2013年05月27日 19:10
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【原題名】WRONG TURN 4: BLOODY BEGINNINGS
【監督】デクラン・オブライエン
【脚本】デクラン・オブライエン
【撮影】マイケル・マーシャル
【音楽】クロード・フォイジー
【出演】
ジェニー・パダヴィック、ケイトリン・ウォン、テニカ・デイヴィス、テラ・ヴネサ、ディーン・アームストロング
2011年/アメリカ映画/94分
【STORY】
1974年、ウェストヴァージニア州にある人里離れた療養所。そこでは社会に適応できない人々が監禁されていたが、その中でも特に狂暴な人食い三兄弟が脱走、他の患者たちも解き放ち、医師たちに襲いかかる。惨劇の日から30年後、若い男女グループが森に遊びにやってくるが、途中で道に迷ってしまい、日が暮れて吹雪に遭う。偶然見つけた建物に彼らは避難し休息をとるが、翌朝仲間の一人が見当たらない。ここは、実はあの療養所で、三兄弟は人知れずここで生き延びていたのだった。若者たちは一人、また一人と奴らに狩られていく。
【REVIEW】
『WRONG TURN~』シリーズ第4弾は、よくあるビギニングもので、時間軸が遡り、ミュータント一族の幼年期から始まります。対して、殺される被害者側は女性多めの若者学生集団。3作目が囚人グループ主体でむさ苦しかったので、本作は若い男女がキャーキャー言って殺されまくるので、スラッシャームービーの定番な形に戻ったのかも。
で、本作の出来栄えですが、はっきり言ってイマイチ。監督は3作目に引き続いて登板のD・オブライエンですが、前作よりは成長したのかもしれませんが、脚本がよくないのか、盛り上がらないまま終わってしまいます。このシリーズ、途中までは殺人鬼集団に襲われ逃げながらも、逆襲に転じ、後半は「やり返してやる!!」というパターンがあったのに、この4作目では、被害者側がほとんどやられっぱなしで拍子抜け。おまけに殺人鬼側も、有刺鉄線でのアレンジした殺し方を見せてくれるものの、意外とあっさりした殺し方が多くて、ここもマイナスポイントです。
さらに、悲しいのが登場人物たちのバカさ加減が群を抜いていること。今までは、道に仕掛けられたトラップで足止めを食った人たちが、森に迷い込むパターンでしたが、今回は地図も持たずに遊びに来て「悪りい~。迷っちゃったよ。あれ、あそこに建物があるぜ。よーし、ここで一晩過ごそうぜ。不法侵入だけど、気にするな、みんなパーっとやろうぜ!」とどんちゃん騒ぎ。誰も、止めようともしないバカ騒ぎ集団の行動に、なんだか天誅くらってもしゃーないんとちゃう!?という気になってきます。
そんな感情移入できない彼らですが、いきなり現れたミュータント殺人兄妹にビックリ!ギャーギャー騒いで逃げ惑い、有刺鉄線で首つり状態になった彼女を助けようとした彼氏は、動転したのか足を引っ張って彼女の首チョンパを助長しちゃいます。その後、三兄弟を牢屋に閉じ込めるのに成功し、彼女を殺された男がとどめを刺そうとすると、ベッキー似の女性が「殺しちゃだめだよ!やつらと一緒だよ」と余計なことを言って止めに入ります。で、思いとどまった彼氏は、牢屋の見張りにつくものの、あろうことか居眠りしてしまい、三兄弟の脱走を許す体たらく。その後、敵の仲間らしき人物を発見、弱そうだから、女でも4人でかかれば殺せるよとの提案にあっさり同意するベッキー、あなた意見変わりすぎ!なのに、主人公だったの!?そんなこんなで、ヒドイ目に遭っていっても、なんだか、自業自得かな・・・という気がして。唯一まともそうだった、女の子がスキーで滑って助けを呼びに行って、殺されはしなかったものの、凍死しちゃってたり・・・「なんだ、それ!?」てな感じです。
シリーズとしての評価は、まとまった1作目、突き抜けた2作目までがベター、で、3・4作はどっこいどっこいですね。5作目は―、期待薄そうですなー。そういえば、ミュータント一族の発祥原因は近親相姦と、化学工場の汚水だったはず。その辺はすっぽり抜け落ちたままでした。まあ、どうでもいいんでしょうなあ。
シリーズの記事
『クライモリ』
『クライモリ デッド・エンド』
『クライモリ デッド・リターン』



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