2018年04月30日 17:06

【原題名】THE REAPING
【製作】ジョエル・シルヴァー、ロバート・ゼメキス、スーザン・ダウニー、ハーバート・W・ゲインズ
【監督】スティーヴン・ホプキンス
【脚本】ケイリー・W・ヘイズ、チャド・ヘイズ
【撮影】ピーター・レヴィ
【音楽】ジョン・フリッゼル
【出演】ヒラリー・スワンク、イドリス・エルバ、デビッド・モリッシー、アナソフィア・ロブ
2007年/アメリカ映画/99分
【STORY】
かつて宣教師として赴いた地で、夫と娘を失ったキャサリンは信仰を捨て、今では宗教的な奇跡を科学的に解明する大学教授の職に就いていた。そんな彼女のもとにある不可解な出来事の真相を解明してほしいとの依頼が。ヘイブンという小さな町で突然川が真っ赤に染まる怪現象が発生し、その原因として12歳の少女が疑われているという。調査に向かったキャサリンは、さらに不可解な現象に遭遇、それらは旧約聖書の10の災いとそっくりなことに気付く。科学的な説明がつかないまま、疑惑の少女ローレンの家に向かった彼女は、そこで悪魔崇拝の儀式が行われていたことを知る。果たして、ローレンはサタンの生まれ変わりなのか?
【REVIEW】
ヒラリー・スワンク主演のオカルト・ホラー。この手の宗教を絡めたホラーは、やはり宗派が違うと、事の重大さや怖さに認識の違いが生じるからか、あまりピンと来ないことが多いが、本作も同じ感じが。旧約聖書に由来する不吉な出来事、「カエルが空から降ってくる」「家畜が大量死」「ハエや蛆虫が湧いてくる」などは、遭遇すると確かに驚くだろうが、超自然的な現象な気がして、神とか悪魔とかに関係しているとはあまりピンと来ないのが残念。それよりも、不吉なことが続いて不穏になった住民が、村八分にしている家の娘の仕業と決め付けて殺そうとする方がよっぽど怖い気がする。
物語的には、割とありきたりな「犯人と思っていたら、実は逆の方が・・・」みたいなパターンで驚くほどはなく、怪現象もあっさりしていて怖さが感じられないのがイマイチなところ。最後の天から降り注ぐ炎のところは、ホントそのまんまの描写で、住人がボンボン火の玉に当たって燃え尽きて逆に笑えてきてしまった。イナゴの大発生のシーンはCGと分かるが、迫力は『エクソシストⅡ』を凌いでいて、ここが最大の見せ場だったか。全体的にどこかで見たシーンが続いて目新しさは薄いが、派手な音響と短い上映時間で中だるみせず最後までもっていってくれているのは有難い。ラストは思わせぶりな終わり方だけれども、続編は―作らない方がいいだろうなあ。


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