちらほら。劇場未公開でビデオリリースのみの作品も多く、どんな映画なのか想像して楽しんでいたもんだが、MiMiビデオとか正和ビデオなんかは駄作・珍作も多数混じっており、ブームの乗って何でもリリースされていた時代を感じさせるところ。ただ、ビデオ止まりで、ディスク化されていない作品もあり、今では見る機会に巡り合えないある意味貴重な作品群かもしれない。

作品紹介のほかにも、監督別のプロフィール紹介、コラムなどの読み物もあり資料としても充実(シリーズ5冊で当時のホラー映画はかなり網羅できているんじゃないだろうか)。この本が無ければ、多分ここまでホラー映画が自分の人生で重要なポジションを占めることはなかったであろうと言い切れる、多大な影響を与えてくれたと言い切れる書物なのだが、30年以上が経過し、本の傷みが進んできているのが少々残念なところ。今では情報はネットでも気軽に集められるが、本のページをめくることにより当時の熱かった記憶も蘇ってくるのはやっぱり実物に触れることで得られるいいところ。たぶん、この『THE HORROR MOVIES』は死ぬまで手放すことはないと思うアイテム。



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