【原題名】RETURN OF THE LIVING DEAD:RAVE TO THE GRAVE
【製作】アナトリー・フラディス、スティーブ・スカルドゥッツィオ
【監督】エロリー・エルカイェム
【脚本】ウィリアム・バトラー、アーロン・ストロンゴーニ
【撮影】トーマス・キャラウェイ
【音楽】ロバート・ダンカン 、ラルフ・リッカーマン
【出演】エイミー・リン・チャドウィック、ジェニー・モーレン、ピーター・コヨーテ
2005年/アメリカ映画/95分
【STORY】
あの事件を生き延びたジュリアンは無事に大学生になっていて、今は青春を謳歌していた。ある日、叔父の家で古びたドラム缶を発見し、ジュリアンは化学に詳しい友人のコーディーに中身を調べてもらうよう依頼する。中身の成分がドラッグに似ていると判断したコーディーはひと儲けを企み、“Z”という名のドラッグに調合して、友人たちとともに学園内で売りさばいてしまう。
折しもハロウィンの夜、レイヴパーティーに集まった若者たちの間では“Z”が蔓延。学園はゾンビで溢れ返ってパニックになる。
【REVIEW】
『バタリアン4』の設定、登場人物をそのまま引き継いだ第5弾。主人公は同じながら、トライオキシンを探してインターポールの捜査官のコンビが話に絡んできます。今回、ゾンビが発生する原因はドラッグ。トライオキシンを分析していたら、「ドラッグの成分に似ているなあ」「じゃあ、ドラッグにして売りさばこうぜ!!」こんなノリで大量生産→学生連中に売りまくる→飲んだやつらは全員ゾンビに!とまあ、なんとも適当なストーリー展開に少し唖然。
そもそも、ジュリアンのオジサンがトライオキシンの研究をしていて、それが原因でかつてゾンビの襲撃事件が起こって自分もそれを体験しているはず。なのに、まるでそんなことなかったかのように(それとも全部忘れたんか!?)「このドラム缶はなんだろう??」って、子供じゃないんだから大体想像付くんとちゃう!?と思わず突っ込んでしまいます。結局、彼らの軽はずみな行動で惨劇が起きてしまうので、もはや同情の余地は無し。ゾンビに食われちゃっても、なんだか自業自得のような感じがして、どうでもよくなってきます。
新キャラの捜査官もギャグ要因なんでしょうが、そのギャグも決まらずさぶいし、公道でバズーカをぶっ放すし、変なコスプレで変装してるし、やることなすことがつまらなさすぎ。こんな2人に軍の機密事項の調査を依頼するお偉いさんも頭がおかしいんじゃないかと、変なところで心配してしまいました。
で、最後のゾンビ大量発生騒ぎをどう静めるのかと思ってたら、捜査官が軍に連絡、すると何故か警察のヘリがすぐにとんできて、地上に向けて機関銃を乱射!ゾンビも生存者もお構いなしに撃ちまくり!そしてとどめはミサイル発射で、強大なクレーターが出来て、ハイおしまい。なんなんですか、この終わらせ方は!?投げやり過ぎて笑うに笑えませんわ。
前の4作目も酷かったが、本作はそれを上回る酷さ。こんな作品が日本で劇場公開されたのも驚きだが、はたしてどれだけの人が観に行って落胆して帰って行ったんだろう。『
バタリアン2』も駄作の域だったが、4と5は“バタリアン”と名乗るのもやめて欲しい下級ゾンビ映画の底辺に位置する作品だ。「タールマン復活」って、こいつにヒッチハイクさせるセンスも理解不能。久々に時間を無駄にしたと後悔した一日でした。

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