2014年10月26日 09:55
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【製作】アンドリュー・ガローニ、ウィリアム・ラスティング
【監督】ウィリアム・ラスティング
【脚本】ジョー・スピネル、ジャド・ハミルトン
【撮影】ロバート・リンゼイ
【音楽】ジェイ・チャタウェイ
【特殊メイク】トム・サヴィーニ
【出演】ジョー・スピネル、キャロライン・マンロー、ゲイル・ローレンス、ケリー・パイパー
1980年/アメリカ映画/87分
【STORY】
アパートでマネキンと暮らす中年男のフランクは夜な夜な若い女性を殺しては頭皮を剥ぎ取り、家に持ち帰ってはマネキンに被せてコレクションしていた。彼は幼い頃、母親から虐待を受け、生身の人間を愛せず、代わりにマネキンに愛情を注いでいた。ひっそりと凶行を繰り返すフランクだが、美しい女流カメラマンのアンナと知り合ったことで破たんが生じていく。
【REVIEW】
先ごろ、イライジャ・ウッド主演でリメイクもされた80年代を代表する殺人鬼映画。幼年時代に受けた虐待がトラウマになり、マネキンしか愛せなくなった中年男が女性を殺しまくるという、なんとも救いようのないありがちなストーリー。作りようによっては平凡な低俗ホラーに陥ってしまいそうな設定だが、この映画の見どころは出演者とゴア描写!殺人鬼・マニアックを演じているのはジョー・スピネル。大作映画の脇役としても活躍してきた彼が主演を務める本作では、イライジャ・ウッドとは対極にあるような風貌で見るものを圧倒している。
汗なのか顔の脂なのかよく分からんが湿った顔で「フー フー」息を切らしながら殺人を重ねるフランク。どっぷりと突き出た中年腹と相まって、カッコ悪い殺人鬼さ加減が逆にリアルさを感じさせます。やっていることは犯罪だけど、彼を見ていると、社会に適合できないはみ出し者の悲哀さは伝わってくるのだ。で、ヒロインが70年代にSF・ホラー映画のジャンルで活躍していたキャロライン・マンロー。この美女と野獣を地で行くキャスティングがこの映画の最大の見どころでしょう。彼女のファンだったというスピネル、一緒にカメラに映るシーンはなんだかとても嬉しそうです。
そんでもって、殺しの描写だけれども、喉を掻き切ったり、体重に物を言わせて乗っかり絞め殺したり、腹にナイフをズブッと突き刺したりと、いろいろ見せてくれるが、メインはやっぱり頭皮を切り取る場面。トム・サヴィーニが参加しているだけあって、ゆっくりはぎ取っていく描写は、作り物とわかっていてもやっぱり気持ちが悪いものです。また、サヴィーニは車でいちゃついていたカップルがライフルで撃ち殺される役でも出演。自ら頭を木端微塵に吹き飛ばされています。お見事。


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