2019年01月23日 18:00

【原題名】IT
【監督】アンディ・ムスキエティ
【脚本】チェイス・パーマー、キャリー・フクナガ、ゲイリー・ドーベルマン
【撮影】チョン・ジョンフン
【音楽】ベンジャミン・ウォルフィッシュ
【出演】ビル・スカルスガルド、ジェイデン・リーバハー、ジェレミー・レイ・テイラー、ソフィア・リリス
2017年/アメリカ映画/135分
【STORY】
メイン州の田舎町デリー。そこでは子供たちの行方不明事件が続いており、ビルの弟ジョージーも雨の日に外で遊んでいた後姿を消す。弟の失踪の原因に責任を感じるビルはそれから不可解なものを目にするようになる。それはビルの友達も同じで、得体のしれない恐怖を具現化したものと不気味に笑うピエロの姿を目撃する。大人たちには頼れないことを悟ったビルたちは、仲間たちだけで決着を付けようと決めるのだった。
【REVIEW】
昨年公開されヒットを記録した本作は、1990年のTVムービー版とは違い、主人公たちの子供時代にスポットを当てて構築した“第一章”版。2時間強を使って子供時代のみを描いていて、1本のまとまり感はコチラの方が出来栄えは上。また、時代設定も、1950年代から1980年代に変更されていて、TV版のノスタルジックな感じは薄まった気がするが、40~50歳の観客からしたら自分たちの子供時代とほぼ同じ目線なので、これはこれで懐かしい感じがする(自分もその一人)。
ただ、前評判がとても高かったのと、TV版を見た後に本作を鑑賞すると、正直そこまで怖くなかったなあ・・・というのが感想。映像的には、年月の差があるので当然だけれども、本作の方が見応えがあるが、背筋が凍るほどの恐怖感とはまた違った趣だった。やはり、ベースが青春映画であり、子供目線から感じる世の中に存在する得体のしれない恐怖を見せてくれるが、そこにうまくハマれないのは、自分が大人になっていろいろ経験しすぎたからなのかもしれない。また、ほとんど笑いを封印して怖さを追求してくれた新ペニー・ワイズだったが、個人的には前作のフレンドリーでとぼけた表情を見せておいていきなり豹変するティム・カリー版ペニー・ワイズのほうがよりピエロっぽくて、好印象であった。なんにせよ、大人版“第二章”も控えているわけなので、そこでは、あのズッコケクライマックスをうまく処理して違う見せ場を出して欲しいなあ~と思います。


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