ホラー・ホスピタル

2019年08月20日 23:28

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【原題名】HORROR HOSPITAL
【製作】リチャード・ゴードン
【監督】アントニー・バルチ
【脚本】アントニー・バルチ、アラン・ワトソン
【撮影】デヴィッド・マクドナルド
【音楽】デ・ウォルフ
【出演】マイケル・ガフ、ロビン・アスクウィズ、デニス・プライス、ヴァネッサ・ショウ
1973年/イギリス映画/91分


【STORY】
業界内のトラブルから仕事に嫌気が差したミュージシャンのジェイスンは静養のためイギリスの片田舎へやってきた。道中列車で行き先が同じということでジュディという女性と意気投合、彼女は叔母がそのホテルで働いているらしい。2人はホテルに到着し、館内を案内されるが、どうにも怪しげな雰囲気に不審を募らせる。実はこのホテルはマッドサイエンティストが人体実験を行うために経営しており、滞在している若者たちはロボトミー手術を受け、博士の意のままに行動するようになっていた。博士の狂気の研究についていけなくなっていた叔母はジュディを連れて逃げ出そうとするが、博士に殺されてしまう。博士はジェイスンを監禁し、ジュディの手術を行おうとする。

【REVIEW】
マッドサイエンティストが片田舎のホテル(というか病院というか)で人体実験を繰り返していたというホラー映画だが、正直出来栄えはイマイチ・・・というか、かなりよろしくない。ホテルにやって来た若者を人体実験するくせに、その一部始終をご丁寧に説明して、逃げられて、で手下に捕まえさせて、連れ戻して監禁させる下り→そんな間抜けな悪党が居るのか?と取りあえず突っ込み、ロボトミー手術を受けた若者たちが「私の命令通りに動くよ~」と実演する場面では、マットの上でバク天したり、ウェイトリフティングしたり→体育の授業か?とまた突っ込み・・・。怖がらせたいのか、笑わせたいのかどちらかにしてほしいが、失笑する確率はかなり高いと思われる。とにかく緊張感が微塵も感じられないので、ホラー映画として真面目に撮った結果だとしたら、恐ろしく失敗作である。

そんな駄作と言ってもいい本作だが、劇中に出てくる博士御用達の愛車だけは見る価値がある。ホテルから逃亡した人間をこの車で追いかけ仕掛けを起動させると、車の側面から特大のナイフが飛び出し、追い抜きざまに首チョンパ!しかもご丁寧に備え付けの網で生首も同時回収できるという優れもの!!こんな子供じみたアイデアを前面に押し出してくるのも凄いが、よほど自信があったのか、計3回も首チョンパを見せてくれるサービスぶり。人間の体格差とか身長差とか全く考慮しなくても必ず首を飛ばせるのだから、凄い発明だな~と感心させられます。

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パラノーマル・アクティビティ5

2019年06月27日 23:16

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【原題名】PARANORMAL ACTIVITY: THE GHOST DIMENSION
【製作】ジェイソン・ブラム、オーレン・ペリ
【監督】グレゴリー・プロトキン
【脚本】ジェイソン・ハリー・ペイガン、アンドリュー・ドイチュマン、アダム・ロビテル、ギャヴィン・ヘファーナン
【出演】クリス・J・マーリー、ブリット・ショウ、アイヴィー・ジョージ、ダン・ギル、オリヴィア・テイラー・ダドリー
2015年/アメリカ映画/88分


【STORY】
ライアンとエミリー夫妻は引っ越してきた新しい家の物置からビデオカメラを見つける。そこには前の住人らしき人物が撮影した映像が残されていた。それ以来、奇妙な現象が起こりはじめ、一人娘のリーラの様子もおかしくなっていく。ライアンはビデオの映像から前住人が悪魔に関する儀式を行っていたのではないかと推測、リーラの異変もそれに関連があると思い、神父に助けを求める。その間も超常現象はエスカレートし、神父はリーラを救おうと彼女に取りついている悪魔を退治する儀式を執り行うが・・・。

【REVIEW】
第3作目でケイティとクリスティの幼少期が描かれていたが、ケイティらが去った後その屋敷に越してきたライアン一家が体験する怪現象を追ったのがこの5作目。この家に残されていた古いビデオカメラで撮影すると超常現象も記録され、空中を漂う謎の物体や黒い人影のようなものが映っているのが今回は新しい試み。ライアンは興味本位で過去のビデオテープを見始めるが、どうやら悪魔に関する儀式を映しているようで何か違和感を感じるが、その頃リーラの様子もおかしくなっていく。

いろいろ調べ始めると、この家を紹介した営業マンは不動産屋には存在せず、ビデオテープに映っていた少年は捜索願が出されていた行方不明の男の子だった。この辺から、超常現象に驚くだけでなく、事の真相に迫っていこうとする展開になり、「いよいよシリーズの謎が解き明かされていくのか!?」と少々期待も高まっていく。さらに、神父が悪魔を殺す儀式を始め、家の中は怒涛のポルターガイスト現象が発生!暗闇の中、神父は何者かに連れ去られてしまい、家族が慌てて儀式を引き継ぎ、悪魔は消滅したかに見えたが、ライアンらは殺され、リーラは異空間の入口へ消えてしまう。残ったエミリーはリーラを追って異空間へ入っていくが、そこで実体化したトビーと出会ってしまう。

とまあ、今までと比較すると、急激な展開におおっと置いて行かれそうになる怒涛の5作目。確か、悪魔とケイティらの先祖が契約したため、男の子が生まれたら生贄にしなければいけない―みたいな流れだったはずなのに、本作ではあのトビーが実体化するためにライアン一家からリーラを奪おうという流れになっている。この辺、なぜそうなったのかはよく分からないが、物語はトビーがリーラを連れてどこかに消え去り終了してしまう。結局、5作目で全ての謎が解明されたわけではなく、それらは次回以降に持ち越し!ここまで見たら、最後までお付き合いしましょう・・・と思って観ているが、さすがにそろそろ完結してほしい気もする。で、パート6はどうなっているんだろうか!?


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パラノーマル・アクティビティ

パラノーマル・アクティビティ2

パラノーマル・アクティビティ3

パラノーマル・アクティビティ4






パラノーマル・アクティビティ4

2019年06月25日 17:12

パラノーマル4002 (2)

【原題名】PARANORMAL ACTIVITY 4
【製作】ジェイソン・ブラム、オーレン・ぺリ
【監督】ヘンリー・ジュースト、アリエル・シュルマン
【脚本】チャド・フィーアン、クリストファー・ランドン
【出演】ケイティー・フェザーストン、キャスリン・ニュートン、ブレイディ・アレン、マット・シヴリー
2012年/アメリカ映画/87分(完全版97分)


【STORY】
ネルソン一家の隣に引っ越してきた少年ロビーは、母親と一緒に暮らしているらしいがいつも独りで行動しておりどこか寂しそう。ある日、長女のアレックスはロビーの母親が病気で入院することになったため、ロビーを一時的に預かることになったと聞かされる。ロビーは弟のワイアットと仲良くなるが、その頃から邸内では不可思議な現象が起こり始める。不安に駆られたアレックスはボーイフレンドの弁に相談、ベンはパソコンのチャット機能を使って家の中で起こっている現象を録画しようと試みる。


【REVIEW】
ケイティが甥のハンターを誘拐して姿を消した第2作目から5年後、そのケイティと少年ロビーが引っ越してきたことにより、隣の家に住むアレックスら家族に降り掛かる超常現象を追ったシリーズ第4弾。今回は定点カメラの代わりに複数台あるパソコンを24時間起動したままで録画するというもの。相変わらず、誰もいないのに本がドサッと落ちてきたり、キッチンで包丁が消えたりするのは序の口、深夜に誰かと会話するロビーとワイアット、頭上から落下してくるシャンデリア、誰もいないのに車のエンジンが起動し危うく密室でガス中毒死しかけたりと危険度もエスカレートしていく。そして、とどめはもはや悪魔の手先となったケイティで、邪魔者は皆あり得ない力で排除されていく。危うく難を逃れたアレックスは隣の家にいたワイアットを連れて逃げようとするが、彼女の周りには不気味な集団に取り囲まれていて・・・。

さすがに4作目になって、得意の超常現象もマンネリ化、怖さは感じなくなっている(人間やっぱり慣れてくるもの)のが辛いが、主人公のアレックスの目線で怪現象を同時体験していくような感覚は悪くなく、それなりに楽しめる内容。しかし、この4作目になっても、そもそもの謎はほとんど明かされず、次作以降に持ち越しとなっているのは残念。小出しでもいいから何か提示してほしかった。個人的に一番ドキッとしたところは、恋人ベンがアレックスの部屋で殺されるシーン。気が付いたら背後に無言でケイティが立っていて、気配を感じた瞬間、首を180℃捻じ曲げられて死亡、その手際よさに拍手でした。



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ヘルナイト

2019年04月14日 11:12

ヘルナイト

【原題名】HELL NIGHT
【製作】アーウィン・ヤブランス、ブルース・コーン・カーティス
【監督】トム・デ・シモーネ
【脚本】ランディ・フェルドマン
【撮影】マック・アールバーグ
【音楽】ダン・ワイマン
【出演】リンダ・ブレア、ヴィンセント・ヴァン・パタン、ピーター・バートン、ケヴィン・ブロディ、ジェニー・ニューマン、スーキー・グッドウィン
1981年/アメリカ映画/102分


【STORY】
大学の学生クラブ「アルファ・シグマ・ロー」の新歓コンパ。盛り上がる彼らは車で移動、夜中に町はずれの豪邸ガース館へやってくる。この屋敷、12年前に当主のレイモンドが障害を抱えた子供たちの行く末を案じて一家心中したという曰くつきのところ。クラブの規則では新人会員はこのガース館で一夜を明かさねばならないという決まりがあった。今年の新人はマーティら4人の男女。会長のピーターはルールを説明した後、門の入り口を施錠し引き上げていく。

やがて女性の悲鳴が聞こえてきたり、老人の幽霊が現れたりするが、これはピーターたち上級生の仕掛けたいたずら。ピーターらはガース館へ戻って来てた後、新人会員を驚かすために様様な仕掛けを準備していた。屋敷の外で新人会員を怖がらせて楽しむピーターたちだったが、背後から何者かが現れ、ピーターたちは次々に殺されてゆく。謎の殺人鬼は屋敷内にも侵入し、マーティらは本物の殺人鬼が居ることを知り、屋敷内を逃げ惑う。

【REVIEW】
80年代前半はスラッシャームービー全盛期で、この『ヘルナイト』が作られた81年も『ローズマリー』や『血のバレンタイン』『バーニング』などスラッシャーの名作が揃い踏みしており、とにかく殺人鬼が大暴れしていた素敵な時代でした。いくら人気のジャンルとはいえ、キャンプ場で若者が殺されていくだけでは所詮二番煎じで埋もれて行ってしまうので、後発作品は差別化を図ろうと、殺される場所を変えたり殺人鬼に特色を出したりとアイデアを出していくが、本作の舞台は一家心中のあった屋敷での肝試し。でもって、モノホンの殺人鬼が現れて若者を殺していくのだが、毎年新歓コンパの日にはこの肝試しが行われていたのに、何故今年だけ殺人鬼が現れたんだろう・・・!?などという野暮ったい詮索は置いといて、この設定を純粋に楽しむのがスラッシャー映画の醍醐味というもの。最後まで結局正体は明かされないが、暗闇から襲い掛かってくる不気味な殺人鬼はなかなか味があって、チェイスシーンも緊迫感があって悪くない出来栄えだ。

スラッシャームービーの見せ場の一つ(というかこれがメインだが)は殺しの場面なわけだが、本作でも女学生の首チョンパ→ベッドのシーツをめくったら生首がゴロリや、素手で首を360℃回転させて殺したり、鋭利な凶器で腹部をぶっ刺したりと、色々趣向を凝らしていて飽きさせない。また、殺人鬼が怪力で、なかなか死なないのも定番の展開で、この辺はこの手の映画を良く分かっている気がします。そして、もう一つの見せ場は、襲われるヒロインが可愛いかどうかもポイントの一つで、ここが弱いと映画の魅力も下がってしまうというもの。その点、『ヘルナイト』は『エクソシスト』の悪魔に取りつかれたリーガンの演技で全世界の度肝を抜いたリンダ・ブレアをヒロインに持ってきていて抜かりはない・・・が、『エクソシスト』の頃から比べるとかなりぽっちゃりしてしまっていて、か細いホラーヒロインを想像しているとちょっと肩透かしを食らうかも。製作陣もその辺を考慮してか、劇中でコスプレしている赤ずきんの衣装を最後まで一切脱がさず、お色気は別の女優でカバーさせている。個人的には、気にするほどのこともないと思うんだけれどもどうなんでしょうかね?惨劇の夜が明け、殺人鬼が串刺しで絶命した横を放心状態で歩いてゆくラストシーンが印象に残るスラッシャーの佳作だと思います。



ヘルナイト解説
映像特典は、「リンダ・ブレア」インタビュー、「トム・デ・シモーネ」インタビュー、俳優陣による対談など、インタビューものが実に豊富で、これら全部見ると2時間はゆうに超えています。その他にも、殺しのシーンの解説やロケ地紹介など充実した内容。


ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ

2018年08月18日 11:38

ファイナルガールズ02

【原題名】THE FINAL GIRLS
【製作】マイケル・ロンドン、ジャニス・ウィリアムズ
【監督】トッド・ストラウス=シュルソン
【脚本】M・A・フォーティン、ジョシュア・ジョン・ミラー
【撮影】エリー・スモルキン
【出演】タイッサ・ファーミガ、マリン・アッカーマン、アダム・ディヴァイン
2015年/アメリカ映画/91分


【STORY】
マックスの母親アマンダは、スラッシャームービー『血まみれのキャンプ場』に出演していた女優だったが交通事故で死亡してしまう。それから3年後、友人に頼まれて『血まみれのキャンプ場』の上映会に渋々参加することになる。当日、マックスは友人らと劇場で鑑賞を始めるが、途中で火災が発生し館内はパニックになる。マックスらはスクリーンを破ってその裏の非常口から脱出しようとするが、そこは『血まみれのキャンプ場』の映画の中だった。

【REVIEW】
母親を亡くした娘が映画の中に入り込んでしまい、その中で出演していた母親と出会うという展開は割とありそうなストーリーだが、その映画が伝説のカルトスラッシャームービーだったというのが面白いところ。湖畔のキャンプ場にやってきた若い指導員たちが仕事そっちのけでいちゃつき始めると現れる殺人鬼。SEXした者は容赦なく殺されていき、最後に残った処女の娘が対決する・・・と、まんま『13日の金曜日』に代表される80年代スラッシャームービーのフォーマットを持ってきていて、さらに殺人鬼が過去に陰湿ないじめを受け大火傷を負って精神に異常をきたしていたというのももう大定番。その辺のくだりを、マックスの友人の兄が熱く語る場面も面白い。『スクリーム』なんかでもそうだけど、ホラー映画マニアな登場人物がマニアックな映画を熱く語る場面に思わず共感してしまったりするのは、普段の日常でもありがちな場面だからかも。まあ、大抵現実では周囲にその熱さが伝わらずに終わってしまうのがほとんどなんだけれども。

で、映画の方は、なんとか現実世界に戻ろうとあれこれ考える友人たちと、再会した母親と離れたくないマックスの話が並行して描かれ、ファイナルガールズが2人居ては殺人鬼は倒せないと分かった母親が自ら犠牲になっていくあたりはちょっと感動してしまうところ。そんでもって、急にパワーアップしたマックスが殺人鬼の首を鉈でスパーンと撥ねるとエンドクレジットが流れ、気が付くとそこは病院のベッドの上だった。で終わりなんだけど、最後のオチの「続編があった!」もニヤリと笑える。肝心の殺しの場面があっさりしていて、ゴア度を期待すると肩透かしを食らってしまうが、“B級ホラー映画のあるある”を見つけながらのんびり楽しむには丁度いい1本。

ファイナルガールズ03

ファイナルガールズ01






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