「禁止会議」#7 2017/02/24 見ました。

2017年02月24日 02:26

合同会社是空 の鈴木さん、初めて見ました。めっちゃ、カッコいいいい方!そんでもって、ホラー系の良い作品をたくさん世に送り出しているという・・・。素晴らしい!2人のトークもなかなかディープです。
『XYZマーダーズ』、『クリープショー』懐かしい。『ピクニックatハンギング・ロック』、もう廃盤になってたんですね・・・。そのうち、そのうち、と思ってたら買いそびれていたというよくあるパターン。『エンゼル・ハート』も早う買っとかんといかんですな。







キョンシー

2017年02月24日 00:39

キョンシー03

【原題名】RIGOR MORTIS、殭屍
【製作】清水崇
【監督】ジュノ・マック
【脚本】ジュノ・マック、ジル・レオン、フィリップ・ユン
【出演】チン・シュウホウ、クララ・ウェイ、パウ・ヘイチン、アンソニー・チェン
2013年/香港映画/101分


【STORY】
かつては映画俳優として有名人だったチン。しかし、離婚し愛する息子とも離れ離れになり、仕事も落ち目になった彼は古びた団地に死に場所を求めて引っ越してきた。越してきた当日、首を吊って死にかけるが、住人の道士の男に助けられる。死に損なったチンは団地で生活を始め、少しずつ住人とも親しくなってゆく。その頃、夫を転落事故で亡くした老婆は、もう一人の道士に生き返らせてほしいと懇願し、秘術を用いて復活を試みるが、手違いがあり、キョンシーとなってしまう。折しも団地に巣食っていた女子双子の幽霊も現れキョンシーに憑りつき怪物と化してしまう。チンは道士とともにキョンシーを倒そうと決意する。


【REVIEW】
80年代にヒットを飛ばした『霊幻道士』のリブート版ムービーだが、オリジナルにあったコミカルな要素はほぼ取り除かれ、リアリズムに徹した非常にダークな雰囲気のホラー映画に生まれ変わったのが特徴の本作。どことなくJホラーに相通じる雰囲気を感じさせるのは、プロデューサーに『呪怨』の清水崇が名を連ねているせいかも。キョンシーに立ち向かう主人公2人に『霊幻道士』の俳優が再登板(懐かしい)、もち米やお札などの懐かしいアイテム、息を止めたら見つからない、など当時の設定を思い起こさせるのもちょっと嬉しい。出てくるキョンシーは1体ながらも、同時に登場する双子の幽霊が強力で、道士とのバトルシーンは迫力満点。“現代版霊幻道士が見たかった・・・!”という欲求に答えてくれる出来栄えだと言えます。

また、登場人物の内面もそれぞれ個別に描かれていて、自殺願望に至ったチン以外にも、双子幽霊の悲しい過去、そのときの事件から人生が狂ってしまった母子、余命僅かと知って禁術に手を染めるもう一人の道士、そして夫を生き返らせるため鬼畜と化す老婆―。なんだか、人間の暗い部分を引きずった人物ばかりが登場してきて(しかも、幸せになっていく人がどこにもいない)、本当にやるせなさを感じてしまうが、これが人間の社会というものなのか、生きていくというのは苦しいものなのか、などなどホラー映画なのにいろいろと考えさせてくれる内容です。

ホラー的なテイストがあり、アクションシーンも良し、ゴアシーンも抜かりはない、正直よくできた作品で観て損のない出来栄えなんですが、一つ言わせてもらうと、「なぜ、エンディングをこれにした!?」という疑問がどうしても残ってしまうということ。このオチにしてしまったら、今までの人間ドラマは一体なんだったのか?なんだか、見てきたものが一瞬で崩れ去ってしまう(最後に倒されたキョンシーが灰になっていくように―)ようで、ここだけはイタダケナイ。これがなかったら、オリジナルの『霊幻道士』にも劣らない傑作だったのに・・・という気がします。残念。

キョンシー01

キョンシー02



ムカデ人間3

2017年02月19日 11:55

ムカデ人間301

【原題名】THE HUMAN CENTIPEDE III (FINAL SEQUENCE)
【製作】イローナ・シックス、トム・シックス
【監督】トム・シックス
【脚本】トム・シックス
【撮影】デヴィッド・メドウズ
【音楽】ミシャ・シーガル
【出演】ディーター・ラーザー、ローレンス・R・ハーヴィー、 エリック・ロバーツ、北村昭博、ブリー・オルソン
2015年/アメリカ・オランダ映画/103分


【STORY】
アメリカのとある刑務所。所長のビル・ボスは、度重なる囚人の暴動とあまりの収支の悪さに州知事から解任を迫られ頭を悩ませていた。問題の多い囚人を再教育と称して拷問を繰り返すが、自身も妄想に囚われ、所長の精神も崩壊寸前。そんな中、所長の部下のドワイトは自分の好きな映画「ムカデ人間」を習って、囚人の口と肛門をつなげてムカデ化してはどうかと提案する。


【REVIEW】
1作目は人間をつなげてみたい欲求に囚われたマッドサイエンティスト、2作目は映画「ムカデ人間」が大好きな孤独な中年男が暴走してしまうお話、で、完結編の3作目の舞台は刑務所。言うことを聞かない囚人たちに、矯正プログラムと称してみんな連結してしまうというとんでもないストーリーだが、出来栄えは・・・残念ながら前2作には及ばない中途半端な作品になってしまった。

人数こそ、3人→12人→500人と一気に増えたものの、肝心のムカデが出てくるのが最後のほうで、大半が所長と部下のやり取りが中心で、ホラーというよりは暴走した刑務所所長のコメディーになってしまった感が強い。1作目の猟奇的な味わいや、2作目のアンモラルな佇まいは、見てはいけないものを見てしまった、気持ち悪いけど忘れられない、といった生理的に訴えかけるものがあったが、この3作目にはそういった趣がなく、これが完結編というのはシリーズを通して見てきた者には一抹の寂しさを覚えます。評価的には、『ムカデ人間2』≫≫≫『ムカデ人間』≫≫≫≫≫≫≫≫≫『ムカデ人間3』かな。特に2作目の陰湿さとローレンス・R・ハーヴィーの怪演は忘れられない。本作は、1作目主役のディーター・ラーザーと2作目主役のローレンス・R・ハーヴィーの2人が好きな方向けでしょうか。


ムカデ人間

ムカデ人間2

ムカデ人間302

ムカデ人間303



ゾンビ3 [HDリマスター版 Blu-ray]

2017年02月18日 02:27

ゾンビ302

【原題名】THE NIGHTS OF TERROR
【製作】ガブリエーレ・クリザンティ
【監督】アンドレア・ビアンキ
【脚本】ピエロ・レニョーリ
【撮影】ジャンフランコ・マイオレッティ
【音楽】エルシオ・マンキューゾ
【特殊効果】ジノ・デ・ロッシ
【出演】マリアンジェラ・ジョルダーノ、カリン・ウェル、ジャンルイジ・チリッツィ、シモーネ・マッティオーリ、アントネッラ・アンティノーリ
1981年/イタリア映画/85分


【STORY】
古代エルトリア遺跡で発掘中のエアズ博士は封印を解き放ってしまい、無数の死者が甦り、自身もゾンビに食い殺されてしまう。その頃、博士の屋敷に招かれた男女がバカンスを楽しんでいたが、そこにもゾンビの群れが押し寄せてくる。屋敷に逃げ込みゾンビの侵入を防ごうとするが、ゾンビたちは道具を使い扉をぶち破って侵入してきた。捕まった者は容赦なく襲われ、内臓を貪り食われてしまう。生き残った4人は翌朝屋敷から逃げ出して僧院へ助けを求めるが、中で祈りをささげていたのは、遺跡から這い出てきたゾンビの集団だった。

【REVIEW】
ロメロの『ゾンビ』ともフルチの『サンゲリア』とも直接関係はないが、今や確固たる地位を固めている『ゾンビ3』(・・・と思う。)。もちろん、ロメロにもフルチにも全く及ばない出来栄えながら、なぜか忘れられない強烈なインパクトを与える映画というのもある意味事実で、こうして日本でもブルーレイ化されるくらいだから意外と好きな方も多いのでは(もちろん一部の熱烈なマニアでしょうが)。このブログでも以前にご紹介させてもらっていますが、めでたくブルーレイにて出てきましたので、今回再び観てみようと思います。

→前回の『ゾンビ3』の記事

この『ゾンビ3』もVHS→DVD→ブルーレイ、と、メディアを変えて発売されてきましたが、素材がかなり古いためかブルーレイになっても鮮明とは言い難い出来栄え。しかし、このざらついたような映像がこの時代の雰囲気を思い起こさせてくれ、丁度いいのかもしれません。肝心の内臓掴み出しの場面では、意外と鮮やかな赤い血の色が出ていてショッキングさは失われておらず、またゾンビのみすぼらしい格好もより強調されていて、いいのか悪いのか。ゾンビの顔の造形もよく見るとかなりチープな感じがわかります。(でも、これがいいんだよ!)

ストーリーがペラペラで、登場人物の行動も全然だめで、いいところを探すのが非常に困難で突っ込みどころが満載なのは、以前のレビューでも書きましたが、逆に考えれば、映画が始まってすぐにゾンビが登場し、主要キャラが出てきてすぐにSEXし始めて、またすぐにゾンビが襲ってきて、最後まで汚らしいゾンビが画面にずーっと出っ放しと、ある意味不要なものをカットして観客の観たいものだけをひたすら撮っている分かりやすい作りになっているともいえます。そう考えれば、「なんてサービス精神旺盛な映画なんだ!」とも受け取れなくもないですが、だからと言って面白いかといえば、それはまた別の話で・・・。面白くはないが、“見たい”という衝動は起こる、不思議な映画です。

特典映像で批評家が「ビアンキの映画には意味不明なシーンが多く、また近親相姦を扱った映画が多い」と解説してくれていますが、本作でもそれは見事に表現されていて、マザコン少年マイケルのインパクトはやはり絶大!ゾンビを焼き殺し鉈で首を叩き切る活躍をみせた母親の乳房を噛み千切る前代未聞のシーンは、見てはいけないものを見てしまった感が押し寄せてきて、腐ったゾンビとはまた違った嫌~な感じが素晴らしいです。それにしても、途中でゾンビに髪の毛をつかまれて割れた窓ガラスが顔にズブズブっと刺さっていくシーンは、『サンゲリア』のあの名場面に対抗して作ったんでしょうかね?!出来栄えは―、やっぱりイマイチでしたが・・・。

ゾンビ304

ゾンビ303

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もう、売り切れ!? 『死霊のはらわた(2013) アンレイテッド・エディション(2枚組) フィギュア付きBOX (完全数量限定) 』

2017年02月12日 10:52

リメイク版死霊のはらわたがアンレイティッド・エディション+フィギュア付きで発売されるらしい。



しかし、amazonで見ると、すでに品切れ!?
新品価格の表示がなくなって、現在の価格は24,480円!(高っ!!)。確かこの前見たときは10,000円ちょっとくらいだったはず。えらい高騰しております。7月発売予定の予約商品なのに、もう埋まってしまったんだろうか?真相はわかりませんが、フィギュアなしの単品商品は3月に普通に出るので、フィギュアがいらない人はこっちを買ってもいいんじゃないでしょうか。


ちなみに、オリジナルのライミ版の方もフィギュア付きで出ます。

こっちは、8,000円ちょっとと微妙に安い。
あと、ジャケットも劇場公開当時のビジュアルが使われていて、これは懐かしいですな。



ブラッド・ピーセス/悪魔のチェーンソー

2017年02月09日 02:14

ブラッド・ピーセス05

【原題名】PIECES
【製作】スティーヴ・ミナシアン、ディック・ランドール
【監督】ファン・ピケール・シモン
【脚本】ディック・ランドール、ジョン・シャドー
【撮影】ジョン・マリーン
【音楽】リブラド・パストール
【出演】クリストファー・ジョージ、エドマンド・パードム、リンダ・デイ、フランク・ブラナ、イアン・セラ、ポール・スミス
1982年/スペイン=アメリカ映画/85分


【STORY】
大学のキャンパスで女子学生が殺される事件が立て続けに起こる。凶器はチェーンソーで、遺体は切り刻まれたうえ、一部が持ち去られていた。警察は学校に協力を求め、囮の捜査員も派遣するが、犯人はあざ笑うかのように犯行を重ねていく。犯人は幼い頃、ヌードパズルで遊んでいたのを母親に咎められ、逆上して斧で叩き殺したがそれを隠したまま大人になり、今再び本物の人間のパーツでジグソーパズルを完成させようとしていたのだった。


【REVIEW】
唸るチェーンソーと美女の絶叫、そして飛び散る血しぶき。ストーリーは二の次ながらも残酷描写はこの時代の他作品と比べても非常にレベルの高いスラッシャー・ムービーの傑作。時代的に『13日の金曜日』や『バーニング』の影響を受けたかに思えるが、実際はマリオ・バーバの『血みどろの入り江』の系統らしく、言われてみればアメリカが舞台ながらヨーロッパのジャーロ的な雰囲気の方が強い気もします。とにかくタイトル通り、チェーンソーで襲ってくるわけですが、首や腕など人体が切り刻まれていくのを惜しげもなく見せてくれ、飛び散る血糊の量も申し分ないボリュームで、この出し惜しみしない精神は拍手喝采もの。この手の映画で出来の悪い映画は、肝心の切り刻むシーンになると、いきなり場面が変わったり、気が付くともう殺されていたりと、直接的な描写を避けたりしがちですが、そんな心配は皆無。殺しの場面を見せないで何がスプラッターじゃい!と言わんばかりのゴアシーンの連発は本当に素晴らしい限りです。

加えて言うならば、殺される犠牲者も女性ばかりでしかも美女揃いで言うことなし。普通、不細工なオネーちゃんが一人くらい混ざっていてもおかしくないのですが、本作は殺される方々にハズレなし!しかもプールやシャワー室で襲われたりとヌードシーンも多く、こっち方面のサービス精神も抜かりなくあります。85分と短めのランニングタイムなのに、エロ・グロ・エロ・グロと畳み掛けるような感じで、まさB級テイスト全開、とてもゴールデンでは放送できない、素晴らしい出来栄え!

あえて弱点を挙げるならば、先に述べたようにストーリー部分の弱さで、犯人探しは本当に適当、これだけ殺人事件が起こっているのに捜査にあたっている警察は数人しかでてこないし、アルバイトで協力してもらった学生が先に犯人を見つけ出す始末。クリストファー・ジョージ演じる警部は「何とかしろ!」と部下に怒鳴るが、自分は一向に手掛かりを得られず仕舞い。行き当たりばったり感は半端ないが、そんなことを気にする人は多分この映画を進んで見ることはないと思うので、気にするほどではないと思います。

なお、今回リリースされたBDには米国劇場公開版とディレクターズカット版の2種類を収録。また、特典ディスクにはポール・スミスや監督のロングインタビューも収録されていて非常に豪華な内容。ファンならずともぜひともコレクトしておきたい必見の1本!


ブラッド・ピーセス01

ブラッド・ピーセス02

ブラッド・ピーセス03

ブラッド・ピーセス04



仄暗い水の底から

2017年02月03日 23:16

仄暗い01

【製作】一瀬隆重
【監督】中田秀夫
【脚本】中村義洋 、鈴木謙一
【原作】鈴木光司
【撮影】林淳一郎
【音楽】川井憲次
【出演】黒木瞳、小日向文世、水川あさみ、菅野莉央、小口美澪
2001年/日本映画/101分


【STORY】
離婚調停中の淑美は5歳の娘郁子と2人でマンションで暮らし始める。娘の親権を夫と争っている淑美は生活基盤を安定させる必要があるため、出版社で働き始める。マンションでの暮らしは快適に思えたが、天井からの水漏れが続き、絶えず聞こえてくる足音など、気になることが続く。そんな中、郁子が屋上で子供用のポシェットを拾ってくる。気味が悪くなった淑美は取り上げ、ゴミ捨て場に捨てるが、数日後元の場所に戻っていた―。やがて、郁子の通う幼稚園で2年前に行方不明になったままの女の子がいることが判明、その女の子は淑美母娘のマンション居室の真上に住んでいた。水漏れはさらにひどくなり、目を離したすきに郁子の姿が消える。不可解な出来事の原因を求めて、淑美は階上の部屋の扉を開ける。

【REVIEW】
映画版『リング』のコンビ、原作・鈴木光司×演出・中田秀夫が贈る、ホラー映画。鈴木光司の短編集の中の1話が元ネタで、そこからオリジナルのストーリーが構築されている。『リング』のようなたたみかける恐怖感はないが、新しい生活を送ろうとする母娘に起こる非日常な出来事をじわじわと魅せる、味わい深い1本。

日本はもともと四季がはっきりしていて、雨もよく降るので、この湿気感は日本特有の感じが出ていて生々しい。雨が降り続いて、昼間なのに部屋の中は薄暗く、壁や天井のジメジメーっとした様子はそれだけで不気味だ。さらに、水栓の蛇口からは水に髪の毛が混ざっていたり、屋上の高架水槽から水が滴っていたり、エレベーターの床も水たまりになっていたりと、とにかく至る所に不気味な水気があって、カラッとしたところが全くないのが徹底している。また、もともと情緒不安定な淑美が、離婚調停がうまくいかず苛立ったり、水漏れをなんとかしてほしいとマンションの管理人に頼んでも一向に取り合ってくれなかったりと(こんなやる気のない管理人は、すぐクビになりそうだけど)、徐々に精神が圧迫されていくあたり、観ていてこちらも息が詰まってくる感じ。社会的に不利な立場の人間が、さらに追い詰められていく感じがあって、この辺つらいのだが、淑美の唯一の心の支えが娘の郁子であって、何があっても娘を守るという母性愛がこの映画のテーマともなっている。

最後、娘を守るために自分を犠牲にした母親の真意を後々郁子が知ることになるが、この辺の描写は少々蛇足感があって今一つ。ただ、デビューした頃の水川あさみが見れたのは拾いもんでした。若いッ!

仄暗い02

仄暗い03





死霊高校

2017年02月01日 13:36

死霊高校01

【原題名】THE GALLOWS
【製作】ジェイソン・ブラム、ガイモン・キャサディ、ディーン・シュナイダー、ベンジャミン・フォークナー、クリス・ロフィング
【監督】クリス・ロフィング、トラヴィス・クラフ
【脚本】クリス・ロフィング、トラヴィス・クラフ
【撮影】クリス・ロフィング
【音楽】ザック・レモン
【出演】リース・ミシュラー、ファイファー・ブラウン、ライアン・シューズ、キャシディ・ギルフォード
2015年/アメリカ映画/81分


【STORY】
高校の演劇舞台「絞首台」で首吊り事故が起こり、チャーリーという生徒が犠牲になってから20年後、同じ高校で再び「絞首台」の舞台が行われようとしていた。主役のリースはヒロイン役のファイファーに魅かれてこの役を引き受けたが納得いく演技ができず悩んでいた。公演を明日に控えた夜、親友のライアンは「舞台を壊してしまえば公演も中止になる」と提案、リースとライアン、ライアンの彼女のキャシディーは深夜学校へ忍び込む。途中、リースの車を見かけたファイファーもやってくるが、壊した舞台は知らぬ間に元に戻っており、建物の扉は閉まっていて外へ出られない。密室の中を逃げ惑う4人だが、彼らを何かが追い詰めていく・・・。


【REVIEW】
近年大量生産され続け、一つのジャンルと化したPOVホラー。本作もライアンがビデオカメラを回し続け、恐怖の一夜をカメラに収めるというものだが、出来栄えは良くも悪くもなく平均的なところ。閉じ込められてからの密室空間での追いかけっこはなかなか緊迫感があるし、驚かせ方も悪くない。マイナス点を挙げるならば、どこかしら、今まで見たなあ~という既視感がどうしても感じてしまうこと。暗闇にビデオカメラを回してりゃあ、そりゃ何か怖いことが起こるのは定番中の定番で、怖いもの見たさ~(夏の墓場の肝試しみたいな)~というのはある意味、安定のストーリーとは言えますが。

最後に、ファイファーの母親が実は事故死したチャーリーの彼女で、チャーリーに代役を頼んだのがリースの父親で、20年の時を超えて敵の息子に復讐・・・!というのは、ちょっとこじつけのような気もしますが、一応復讐を果たしたぞー!ということなんでしょうなあ(でも、ライアンと彼女はとばっちりの巻き添え死で、いかがなもの?)。そんでもって、首吊り男はチャーリーの亡霊?神出鬼没だったんで、生身の人間じゃあないとは思いますが、その辺は謎のまま・・・。


死霊高校02








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