ゴーストハンターズ

2009年12月19日 18:54

ゴーストハンターズ1125
【原題名】BIG TROUBLE IN LITTLE CHINA
【製作】ラリー・J・フランコ
【監督】ジョン・カーペンター
【脚本】ゲアリ―・ゴールドマン、デイビッド・Z・ワインスタイン
【撮影】ディーン・カンディ
【音楽】ジョン・カーペンター
【視覚効果】リチャード・エドランド
【出演】カート・ラッセル、キム・キャトラル、デニス・ダン、ジェイムス・ホン
1986年/アメリカ映画/100分


【STORY】
トラック運転手のジャック(カート・ラッセル)は、親友のワン(デニス・ダン)と中国からやってくるワンの彼女ミャオ・インを迎えに空港へ。しかし、二人の前でミャオは誘拐されてしまう。チャイナタウンでは伝説の怪人ロー・パンが現われ、その手下である嵐の三人組はミャオをロー・パンのもとへ連れ去る。ロー・パンは自身にかけられた呪いを解くために、緑色の瞳を持った女性を生贄にしようとしていた。ジャックとワンは彼女を救い出せるのか?!

【REVIEW】
ジョン・カーペンターが贈る、アクションあり、カンフーあり、モンスターあり、魔法ありの盛りだくさんのSFXアドベンチャームービー。主演はカーペンター監督作品ではおなじみのカート・ラッセル。しかし今回はヒーロー的な感じではなく(どちらかといえば、カンフーを披露して敵をばったばったと倒していくデニス・ダンのほうがヒーロー的な役回りです)、3枚目的な役柄。気合いを入れて飛び出していったら敵はワンが倒してしまったあとだったり、もう一人の緑色の瞳のヒロインのグレーシー(キム・キャトラル)とキスして口紅べったりで啖呵をきったりと、ちょっとお間抜けなキャラクターぶりが楽しいです。全体的にアクションとコメディが程良くブレンドされたB級アクション映画に仕上がっています。

モンスターも登場してくるが、ホラー的な要素は控えめ。リチャード・エドランドが担当したSFXは、今のCG全盛の映画と見比べるとアナログ感がありますが、それがかえっていい感じ。後半の魔法の対決シーンも変に派手でおもしろいです。

本作を初めて見たのは大学生のときだったんですが、何故か、学校の視聴覚室に輸入盤のLDがあって、そこで見ました。「ジョン・カーペンターもこんなほのぼのアクションを撮るんだなあ」と友人と話しをした思い出があります。


【DVD】

こちらは1枚組通常版。


こちらは2枚組、スペシャル・エディション。
DISC-2は①未公開シーン集、②もうひとつのエンディング、③メイキング、④プロダクションノート、⑤キャスト&スタッフ紹介、⑥ミュージックビデオ、⑦雑誌の記事、⑧リチャード・エドランドのインタビュー、⑨劇場予告編、などが特典として収録されている。


【BD】
BD版は1枚組だが、こちらも特典満載でHD画質なので、新たに購入するのならブルーレイ版もオススメ。

サンゲリア2

2009年12月18日 02:03

サンゲリア2 04

【原題名】ZOMBI3
【製作】フランコ・ガウデンツィ
【監督】ルチオ・フルチ
【脚本】クラウディオ・フラガッソ
【音楽】ステファノ・マイネッティ
【出演】デラン・サラフィアン、ビアトリス・リング、アレックス・マクブライド、リチャード・レイモンド
1988年/イタリア映画/90分


【STORY】
東南アジアの研究所で極秘裏に開発された生物兵器「デス・ワン」。それを運搬中にテロリストの集団の襲撃に遭い、強奪されてしまう。テロリスト集団の一人は逃げる途中で、このデス・ワンに感染してしまう。苦しみもがきながら、逃げ込んだホテルで、感染は拡大。軍は逃亡先でテロリストを発見し、焼却するが、舞い上がった煙によって空中の鳥にも感染、凶暴化した鳥は人間を襲い始め、さらなる感染が広がることになる。感染した人間はゾンビ化し、他の人間を襲い始めるのだった。

休暇中の軍人のケニーたちは鳥ゾンビに襲われていた若者たちと廃墟化していたモーテルに逃げ込むが、そこにもゾンビたちが押し寄せてくる。何人かが犠牲となり、なんとか脱出を試みるが、皆殺し作戦で事態の収拾しようとする軍部とも戦うハメになる。ケニーたちは生き残ることができるのか!?

【REVIEW】
あの『サンゲリア』の続編ということで期待半分、いろいろな悪評を耳にしていたので冷やかし半分で視聴したものの見事に玉砕。数あるゾンビ映画の中でも最底辺の出来といえる作品になってしまっています。とりあえず、いいところを探すのは至難ですが、目を覆うばかりの酷いシーンは多々あります。

一番の原因は監督のルチオ・フルチが体調を崩して途中降板し、後をブルーノ・マッティ(ヴィンセント・ドーン)が引き継いで完成させてしまったこと(公けではないですが、そういう説が主流のようです)。フルチのゾンビ像は頭を垂らしてふらつきながら人間に近づいて襲うタイプだったはずなのに、本作では勢いよく飛びかかるゾンビに変わっています。頭上から飛びかかってきたり、首を締めにきたりと、やたらとアクションしたがるゾンビが続出。さらに蹴ったり投げ飛ばしたりと応戦する主人公たち。この微妙なアクション演出がフルチらしからぬ感を醸し出しているような気がします。

さらに、行き当たりばったりな脚本を書いたクラウディオ・フラガッソ。ゾンビ発生の原因が化学兵器だったり、ゾンビを燃やしたら煙になって、さらに感染が拡大するところなど、まんま『バタリアン』からのいただきですね。場所が東南アジアで、化学兵器が登場するということでは、マッティ監督の『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』にも似ています。

ご都合主義的な展開も、恐怖度を盛り下げる要因になっています。ただのモーテルにマシンガンや火炎放射器がなぜか置いてあったり、ゾンビに囲まれた主人公たちがトラックの下になぜか落ちていた手榴弾を使ってゾンビを蹴散らしたり、ふと気がつくと「どうぞ使ってください」と言わんばかりにヘリコプターがあって、脱出できたり・・・と、スムーズにお話しが進んでいきます。それに、ゾンビは喋っちゃいかんと思うのですが、ヒロインを襲う元恋人ゾンビと、ラジオのDJゾンビは普通に会話してしまいます。ほかのゾンビは「あ~」とか「う~」なのに、この2人はなぜか話すことが出来ています。『バタリアン』のゾンビも喋っていましたが、本作の方は適当に喋らしているような感があります。

とまあ、悪いところを言い出したらきりはないんですが、ゾンビ映画ファン、フルチファンなら避けては通れない道だと思って見るしかないでしょう。一般の方は見てても、辛いだけかもしれませんが・・・。

原理は不明ですが、突然冷蔵庫から首だけなのに飛び出して襲いかかる首ゾンビ、通常の人間の3倍くらいのスピードで動いて鉈を振り回す“寛平ゾンビ”など異色ゾンビもいて、見所といえば見所かも。

ザ・クレイジーズ

2009年12月17日 06:47

ザ・クレイジーズ03
【原題名】THE CRAZIES 
【製作】アルヴィン・C・クロフト
【監督】ジョージ・A・ロメロ
【脚本】ジョージ・A・ロメロ
【原案】ポール・マッカロー
【音楽】ブルース・ロバーツ
【撮影】S・ウィリアム・ハインツマン
【出演】レーン・キャロル、W・G・マクミラン、ハロルド・ウェイン・ジョーンズ、リチャード・リバティー、ロイド・ホラー、リン・ローリー
1973年/アメリカ映画/103分
TV放映題名『第2のカサンドラクロス/細菌兵器に襲われた街』


【STORY】
アメリカのある小さな田舎町にガスマスクと殺菌服に身を包んだ軍隊がやってきた。彼らは有無を言わせず住民を隔離し収容し始める。実は、この町のはずれに軍が秘密裏に開発していた細菌兵器を積んだ輸送機が墜落していたのだった。やがて、感染した人々は次々に発狂していく。事態を収拾すべく画策する政府の最終手段は、核攻撃にて街ごと闇に葬ろうとするものだった・・・。

【REVIEW】
リビング・デッドシリーズでゾンビ映画のイメージの強いロメロ監督ですが、本作は細菌兵器に襲われた街の崩壊を描いたSFパニック映画になっています。ストーリー的には、同じく原因不明のウィルスに襲われた街を描いた『アウト・ブレイク』と近い感じです。

細菌に冒され発狂し、殺しあう人々。軍は感染者の拡大を防ぐため、力づくで鎮圧しようとするが、住民と衝突しお互い多数の犠牲者を出していく。ワクチン開発のために、現地に派遣された科学者は、苦労の末何かを発見するが、それを報告する途中で、暴徒と化した住民の渦に巻き込まれて息絶える。街からの脱出を試みる主人公たちも、次々に発症し狂っていき、軍隊との銃撃戦で殺されていく。

この救いようのない物語をロメロは淡々とした視線で、ドキュメンタリータッチで描いています。テーマ的にも今見ても色あせない内容で、かつロメロのしっかりした演出手腕を感じられる佳作です。


【DVD】
DVDは2002年に発売されていたが現在は廃番。
音声はモノラルのみで、映像はあまりクリアではなく時代を感じさせます。
特典等は特に無し。

死霊伝説 完全版

2009年12月17日 06:30

死霊伝説01
【原題名】SALEM'S LOT
【製作】スターリング・シリファント、リチャード・コブリッツ
【監督】トビ―・フーパー
【脚本】ポール・モナシュ
【原作】スティーブン・キング
【撮影】ジュールズ・ブレナー
【音楽】ハリー・サックマン
【出演】デビッド・ソウル、ジェームズ・メイソン、ボリー・べデリア、ランス・カーウィン、リュ―・エアーズ
1980年/アメリカ(TVムービー)/183分(82年公開時は95分)


【STORY】
故郷ニュー・イングランドのせーラムズ・ロットに帰ってきたベン・メアーズ。作家である彼は子供のとき気になっていた丘の上に立つマースチン館を調査して、出版しようと考えていた。

現在、この館には骨董商のストレイカーが住んでおり、彼の主人であるバーロウとともに、この町で店を開くつもりだという。館の周辺を探るベンだが、時を同じくして少年の失踪事件が発生する。

ストレイカーは館に不審な木箱を運びこむ。町には霧が立ち込め、やがて次々に死者が発見されていく。そして姿を現す黒マントの怪人。この町に巣くっていたのは、現代によみがえったヴァンパイアだったのだ。

【REVIEW】
『悪魔のいけにえ』のトビ―・フーパーがS・キングの原作を映像化した作品。もともとアメリカで、前編・後編といった形でTV放映されたものを、編集して日本で公開されたため、95分というあまりにも短すぎる時間内ではその雰囲気を伝えきれない不遇な劇場公開であったそうです。

現在発売されている完全版では、前半でゆったりと町の日常を描き、後半のバーロウ登場までのムードを徐々に高めていくのが味わえます。ベンと恋仲になる女教師のスーザンや準主役のホラーマニアの少年、本筋とは直接関係はないが、尻軽妻の浮気話のエピソードなど、町の人々がゆったりと描かれている。そして登場人物が襲われ、一人また一人と吸血鬼化していく様がじっくり描かれ、セーラムズ・ロットという町が静かに崩壊していくのが伝わってくる。また、バーロウにとどめをさした2年後に出会う、ヴァンパイア化したスーザンとの悲しいエピローグもいい感じです。

TVムービーという制約もあってか、直接的なホラー場面はフーパーにしては控えめ。(流血シーンはほとんど無い)逆に、十字架や聖水といった小道具、逆回しで撮影された夜霧に紛れて吸血鬼と化した住人が現われるシーンなど、正統派怪奇映画の趣きを味あわせてくれます。フーパー監督はこんな映画も撮れたんですね。(この後、『ファンハウス』や『スペースバンパイア』など、またイケイケ路線に戻ってしまいますが)


【DVD】
完全版が今でも手に入るが、特典はオリジナル予告編くらい。
ただ、格安で再発が続いて、新品でも1,000円を切っているので、かなりお買い得。

ザ・フォッグ

2009年12月11日 01:02

THE FOG 01
【原題名】THE FOG
【製作】デブラ・ヒル
【監督】ジョン・カーペンター
【脚本】ジョン・カーペンター、デブラ・ヒル
【撮影】ディーン・カンディ
【音楽】ジョン・カーペンター
【特殊効果】ディック・アルバイン・ジュニア
【出演】エイドリアン・バーボー、ハル・ホルブルック、ジェイミー・リー・カーティス、トム・アトキンス、ジャネット・リー、ジョン・ハウスマン、ナンシー・ルーミス、チャールズ・サイファーズ、ジョン・ゴフ
1979年/アメリカ映画/90分


【STORY】
生誕100周年を迎えた港町のアントニオ・ベイ。それを祝う祭りの前日、濃霧に包まれた漁船の漁師たちは、霧の中から現われた何者かに惨殺される。同じころ、灯台の私設ラジオ局のDJをしているスティービー・ウェイン(エイドリアン・バーボー)は、海の彼方に怪しく白く光る霧を目撃する。そして、町で起こる怪現象の数々。神父のマローンは教会の崩れた壁の中から祖父の日記を発見する。そこに書かれている町のおぞましい過去。霧の中から現われたのは、100年前に町の創設者たちによって命を落とした、難破船の乗組員たちの亡霊だったのだ。やがて町全体が霧に包まれ、彼らの復讐が始まる・・・。

【REVIEW】
『ハロウィン』の大ヒットのあと、ジョン・カーペンターが手掛けた難破船+亡霊の復讐劇という組み合わせの古典的なゴーストムービーが今作です。ショックシーンも用意されていますが、血がドバドバッと噴き出るような直接的な描写はありません。しかし、まるで生き物のように蠢く霧や、音もなく忍び寄ってくる亡霊の姿に、じわじわっと来る怖さがあります。真夜中に白く光る霧の鮮やかさ、町に覆いかぶさる霧の動きなど、低予算映画ながらカーペンター監督のスタイリッシュな映像センスには一見の価値ありです。

亡霊なのに襲う前にドアをノックしたり、ドアや窓を開けたり壊したりしないと入ってこれないなど、物理的制限があるのはご愛敬(それとも、西洋の幽霊はそういうものなのか?!)。また、祝祭日に亡霊たちが出てくるので、祭りの会場なんかで町の住民たちが次々に襲われる!・・・と思ったら、そこはスルーして主要人物が立てこもる教会の方へ行ってしまい、ちょっと残念。

『ハロウィン』にも出演していたジェイミー・リー・カーティスが今作でも引き続き出ていて、ジャネット・リーと親子共演を果たしています。また、2005年には『スティーグマータ/聖痕』のルパート・ウェインライトによってリメイクもされています。


【DVD】
「特典」
・ジョン・カーペンターとデブラ・ヒルによるオーディオ・コメンタリー
・場面分析とジョン・カーペンターの映画紹介
・ストーリーボードと映画の比較
・映画の中の恐怖“ザ・フォッグ”
・未公開シーン
・フォトギャラリー&ポスター
・予告編
など

音声は5.1chサラウンド仕様です。

サンゲリア

2009年12月11日 00:48

サンゲリア1125
【原題名】ZOMBIE2
【製作】ウーゴ・トッチ、ファブリ―ゾ・デ・アンジェラス
【監督】ルチオ・フルチ
【脚本】エリザ・ブリガンティ
【音楽】ファビオ・フリッツィ、ジョルジョ・トゥッチ
【特殊メイク】ジャネット・デ・ロッシ
【出演】イアン・マカロック、ティサ・ファロー、リチャード・ジョンソン、オルガ・カルラトス
1980年/イタリア映画/91分


【STORY】
ニューヨーク。湾内を漂流する無人船を調査していた警官が、潜んでいた全身腐乱状態の男に襲われる。警官の1人が喰い殺され、男は全身に銃弾を浴びて海中に姿を消した。事件を取材に来た新聞記者のピーター(イアン・マカロック)は、船の持ち主の娘アン(ティサ・ファロー)と出会う。彼女の父親がマツール島へ向かったまま消息不明になっているのを知り、2人はマツール島へ探索に向かう。

一方、マツール島では原因不明の奇病が蔓延していた。この病気にかかって死ぬと、2日後に甦って人間を襲うのというのだ。この島で病気の研究に取り組んでいたメナード医師(リチャード・ジョンソン)と出会ったピーターたちは、この事実を聞かされ驚愕する。そして、半信半疑なピーターたちの前に、腐った体を引きずった死者の群れが次々に姿を現すのだった。

【REVIEW】
劇場公開がロメロの『ゾンビ』の後だったこと、紛らわしい原題名などから“所詮、二番煎じじゃないか”と厳しく揶揄されたりもしたようだが、リアリティーに徹したロメロに対して、こちらはひたすら残酷描写に熱を注いだ結果、ひ弱なストーリー(一応、ゾンビの発生原因にブードゥーの匂いを漂わせているが、それ以外のオリジナリティーは薄い)を忘れさせてあまりある、ショックシーンのつるべ打ちで大ヒットとなりました。

有名な眼球串刺しシーン、カニバリズム、噴き出す血しぶき、そして、土中から立ちあがってくる腐乱したゾンビの群れ、また群れ。見た目にも分かる低予算な作りながら、映画の見せ場を作りあげた特殊メイクのジャネット・デ・ロッシの仕事ぶりは見事。『ゾンビ』の顔色の悪そうなゾンビとは対極の、腐って腐って、腐りまくったゾンビの造形は、ある意味特殊メイクの神様トム・サビーニを越えているのではないでしょうか。

この後、フルチは『サンゲリア』のヒットを受けて、『ビヨンド』や『地獄の門』などの一連のゾンビ物を監督していくことになりますが、ゴアシーンは素晴らしいもののストーリーは難解の一途を辿り、特に続編の『サンゲリア2』などを見ると「サンゲリアはなんてまともな映画なんだ」と感じずにはいられません。それだけ晩年のフルチ作品の質は悪化していくばかりだったようです。

『サンゲリア』といえば、必ず思い出させるのが海底ゾンビvsサメの場面。本編とはほとんど関係のないシーンですが、何故海にゾンビが居たのか?何で、サメと戦うのか?疑問は多々あるが、説明はありません・・・。しかし、忘れられない迷シーンです。
サンゲリア1126-1
サンゲリア1127-1


【DVD】

最初に発売されたのが、2001年のJVD版。
1枚組で、特典は予告編くらいしかない(JVDの他作品の予告編集ははっきりいって興ざめ)。本編は少しざらついた粗い印象。まあ、それがまたサンゲリアの舞台と丁度いいのかもしれませんが。音声は英語のモノラルのみ。ただジャケットは、眼からミミズを垂らしたゾンビをメインに、メナード夫人の内臓ぶちまけ解体シーン、ふらつくゾンビ集団、体を燃やされるゾンビなど、盛りだくさんでなかなか素晴らしい出来。当時、レジに持っていくのがかなり恥ずかしかった記憶があります。(一般の人ならひきますよね・・・)

2005年に同じくJVDから発売されたのが、『サンゲリア・25TH ANNIVERSARY SPECIAL EDITION』。
キャスト&スタッフの膨大なインタビュー集、オリジナル予告編、ラジオスポット、スチール集、スタッフ&キャスト紹介などの特典ディスクを付けた豪華2枚組。
本編ディスクもグレードアップした鮮明な映像と、5.1chサラウンドを含む英語版、イタリア語版、解説など7つのトラックを収録。『サンゲリア』を一番素晴らしい状態で鑑賞できるバージョン。
ただ、惜しむらくはジャケットデザインがイマイチなこと。眼球串刺しシーンをメインにしたものだが、なんとなく安っぽい感があって惜しい。2枚組のセールスシールがパッケージの外側ではなく、内側のジャケット本体に貼られているのも少々不親切。
だが、それ以外はほぼ完ぺき。この先、BDが出れば分かりませんが。

2006年に出たのが『廉価版サンゲリア』。前年に出た、アニバーサリー・エディションから特典ディスクを抜いたもの。安いのが魅力。特典ディスクに興味の無い方はこちらをどうぞ。
ジャケットは、映画冒頭シーンで出てくる腐乱デブゾンビ。

2009年発売の最新版が『サンゲリア パーフェクト・コレクション』。発売元はキングレコード。
今まで収録されていなかった日本語吹き替え版(昭和57年にTV放映されたもの)を加えたのが今回のセールスポイント。他には初回特典として、BOX仕様、オールカラー12P解説付ブックレットなどが付いています。
今回も、インタビュー集の特典は付いているが、JVD版よりも内容がカットされているもようです。そして、本編と特典を1枚のディスクに収めているため、かなり圧縮されているのでは。マスターは同じもののようですが。
日本語吹き替え版が欲しい人は買いかもしれないが、こだわりがなければ25周年記念版の方がオススメです。


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