映画秘宝2014年11月号、特集は“モンスター映画大図鑑”

2014年09月23日 10:43

映画秘宝 2014年 11月号 [雑誌]映画秘宝 2014年 11月号 [雑誌]
(2014/09/20)
洋泉社

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『猿の惑星:新世紀』公開に合わせた巻頭特集が、“モンスター映画大図鑑”。猛獣、怪獣、巨大生物、虫に珍獣、宇宙生命体。果ては奇形人間まで、多種多様なモンスターが写真と解説付きで登場。大作で登場して一般に知られているものより、知名度の低いマニアックな奴らの方が多いのが嬉しいです。この手の特集になると、いまだにワクワクしてしまうのは、いい年をしてどうよ~!?という気もするが、好きなものは好きなんだからしょうがないじゃん!!と開き直ってみたりもします。




さて、本文中で気になったのは、ディック・スミス追悼の記事。「ああ~、ディックさんもついに亡くなったんだ」と思っていましたが(亡くなったのは7月31日で御年92歳)、記事を読んでみると、改めて彼の偉業、凄さを思い知らされました。CGの無い頃は人間を怪物に変身させたり、スプラッターな殺害シーンは特殊効果(ここでは主に特殊メイク)で行っていました。つまり、俳優さんの顔にゾンビやモンスターのマスクを被せたり、体に傷口のメイクを施したりと、手作業で変身させていたわけです。1970~80年代はこの特殊メイクが今までは表現しきれなかった場面をスクリーンに映すことに成功し、とりわけホラーやSF映画では映画の内容よりも、この派手なモンスターや殺害シーンを売りにした映画が数多く作られることになります。


当然、特殊メイクを担当する仕事も花形となり、『狼男アメリカン』『ビデオドローム』のリック・ベイカー、『遊星からの物体X』『ハウリング』のロブ・ボッティン、『ゾンビ』『13日の金曜日』のトム・サヴィーニなどなど、人々を驚かせる場面を作り上げる驚愕メイクアップ・アーティストたちが登場してきます。その中でも、パイオニアとも言えるのが御大ディック・スミスでした。

彼の手がけた作品で主なものだけでも紹介すると、『エクソシスト』『スキャナーズ』『アルタード・ステーツ/未知への挑戦』、ホラー以外にも『ゴッド・ファーザー』『タクシー・ドライバー』そしてアカデミー賞を受賞した『アマデウス』。とりわけ、老人メイクの精巧さは他の追随を許さない、彼の独壇場だったように思えます。

今でこそ、CG技術が進歩して、それころ映画で表現できないものは無い!のかもしれませんが、そんなものが全くなかった頃、「どうやってこれ撮ってんの!?」というのを作り上げていたのが特殊メイクアップ・アーティストたちでした。『エクソシスト』では悪魔に憑りつかれたリーガンの首が360度回転し、『スキャナーズ』では超能力で人の頭部が爆発!こんな場面が実写で表現されるなんて、当時はほんとビックリしたものです。

そんな、彼の技術は誰もが認める凄いものでしたが、記事を読んでいて知ったのは彼の人柄の良さ。異国日本からの素人同然のような人からの質問にも真摯に答え、自分が開発した特殊効果の技術も惜しみも無く皆に公開し業界の進歩を促す寛大さ。とかく職人気質な人が多そうなイメージがある映画界ですが、彼は全く正反対の、誰からも慕われる偉大なパイオニアであったことが窺えました。彼の功績は、いつまでも消えることなく、映画の中で生き続けることでしょう。合掌。



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『ヒッチハイク Blu-ray版』11月28日発売

2014年09月22日 20:36

8月にレビューを書いた『ヒッチハイク』のBlu-ray版が11月に発売されます。




ヒッチハイク [Blu-ray]ヒッチハイク [Blu-ray]
(2014/11/28)
フランコ・ネロ、コリンヌ・クレリー 他

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以前に出ていたDVD版とは少しジャケットデザインが変わっています。
DVD版はコレ↓
ヒッチハイク ヘア無修正版 [DVD]ヒッチハイク ヘア無修正版 [DVD]
(2001/04/25)
フランコ・ネロ、コリンヌ・クレリー 他

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DVD版はタイトルの英語のロゴがなんか毛虫みたいで安っぽかったのがBlu-ray版では無くなったし、警官を撃ち殺すシーンが挿入されていて、それはそれで悪くない。しかし、いまだに「ヘア無修正版」と入っているが、これはいかがなものか。今更これを期待して購入するユーザーがどれだけ居るのか!?エロチックな要素は確かにあるが、それよりもバイオレンスな要素の方がこの作品の本質ではないだろうか!?







バーニング

2014年09月08日 02:15

バーニング HDリマスター版 [Blu-ray]バーニング HDリマスター版 [Blu-ray]
(2014/06/03)
ブライアン・マシューズ、リーア・エアーズ 他

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【原題名】THE BURNING
【製作】ハーヴェイ・ワインスタイン
【監督】トニー・メイラム
【脚本】ボブ・ワインスタイン
【撮影】ハーヴェイ・ハリソン
【音楽】リック・ウェイクマン
【特殊メイク】トム・サヴィーニ
【出演】ブライアン・マシューズ、リア・エアーズ、ブライアン・バッカー、ジェイソン・アレクサンダー、ホリー・ハンター
1981年/アメリカ映画/91分


【STORY】
とある湖畔のキャンプ場。ここには恐るべき伝説があった。若者たちに嫌がらせをして憂さを晴らしていた嫌われ者の管理人クロプシー。彼に仕返しをしようと少年たちが、彼の家に悪戯を仕掛ける。仕掛けは成功するが、クロプシーが余りにも驚いたため、仕掛けの火が引火、小屋はたちまち火に包まれ、彼は火だるまになって湖に転げ落ちた。それ以来、彼は森に潜み、若者たちを狙っている・・・。

そんな怪談話を聞かされつつ、今年も若者たちがキャンプを楽しみにやって来る。その頃、5年の入院生活を経て、クロプシーは社会復帰を果たす。全身大火傷を負って、ボロボロになった体を引きずりながら、町で娼婦を血祭りにあげた後、かつて愛用していた巨大な植木バサミを手に取って向かった先は、あの湖畔のキャンプ場。復讐に燃えるクロプシーは見境なく、関係のない若者たちを殺しまくるのだった。

【REVIEW】
80年代の一大ホラーブームに公開されたスラッシャー・ムービーの佳作。公開されたのが『13日の金曜日』よりも後だったため、その亜流と見られがちだが、本作の特典映像のT・サヴィーニのインタビューによれば、13金以前から製作する構想があったとか(ちなみに、サヴィーニは『13日の金曜日PART2』のオファーを蹴って、『バーニング』に参加)。湖畔のキャンプ場で若者たちを殺人鬼が殺しまくる、というプロットは激似だが、この時期に作られた同様のホラー映画の中では頭一つ抜きんでた出来です。

ストーリーはほとんどあってないようなものだが、とりあえず怖がらせてなんぼのもじゃい!と言わんばかりに驚かせる演出が特徴で、振り向くと誰かが!カーテンを開けるとそこには!怪しい影が忍び寄ると次の瞬間!・・・などなど、次々にドキッとさせられるシーンが連発でなかなか飽きさせません。そして、それらを支えるのがトム・サヴィーニの特殊メイクの数々。犯人の凶器が巨大なハサミのため、襲われる被害者たちの痛そうなこと!喉元を掻き切られたり、指をちょん切られたり、そのまま腹部をズブリと突き殺されたりと、見ていて痛い描写が連発!特に、中盤のいかだで流れ着いたボートに乗り移ろうとして6人の若者が一瞬で惨殺されるシーンは、けっこうエグイです。あと、病院で様子を見に来た医者の腕をガシッと焼けただれた手が掴むシーンも怖かった。

“全米27州で上映禁止”といういかにもッ!という煽り文句も、実はただ上映予定が無かっただけの話とか、叫び過ぎて体に損傷を来しても安心ですと「絶叫保険」なるものを用意したりとか、この頃の配給会社のやりたい放題さは、今思い出すと微笑ましくもあります(さすが東宝東和)。日本で勝手に付けられた犯人の“バンボロ”という名前も、良く分からんがなんかスゲー!というハッタリ効果は出てましたしね。

ちなみに、出ている俳優陣はほとんど無名な方ばかりだけれども、ほとんど気づかないシーンに無名時代のホリー・ハンターが出演。やっぱり、ホラーは若者の登竜門ですね。それにしても感慨深いのは、DVD化が一向にされず、永らく幻の作品化しつつあったものの、今回めでたくBlu-rayで発売となり、久々に見ることができたこと。やっぱりこの80年代の空気ってなんとも言えず心地よいものがあります。



クロール・スペース

2014年09月07日 00:56

クロール・スペース

【原題名】CRAWLSPACE
【製作】ロベルト・ベッシ
【製作総指揮】チャールズ・バンド
【監督】デビッド・シュモーラー
【脚本】デビッド・シュモーラー
【撮影】セルジオ・サルバティ
【音楽】ピノ・ドナジオ
【出演】クラウス・キンスキー、タリア・バルサム、バーバラ・ホイネリー、キャロル・フランシス、タニー
1986年/アメリカ映画/85分


【STORY】
アパートの管理人ギュンターは物静かで親切な男だったが、彼には秘密があった。彼は夜になると、アパートに張り巡らされた通気口をつたって、住人の生活を覗き見るのが趣味だった。やがて収まりのきかないギュンターの欲望は暴発、邪魔な来訪者は抹殺、住人たちも次々に殺されていく。

【REVIEW】
怪優クラウス・キンスキーの魅力が存分に発揮されたB級ホラー。というか、彼が主役でなかったら、平々凡々な駄作で終わっていたかもしれない・・・。見た目は大人しそうで、人畜無害な雰囲気を醸し出している管理人の男。しかし、その裏では、管理人という職業を活かし、建物に張り巡らされた通気口を利用して住人の部屋を覗きまくるのが趣味にしていたという変態さん!しかも、彼の部屋には声を出せなくした女性を檻に入れて監禁してあったりして(ほとんどペット状態です)、かなりヤバめ。そんな倫理観のなさそうなギュンターさんですが、心は孤独なのか、ナチスのフィルムを見て没頭したり、真夜中にこっそりロシアン・ルーレットに興じたりと、心もだいぶ病んでいる模様。とりあえず、彼のキャラクターを見ているだけで楽しめる映画です。

クロールスペース01

クロールスペース02

本屋探訪~最近出版されたホラー映画本、3冊

2014年09月05日 09:44

今日は仕事は休みではないが、遅番なため午前中に空きがあるため、久々に記事を更新。実は、最近仕事が変わったのですが、勤務時間が不規則になったため、どうにも体調が良くないです。遅番の次の日早番になると、もうそれだけで2~3日寝不足だし、昼から出勤で午前中フリーな時間があっても、なんだかボーっとしてしまって時間を無駄に浪費してしまってます。変化にうまく対応できないのは、年を取ったせいなのかな~?それとも夏場で、苦手な季節だったからかな~?などと、自分で自分のことがよく分からないまま、気が付いたらもう9月でした。一応、秋が近づいてきていますが、それでもまだまだ快適に過ごしやすくなったとは言い難く、心地よい季節はもう少し先のようです。


この前、休日にお出かけして本屋へ行ってきました。いろいろ買い物する用事があって、そのついでに本屋も寄ったのですが、気になる映画本が出ていたので、ここでピックアップしておきます。1冊はゾンビ本!



徳間書店から刊行されている、その名もズバリ『ゾンビ・マニアックス』。近年、出ているゾンビ関連ものは、ゲームのバイオハザードが大ヒットしたあとのゾンビブームを主流にした観点で語っているものが多いですが、この本の主役は何と言ってもロメロ・ゾンビ!この時期にあらためてロメロを取り上げて1冊作り上げたのは、昨年の『ゾンビ』Blu-rayの発売があったからかと思いますが、個人的には拍手を送りたい内容です。(よくぞ刊行してくれました。どの位売れるかは期待しずらいジャンルにあるのにも拘らず・・・です)

パラパラっと立ち読みして、すぐさまレジに持っていこうと思ったのですが、表紙が若干傷んでいたため断念。その後、別の本屋でも発見したのですが、ここのもかなり読み込まれた跡があって、あきらめました。しょうがないのでネットで購入することになりそうです。



お次は、コレ。


『カルトムービー 本当に面白い日本映画 1945→1980』、刊行はメディアックス(知らん出版社やな)。内容は、脚本家の桂千穂氏による、ホラームービー・クロニクル本。往年の古典から名作定番ホラーが取り上げられていて、よくまとまった感じ。ただ、タイトルに“カルト”と入れた割に、王道路線を選んだ感が強くて、それほどマニアックではなく、どちらかといえば初心者向けな感じ。あと、文面もあらすじを丁寧に追ったものが多く、オチまで書かれていたりするのでネタバレ感があるのはどうかと。まあ、あの映画が入っていないとか、どうしてあの定番が漏れているんだとか、ラインナップに文句をつけ出すときりがないので、どこかで割り切りは必要なわけだし。全て網羅しようとすればとても1冊で収まりきれませんしねー。



最後は、エンターブレイン刊行の『シネマニア100 本当に怖い映画100本 』。


これは、本屋で内容を確認することができなかったのですが、ネットでレビューなんかを見ているとなかなか興味をそそる内容。編集が角川のDVD&ブルーレイでーた編集部で、2013年に行った“映画マニアに聞いた! 本当に怖い映画100本”をメインの特集にして、あといろいろコラムやら、キャラクター別、ジャンル別の紹介やらけっこう盛り沢山な感じ。現物は見てませんが、お金に余裕があったら買ってもいいかな~という気がします。


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