ブロブ/宇宙からの不明物体

2015年01月23日 02:07

ブロブ~宇宙からの不明物体~ [VHS]ブロブ~宇宙からの不明物体~ [VHS]
(1989/07/21)
ショウニー・スミス

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【原題名】THE BLOB
【製作】ジャック・H・ハリス、エリオット・カストナー
【監督】チャック・ラッセル
【脚本】チャック・ラッセル、フランク・ダラボン
【撮影】マーク・アーウィン
【音楽】マイケル・ホーニッグ
【出演】ケヴィン・ディロン、ショウニー・スミス、ドノヴァン・リーチ
1988年/アメリカ映画/95分


【STORY】
アメリカの田舎町。ある晩、町の郊外に宇宙から飛来した火の玉が墜落してきた。それを目撃したホームレスの男は、割れた隕石のようなものの中から出てきたスライム状の物体に飲み込まれてしまう。人間を飲み込み次第に巨大化していくそのピンクの物体は町の中心部へ移動、次々に人間を捕食していく。ついには軍隊が出動し、謎の物体の鎮圧にかかるのだが-。

【REVIEW】
『マックィーンの絶対の危機(ピンチ)』を後にブレイクする、チャック・ラッセルとフランク・ダラボンがリメイク。宇宙から飛来してきた謎の生物が人間を飲み込んでいく様を、CGではなくリアルな特殊効果で見せてくれるのがウリ。排水管に人間を引きずり込んだり、電話ボックスを人間ごと飲み込んだり、マンホールから飛び出してきたりと、様々な場所で襲ってきて見てて飽きさせないのが楽しい。CGではないアナログなアメーバ状の物体も、予期せぬ動きを見せてくれていて、これはこれでなかなか不気味な感じが出ていていいと思います。

ストーリーの展開もスピーディーだし、クライマックスの物体と対峙する主人公の男女もカッコいいし、最後のオチも定番だが悪くない。見終って感じるこの充実感は、これぞB級映画の逸品!!と太鼓判を押したくなります。また、主役かと思われるキャラを容赦なく殺したり、今では御法度ものの子どもも無残に餌食にしちゃうあたりの意外さもなかなかニクイ。ビデオで出た後、DVD化されていないのは、そのあたりが理由!?それとも、ほかに何か発売できない原因があるんでしょうか?気になります。

その昔は、普通にTVでも放映されていたんですけど、いまではそういう機会もなく、埋もれてしまっているのは非常に残念。まあ、自主規制されている原因はグロ描写にも原因があるのか、ブロブに吸収されても、完全に消化されておらず微妙に溶けた状態の人間が何度も出てくるあたりの描写はトラウマものですし、個人的にはブロブに胴体を引っ張られた保安官が逆くの字に折れ曲がって引きずり込まれていくのも強烈に印象に残っています。



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ロシア人歌手のOrigaさん死去

2015年01月21日 11:58

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX O.S.T.+(プラス)攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX O.S.T.+(プラス)
(2011/03/30)
TVサントラ、Origa 他

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アニメ「攻殻機動隊」シリーズの主題歌などで知られるロシア人シンガーソングライターのオリガさんが17日に亡くなっていたことがわかった。44歳だった。ロシアのイタルタス通信などが報じた。

 イタルタス通信によると、東京の病院でなくなったという。オリガさんは日本を拠点に活動し、94年にアルバム「ORIGA」でデビュー。浜田省吾(62)の26thシングル「我が心のマリア」(95年発売)に「浜田省吾 with R&S INSPIRATIONS」として参加した他、アニメ「攻殻機動隊」シリーズのオープニング主題歌を務めた。

〈スポニチアネックス 2015年1月18日 配信より〉


昨日あたりからニュースはもっぱらイスラム国による邦人の暗殺予告ばかりだが(それも重要な問題だろうが)、個人的には先日聞いた歌手のOrigaの訃報の方がインパクトが大きく、まだそれを引きずっている状態。私が彼女を知ったのはアニメ攻殻機動隊の主題歌で、初めてその声を聞いたときの衝撃は今でも忘れられません。そして、その素晴らしさは何度聞いても色あせることなく、続いています。個人的、攻殻のOPだった『inner universe』は今まで聞いてきたすべてのアーティストの中でもベスト10に入る、マイフェイバリットソングです。

死因は肺がん、享年44歳とあまりにも早すぎる死去。私ともそう変わらない年代なので、なんとも言えないものがあります。ただただ、お悔やみを申し上げるばかりですが、しばらくは彼女の曲をヘビーローテーションで聴いていたいと思います。








マッキラー

2015年01月17日 16:05

マッキラー

【原題名】NON SI SEVIZIA UN PAPERINO、DON'T TORTURE A DUCKLING
【製作】レナート・ジャボニ
【監督】ルチオ・フルチ
【脚本】ジャンフランコ・クレリチ、ロベルト・ジャンヴィッティ
【撮影】セルジオ・ドフィッツィ
【音楽】リズ・オルトラーニ
【出演】フロリンダ・ボルカン、イレーネ・パパス、バーバラ・ブーシェ、トーマス・ミリアン、マルク・ポレル
1972年/イタリア映画/90分


【STORY】
南イタリアの小さな村で、3人の少年が相次いで惨殺された。地元警察の捜査線上に魔術を使うジプシー女が浮かぶ。彼女は昔死別した子どもの墓を荒らされた恨みを晴らすため、少年たちに呪いをかけたようだったが、アリバイがあったため釈放される。しかし、収まりのつかない保護者たちは、彼女をリンチにかけ殺してしまう。事件は終わったかのように見えたが、やがて第4の殺人が起こる。犯人は一体誰なのか!?

【REVIEW】
サンゲリア』以降、ゴア・ムービーを連発し、一躍その名を世界に轟かせたルチオ・フルチだが、本作はその前の70年代にいわゆる“ジャーロ”系の映画を撮っていたころの1本。時系列的には、『幻想殺人』と『ザ・サイキック』の間にあたる頃になる。日本ではビデオソフトでリリースされて以降、DVD化はされておらず、視聴しにくい現在ではある意味幻の1本だが、この『マッキラー』を見れば、フルチが残酷描写だけを撮ってきた監督ではない、様様なジャンルの映画の撮れるきわめて優秀なディレクターであることが感じられると思います。(晩年の酷い出来の数々は、フルチの体調の悪化と、資金繰りがうまくいかず、撮りたい作品が作れる環境に無かったのが大きな要因だと思いたい)

謎解きよりも、殺人の情景そのものに焦点を当てていることは、ジャーロ路線の王道だが、殺される被害者が若い女性ではなく、幼い少年たちであることが、他のジャーロ映画とは大きく違う点。彼らが何故殺されなければならなかったのかは、犯人の大きな動機であり、また田舎町の閉鎖的な社会や古くからの宗教的な観念、思い込みと無知が引き起こす悲劇の連鎖は物語に厚みを与えていて、非常に見応えがあります。殺人事件が起こった後、真っ先に疑われるのは知恵おくれの青年、しかし彼の疑いが晴れると、次は村で異端児扱いされているジプシー女を犯人扱いしていく。村全員が顔見知りであるような小さなコミュニティーで犯罪が起こると、多分こんな感じで犯人探しが始まるんだろなー・・・という嫌~な空気が立ち込めていて、その息苦しさはなかなかのもの。

そんでもって、釈放されたジプシー女(演じるのは『幻想殺人』でも主演を務めたフロリンダ・ボルカン)が少年たちを呪い殺したと思い込み、白昼堂々リンチにかける村の男たち。この場面が圧巻!鉄の鎖でボコボコでたたかれて、肉は削げ血が噴き出していき、無抵抗な彼女をこれでもか!とばかりに痛めつけていく男たち(この場面は。のちの『ビヨンド』のオープニングの画家リンチの場面に引き継がれている)。この暴力描写は、この映画の最大の見せ場だが、彼女が息も絶え絶えで丘の上の墓場まで這って行き、何も知らない人々が悠々と車で走る道端で息絶えていく場面は何とも言えない悲しみが漂う名場面です。

フルチの作品は続々とDVD化あるいはBlu-ray化されているものの、本作は未だにその気配も見えない。理由は、今ではタブー視されている少年を次々に残忍に殺している内容だからとか、原題にもある「アヒルちゃんをいじめないで!」の元ネタが某ディズニーのキャラクターだったのが問題だとか、いろいろあるみたいですが、なんとかクリアしてぜひ再発してほしいと願うばかり。大映ビデオで発売されたときには「ルチオ・フルチのルーツを見た!」とのキャッチ・コピーが躍っていたが、今思うとまさにそのとおりであり、フルチの作品群を評価するうえでも重要な1本であることには間違いないはず。また、クライマックスの犯人が崖から落ちていきながら犯行動機となる回想シーンと、顔面が岩で削られ火花を放つ場面を織り交ぜつつ美しい旋律が流れるところも屈指の名場面。ホントに、このまま埋もれさせてしまうのは、余りにも惜しい作品だ。




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