2010年09月28日 14:52

【原題名】THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE 2
【製作】メナハム・ゴ―ラン、ヨ―ラン・グローバス
【監督】トビ―・フーパー
【脚本】L・M・キットカーソン
【音楽】トビ―・フーパー、ジェリー・ランバート
【撮影】リチャード・ク―リス
【特殊メイク】トム・サヴィーニ
【出演】デニス・ホッパー、キャロライン・ウィリアムズ、ビル・ジョンソン、ジム・シド―、ビル・モーズリ―
1986年/アメリカ映画/100分
【STORY】
13年前のテキサスで、甥を殺された保安官のレフティーはいまだに未解決のこの事件の犯人を追い続けていた。ある自動車事故の現場で犯人との関連性を嗅ぎ取ったレフティは、偶然にも被害者の声を録音していたラジオ局のDJストレッチに協力を求める。やがて、姿を現した怪しい二人組の男はラジオ局を襲撃する。その二人組の後をつけて行くと、辿りついたのは廃墟の遊園地。その地下では、人肉ソーセージを一家の生業としている、人殺し一家のおぞましいアジトがあった。復讐に燃えるレフティは、チェーンソーを携え、殺人鬼の集団に挑む。
【REVIEW】
ホラー映画の歴史的な金字塔である『悪魔のいけにえ』。これで、衝撃的なデビューを飾り、その後もホラー監督としてキャリアを重ねてきたフーパー自身がメガホンを取った正式な続編。1作目の異様な迫力を持ったドキュメンタリータッチとは異なり、コメディ的な要素を絡めたホラーエンタテイメントに仕上がっている。
今回も殺人鬼一家が勢ぞろい。ビル・モーズリ―扮するチョップ・トップのクレイジーぶり、人肉ソーセージで一家を支える兄(コンテストで優勝するほど美味いらしい!)、130才を過ぎてなお元気なミイラじいさん(前作よりもよく動いている)、そして電ノコを振り回すレザーフェイス。対するのは、甥のフランクリンのかたき討ちを生きがいにしているレフティ。この役を名優デニス・ホッパーが怪演。鬼気迫る形相でチェーンソーを持ち、雄たけびを上げる暴れっぷりは、見ていて気持ちがいいです。レザーフェイスとの電ノコチャンバラなんて、ほとんどギャグでしょう。
1作目ではほとんど無表情だったレザーフェイスに変化が起こっているのも、大きな違い。DJのストレッチに恋をして、電ノコを突き出して迫ったり、ダンスを踊ったりしてしまう。これでいいのか、レザーフェイス!?まあ、伝説的な作品となってしまった1作目と同じことをしてもそれを超えるのは不可能。あえて路線を変え、コメディタッチを導入したり、キャラクターのおもしろさで勝負をかけたのではないかと思いますが、比較されるとどうしても不利になってしまう、続編のつらいところです。
ほとんどスプラッター描写が無かった1作目と異なり、特殊メイクでT・サヴィーニが参加した本作は血しぶき度が格段にパワーアップ。冒頭の青年血祭りから始まり、人体解体、内臓はみ出し、ミイラが散乱する地下洞窟など、おどろおどろしい映像は見る価値があります。チェーンソーをかざしてヒロインが絶叫するラストまで、登場人物それぞれの、あふれ出る“狂気”を楽しむ1作デス。
『悪魔のいけにえ』の記事は→コチラ
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