レストストップ デッドアヘッド

2019年05月13日 23:43

レストストップ

【原題名】REST STOP
【製作】トニー・クランツ、ダニエル・マイリック、ジョン・シャイバン
【監督】ジョン・シャイバン
【脚本】ジョン・シャイバン
【撮影】マーク・ヴァーゴ
【音楽】ベアー・マクレアリー
【出演】ジェイミー・アレクサンダー、ジョーイ・メンディシーノ、ジョーイ・ローレンス、ニック・オレフィス
2007年/アメリカ映画/85分


【STORY】
ボーイフレンドのジェスと駆け落ちしたニコールはテキサスからハリウッドを目指して車で向かっていた。途中、寂れた休憩所のトイレに寄ったニコールは、出てくるとジェスが車ごと消え去っているのに驚く。そこに現れる薄汚れた不気味な黄色いトラック。トラックの運転席から投げ出されたのは、ジェスの携帯電話。ジェスはこの男に連れ去られたのか!?迫ってくる男からトイレに逃げ込むニコール。自分の携帯は圏外で、公園事務所にあった無線で呼びかけても助けは来ない。男の目的は何なのか!?追い詰められていくニコールは手元にある道具を使って、必死の抵抗を試みる。

【REVIEW】
人里離れた休憩所に取り残された女性が、トラックに乗った謎の男に襲われ続けるホラー映画。携帯は圏外で、歩いて助けを呼ぶには距離があり過ぎて、この孤独感と絶望感はなかなか堪えるシチュエーション。やっとのことで無線の呼びかけに答えてくれたのは実は犯人の男だったり、偶然やってきた白バイ警官もあっさり犯人にやられちゃったりと、ヒロインの助かりそうな期待は無残にも打ち砕かれていく。そして、とどめは恋人の拷問シーンを録画したビデオを見せられてニコールの恐怖も頂点に!・・・・と、けっこうハードな展開で、拷問シーンもなかなかグロくていいんですが、謎が多すぎて消化不良なまま終わってしまうのが難点。

襲ってくる謎の男の動機は不明だし(まあ、それはこの手の映画では割と多いが―)、おそらくこの男に殺されたであろう被害者が1970年代頃からずっと続いていて、思わず「こいつ一体いくつなん?」と突っ込みたくなるし、途中ニコールが逃げ込むキャンピングカーの変態一家の正体も不明だし、最大の謎はニコールが実体験する被害者との接触。逃げ込んだトイレの用具室からは、犯人に拷問されていた女性が隠れているのを発見するが突然姿を消し、瀕死の重傷を負った警官も忽然と消えてしまう。彼らの存在は何なのか?具体的な説明はないまま、ラスト同じような運命をたどるニコール。これでいいのか?、こんな終わり方でいいのか?問いかけるが誰も答えてくれない。観客を置きっぱなしで去っていく、なかなか素晴らしい映画だ。続編で、『レストストップ ドント・ルック・アップ』というのが2年後に製作されており、「こっちで、1作目の謎を解明してくれているのか!?」と一瞬期待したが、レビューを見ると、さっぱり謎解きはされていないようで、一瞬で見るのを放棄した。とまあ、スッキリしない本作だが、ヒロイン役のジェイミー・アレクサンダーは綺麗な女優さんなんで、唯一そこが救いか。




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