12月29日はの新文芸坐は『悪魔のいけにえ〈公開40周年記念版〉』と『ゾンビ〈ダリオ・アルジェント監修版〉』の2本立て!

2017年11月18日 10:37

昨日ツイッタ―のTLで知ったのだけれども、年末の12月29日(なんでも、“ヒフ”と“ニク”の日とか)に、ロメロとフーパーの追悼企画で『悪魔のいけにえ』と『ゾンビ』を2本立てで上映するという夢のようなプログラムが予定されているらしい・・・!




悪魔のいけにえ<公開40周年記念版>(1974・米/84分/BD/R15+)
監督:トビー・フーパー 出演:ガンナー・ハンセン、マリリン・バーンズ
■後のホラー映画に絶大な影響を与えた恐怖の金字塔。N.Y.近代美術館永久保存作品でもある。
ゾンビ<ダリオ・アルジェント監修版>(1978・米=伊/119分/BD)
監督:ジョージ・A・ロメロ 出演:ケン・フォリー、デビッド・エンゲ
■ロメロが切り開いた「ゾンビ」映画の大傑作。今回は世界で一番多く上映されたバージョンで。

〈以上、新文芸坐のHPより〉



今年の夏、相次いで亡くなってしまったロメロとフーパーだけれども、彼らがホラー映画史(に留まらず、映画史全体にといっても過言ではないと思うけれど)に与えた影響は計り知れず、特にこの代表作2作は公開から約40年ほど経過していても全く色あせていない本当に稀有な作品たちです。ホラー映画のオールタイムベストテンには、おそらくこの2作には常に指定席が用意されていると思うし、1年に何回かはふと見返したくなり、もうすでに何回も鑑賞しているのに、驚いたり、感動したり、新たな発見があったりします。そんな2作が劇場で見られるという、なんとも素敵な1日・・・だけれども、自分はまあとても東京まで行けませんので、自宅で細々と上映会しようかと思います・・・。


『残穢』2回目。

2017年11月18日 00:18

今日は朝から『残穢』を鑑賞。見るのは2回目ですが、何だか無性に見たくなり、寒い朝(今年一番の冷え込み!)から半分布団にくるまりながら見てました。1度見ていて、大まかなストーリーと結末は分かっているので、ショック度は低くなっているものの、逆にこのじわじわくる感じが味わい深くて、観終わって、「ああ、結構好きなタイプの映画かも」と再確認した次第。

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同じJホラーでも、『リング』や『呪怨』のような派手な見せ場や絶叫シーンはないものの、この日本特有の怪談もののじんわり来る怖さが感じられ、日常生活から非日常へと知らぬ間に足を踏み入れてしまい、気が付いた時にはもう後戻りできなくなっているのが分かったときの諦めとか後悔の念というか、奇妙な余韻がいい。また、数々の怪談話を調べていく内に面白いほどに話がつながっていく“辿っていくと根は同じ”というフレーズも個人的にはお気に入りで、謎解き・ノンフィクションっぽい雰囲気も自分には合っていたようです。

あと、最近思うのは、生活の基盤である“家”が恐怖の根源というのは、やっぱり怖いなあということ。旅先で殺人鬼に襲われたり、巨大生物に追いかけられたり、ゾンビの群れに追い詰められたり・・・、いろいろと恐怖の場面はあり得ますが、最終的に逃げ込むのは安全な我が家というのが大多数なはずなのに、その家が呪われていたら、やってられないじゃん!?となりますよね。そりゃ、最終的には生命が最優先なんで、家なんか捨てて、新しい家に移り住むか、友人の家に逃げ込むか、とりあえずホテルに宿泊するか・・・・・、なんて選択肢はあるけれども、現実的に考えたら、そんな簡単にライフスタイルを変えられないことが多いし、仮にローンなんか組んでマイホームなんか建てていたら、それこそ簡単に諦めるわけにもいきません。家族のこともあるだろうし、おいそれ逃げ出せずにいると、いつの間にか抜け出せなくなっていて、次第に気がおかしくなって・・・。そう考えると、いきなり、ドワ~ッとくる恐怖より、日常からじわじわ浸食してくる恐怖の方が質が悪くて手におえないんじゃないかと思ったりします。ああ、でも、首を吊っていた和服の女性は怖かった。和服+畳+首吊りって、洋画ホラーとはまた別の怖さがある気がします。最後の坊さんも曲者でしたね。

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過去記事→『残穢 -住んではいけない部屋-


『死霊のはらわた』ジャケットいろいろ。

2017年11月15日 10:39

ホラーファン、とりわけスプラッター・ムービーが大好きな方なら、おそらくほとんどの方が大好きなライミの『死霊のはらわた』。(勿論、自分も大好きですが)過去、いろいろなジャケットデザインで発売されています。

ちょっと見てみますと―、



死霊のはらわた [VHS]
東芝EMIから出ていたVHS版。
このジャケットがレンタルビデオ店に並んでいた時のインパクトはなかなかのものだった気がします。死霊の白目も当時は怖かった・・・。


死霊のはらわた [DVD]
JVDからリリースの初期DVD版。いろいろ詰め込んで、派手で目を引きますが、デザイン的にはイマイチな感が・・・。表に「サム・ライミ監督・脚本」と表記されているのも、個人的にはダサダサで嫌なのです。


20周年記念アニバーサリー・死霊のはらわた [DVD]
同じくJVDから出ていた“20周年記念版”。前のDVD版よりもこっちの方が格好いい。なにより、感情むき出しの死霊が良い!ただ、縦に配列された日本語タイトルはイマイチ。


20周年アニバーサリー 死霊のはらわた [DVD]
同じくJVDから出た“20周年記念版”の2枚組から1枚組になったやつ。死霊がメインではないジャケットが新鮮でいい感じ。日本語タイトルが横表記になっていて、こっちの方がしっくりきます。


死霊のはらわた [Blu-ray]
ブルーレイ版(DVDも出ていますが)。リリースは、ソニー・ピクチャーズに変更。絵柄はシンプルだけど悪くはない。なにより地中から出た手が女性の首を絞めているという、何とも言えない黒~い嫌~な雰囲気が感じられていい。タイトルロゴもしっくりきています。


死霊のはらわた [SPE BEST] [DVD]
同じくソニーから出たSPE BEST版。タイトルロゴは引き継ぎながら、ブルース・キャンベルがチェーンソーを振りかざしている有名なカットで。でも、この場面、本編にはないやつなんですけどね。


死霊のはらわた(1983) フィギュア付きBOX (完全数量限定) [Blu-ray]
で、一番新しい“フィギュア付きボックス版”。個人的には、フィギュアよりも、リバーシブルになっている当時のチラシを復刻したジャケットの方が興味があったりして。日本語の煽り文句がコミカルで笑えます(リバーシブルジャケットのデザインは、amazonさんのサイトで見れます。)




ところで、同じくフィギュア付きで発売された2013年リメイク版ですが―、

死霊のはらわた(2013) アンレイテッド・エディション(2枚組) フィギュア付きBOX (完全数量限定) [Blu-ray]

以前に同タイトルの記事を書いたときは、2013年リメイク版のフィギュア付きが異様に高騰していたのですが(24,000円超え)、今現在では13,000円程度まで下がってきています。1年もたたないうちにこんなに変動するとは、なんだかねー。

過去記事→もう、売り切れ!? 『死霊のはらわた(2013) アンレイテッド・エディション(2枚組) フィギュア付きBOX (完全数量限定) 』



休日は『シン・ゴジラ』

2017年11月13日 22:50

シン・ゴジラ Blu-ray2枚組


月曜ですが、交代で休むうちの会社なので、今日は仕事休みでした。

朝は、ゆっくり9時過ぎに起床。

朝ごはんにパンをかじりながら、昨日録画しておいた『シン・ゴジラ』を鑑賞。

12時をまわったので、お昼にとラーメンを作って食べる。

面白かったんで、再度『シン・ゴジラ』を鑑賞。

2回見て疲れて、お昼寝。

天気が意外によかったので、久しぶりにクルマを洗車。

燃えるごみを出しにいって、帰ってきたら夕食。

お腹がいっぱいになって、ゴロゴロ。

手持無沙汰で、また『シン・ゴジラ』を飛ばしながら見直すが、結局ほとんどそのまま最後まで見てしまう。

気が付くと、休日は終わりに差し掛かっていた・・・。

同じ映画を一日に3回続けて見るのなんて本当に久しぶり。

それにしても“ゴジラ映画”を見たのも久しぶりだった。街中を怪獣(劇中では、そうは呼んでいませんでしたが)が進撃していくだけでこんなに楽しめるとは・・・。子どものころに戻ったような、ワクワク感がありましたね。



死霊のえじき

2017年11月05日 14:50

死霊のえじき07


【原題名】DAY OF THE DEAD
【製作】リチャード・P・ルビンスタイン
【監督】ジョージ・A・ロメロ
【脚本】ジョージ・A・ロメロ
【撮影】マイケル・ゴーニック
【音楽】ジョン・ハリスン
【特殊メイク】トム・サヴィーニ
【出演】ロリー・カーディル、テリー・アレクサンダー、ジョセフ・ピラトー、リチャード・リバティー、アントン・ディレオ、ハワード・シャーマン
1985年/アメリカ映画/102分


【STORY】
近未来。甦った死者の群れは地上を覆い、その数はついに生存している人間の40万倍にまで膨れ上がっていた。絶望的な状況の中、フロリダにあるセミノル地下倉庫では、女性科学者のサラを中心にゾンビの研究が続けられているが、根本的な解決方法は見いだせないままでいる。彼らを守る任務に就いている軍隊のリーダーのローズ大尉は、成果の出ない科学者たちに業を煮やし、近いうちに何らかの進展が無ければ、研究用のゾンビを破壊しこの場を放棄すると脅す。

思うように研究が進まず苛立つサラは、ヘリパイロットのジョンと無線技士のマクダーモットの2人の住む部屋を訪れる。彼らの室内は殺風景な研究エリアとは違い、昔懐かしい人間の温かみが感じられる雰囲気になっていて、サラも驚くのだった。そこで、ジョンはサラに話しかける。「君たちの研究は無駄に終わる。ゾンビ発生の謎に挑んでも永遠に分からない。この事態は、驕り高ぶった人類に対する神の与えた罰なんだと―」

ある日、フランケンシュタイン博士と呼ばれるローガン博士が実験体として扱っているバブが、人間を餌と認識せず、博士の言うことを理解し始めていることが分かり、サラたちは驚く。ローガン博士は、ゾンビたちを飼い馴らすことができれば、人類の生存に繋がり活路を見いだせると説くが、ローズら軍人たちは逆に不信感を募らせる。そして、実験体のゾンビを捕獲中に軍人が噛まれて死亡する事件が発生、サラの恋人だったミゲルも片腕を喰いちぎられてしまう。基地内の緊張状態は極限まで高まる中、ローガン博士が軍人の死体をゾンビに食わせていたことが判明する。それを知ったローズは博士を射殺、怒りの矛先はサラたちにも向けられ、サラとマクダーモットはゾンビの洞窟へ閉じ込められてしまう。

軍人たちが暴走する中、ミゲルは地上のゾンビたちを基地内に向かい入れ、自らもゾンビに喰われて自殺する。なだれ込んでくる大量のゾンビたちに軍人たちは防戦するものの次々に襲われ喰われていく。最後に残ったローズは、博士が殺されたと知ったバブに銃で撃たれて重傷を負い、さらにゾンビに群れに八つ裂きにされてしまうのだった。

サラとマクダーモットは追いかけてきたジョンと合流し、地上へ向かう。ヘリポートにはゾンビの群れが迫っており、間一髪サラがヘリコプターのドアを開けたその瞬間―。


【REVIEW】
ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』『ゾンビ』に続く、ロメロのリビングデッド初期3部作の最終章。当初、『ゾンビ』に続いて、アルジェントが資金援助する予定だったが、為替の影響でそれができなくなってしまう。アメリカ側だけで製作資金を調達することになったロメロは、750万ドルを用意する代わりにソフトな内容でと映画会社から打診されるが、最終的には350万ドルでレイティングを気にせずに作る方を選ぶ。最初の脚本では、ゾンビと軍隊が衝突する派手なサバイバルアクションシーンが予定されていたが、それは削除され、終始薄暗い地下倉庫で物語が進行するこじんまりした作品に仕上がる。スケールダウンした感は否めないが、息づまるような閉塞感と緊張感が生み出す究極の人間ドラマと、ゾンビが人間を喰らう残酷シーンがセットになった極上のゾンビ映画になっている(トム・サヴィーニの作り出したゴアシーンの数々は、そのリアルさにおいては当時の最高峰だったといっても過言はないでしょう)。

主演女優のロリー・カーディルは、父親が『ナイト~』に出演していた縁もあり決定、ローガン博士役のリチャード・リバティーは『ザ・クレイジーズ』に、ローズ大尉役のジョセフ・ピラトーは『ゾンビ』にと出演していたなど、もともとロメロ関連があった人物がこの『死霊のえじき』にも多く登場している。そして、ゾンビのバブ役で有名になったハワード・シャーマンは、オーディションで鶏肉にかぶりついて役を射止めたというのも有名なエピソード。ゾンビが知能を取り戻していく、というのは、『ランド・オブ・ザ・デッド』でさらに進んで描かれているが、このバブくらいの状態がちょうどいい感じがします。あまり人間に近づきすぎても、ゾンビというキャラクターの範疇から逸脱してしまっている感がしてしまうので・・・。


地下基地での会話シーンが多く、動きの場面が少なく感じられる本作は、『ゾンビ』の続編として期待していたファンからは不評を買い、同時期に公開された『バタリアン』や『デモンズ』にも興行成績で差をつけられる結果となってしまう。確かに、それらの作品と比べると、アクションシーンは少なく地味な印象は仕方がないが、それを補って余りあるのが、登場人物が織りなす人間ドラマ。もう人間社会が終わり迎えようとしているのに、争いを止めようとしない生き残った人間たち。彼らに引導を与えるゾンビたちはあくまできっかけに過ぎず、いつまでたっても協力し合えない人間たちの自滅がもたらした破滅の物語。これは、製作当時、東西冷戦、核の恐怖に世界が包まれていた様子を反映したものらしいが、これは21世紀を迎えた現在の世界でも何一つ変わっていない構図だ(むしろ、悪くなっているかも―)。ホラー映画を見ながら、こんなにいろいろ考えさせられるのは、やっぱりロメロの映画だからなのかと思うが、見れば見るほど味の出てくる不思議な感じもする。本当に唯一無二の哲学的ゾンビ映画だと思ったりします。

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当初リリースされたJVD版は、『~最終版』と銘打っておきながら、残虐シーンがカットされた極悪版だった・・・。これで、JVDの評価が下がったのは間違いない、買ってはイケなかった商品。



その後、ハピネットから完全版DVDが発売され、めでたくまともな形ですべての内容が見られることに。その後、ブルーレイも発売されるがどちらも廃盤状態に。ブルーレイの方は価格が高騰しています。



そして、スティーブ・マイナー監督のリメイク版と、よーわからん内容の続編。特に、『デイ・オブ・ザ・デッド2』の方は見ると、人生の貴重な時間をロスする効果しか得られない駄作。

今日は“死者の日”

2017年11月02日 23:31

今日は、“死者の日”らしいので・・・。

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久しぶりに『死霊のえじき』を観ましたよ・・・!

素晴らしい・・・。やっぱり、この時期のロメロは最高!!







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観終わったあとのこの充実感はなんなんだろう!?
お腹いっぱい、感無量です。




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