THE HORROR MOVIES~スプラッターからSFまで、B級怪奇映画のすべて PART5

2019年10月26日 12:14

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出版社:近代映画社
出版年月:1986年11月
作品解説:江戸木純、北島明弘、小松沢陽一、久保田明、冨谷洋、平沢和行、水木容子、村岡三朗
ページ数:148頁
定価:1,800円(発売当時)


【表紙】死霊の谷
悪魔のいけにえ2、クリープス、死霊のしたたり
死霊の谷、死神レーサー、おとぎ話は血の匂い デッドタイム・ストーリー
ポルターガイスト2、悪魔の毒々モンスター、リンク、ノマッズ
クリッター、クリーチャー、ゴースト・ハンターズ、ストレンジ・インベーダーズ
ロジャー・コーマン:ハリウッズ・ワイド・エンジェル
赤死病の仮面、スペース・レイダース、SFソードキル、クロール・スペース
テラービジョン、ダーク・スター、スペース・バンパイア
エル・トポ、エレメント・オブ・クライム、ザ・ラスト・ウェーブ、アドベンチャー・マーク・トゥエイン
貴縁、俠女十三妹、7番目の呪い
悪魔の微笑み、ザ・リッパー、SFコンクエスト 魔界の征圧
ラッツ、ヘル・オブ・ザ・リヴィング・デッド
無邪気な悪魔におもちゃが8つ、バンパイア・キラーの謎
バンパイア・ラヴァーズ、吸血鬼ブラキュラの復活
デビル・ナイト、禁断の惑星 エグザビア、悪夢の銀河鉄道、四次元への招待
ブライアンの悪夢、ザ・プラマー 恐怖の訪問者
スタッフ、嗜肉の愛 ビヨンド・ザ・ダークネス、ミッドナイト、発情アニマル
血みどろの入江、血塗られた殺人、妖怪道士、アルジェント・ザ・ナイトメア 鮮血のイリュージョン
テラー・オン・テープ 、ファンゴリア・ビデオ・マガジンVol.2 黒魔術スペシャル
魔界の館、呪われた血族、フューチャー・キル、S.F.第7惑星の謎
ジュリア 幽霊と遊ぶ女、ザ・ハース 生贄の町
わたしは目撃者、悪魔の虚像 ドッペルゲンガー
スティーブン・キングの死霊の牙、スティーブン・キングのキャッツ・アイ
呪われた棺、アメリカン・ナイトメア 夜の切り裂き魔
怪人ドクター・ファイブス、モスキート 血に飢えた死体マニア
ナイトメア・シティ、魔界天書、犯されたお嬢様 女子寮を襲う聖夜の殺人鬼
ドラキュラ最後の聖餐、黒の殺人リスト、ブラッド・リンク
フランケンシュタイン’86、マッキラー、ベルベット・バンパイア、エビクターズ 惨殺の家
ジキル博士と女たち 暴行魔ハイド、タランチュラのキス、吸血男オクトマン
ブリーダーズ、ミュータント・ハント
モンスター・ア・ゴー・ゴー、シー・デビルズ・オン・ホィールズ、サムシング・ウィアード
◆東京国際ファンタスティック映画祭’86
◆ファンタスティック映画祭に来日するステキなホラー・メイカーたち
 ロジャー・コーマン
 ロイド・コーフマンとトロマ映画
 トビー・フーパー
 ジョン・カーペンター
◆どうしても日本で国際的なファンタスティック映画祭を開きたかった!!
◆ファンタスティカ・ブリュッセル映画祭
◆ホラー映画にもこんなステキなセリフがある!
◆ホラー・ムービー殺しのテクニック ア・ラ・カ・ル・ト
◆新作ホラー・ムービー製作ニュース
◆異色ホラー・バイプレーヤーたち
◆ホラー・ムービーはポスターもなかなかのものがある!!(Ⅱ)
◆最新話題作ビデオ一挙公開
【裏表紙】クリッター


近代映画社が発行していたホラー映画ムック本のシリーズ第5弾。記憶している限りでは、最終巻。その他にはNEOブックスなる判型の小さくなったPART1~PART2の再編集版が出ていたが、PART3以降はこのA4ムック版のみの発行だったと思う。PART4までは装丁がブラックだったが、このPART5はシルバーで、本文のフォントも丸くなりなんだかポップな感じになっている。

誌面の前半は東京国際ファンタスティック映画祭の作品、後半はビデオリリースされた作品になっており、その間に特集記事が挟まっているいつもの作りだった。特に、小松沢陽一氏のファンタスティック映画祭(前年のTAKARA~も含めて)のレポートは当時の日本で盛り上がっていたホラーブームの熱気が感じられて熱いものが込み上げてくる。アルジェントやクローネンバーグらが来日して舞台挨拶してくれるなんて本当にアメージングだし、ホラーやSFなどのジャンル映画のみで映画祭を日本で開催出来たというのも意義のあることだと思う。どちらかと言えば日陰でひっそりと暮らしていたものが、突然スポットライトが当てられたような時代。メディアもこぞってこのムーヴメントを取り上げ、レンタルビデオ店では大々的にコーナーが設置されて一般人にまで目に触れる機会が一気に増加した時期であった。しかし、この後、飽和状態になった業界のブームは落ち着き、ホラーが映画の1ジャンルとして定着しつつあったころ、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件が発生(1988年)する。容疑者の自宅から発見されたとするビデオ(ギニー・ピッグシリーズ)がホラー映画であったことから、世間の風当たりは強くなり、テレビ放映の自粛、ビデオ店からのコーナー撤去などが相次ぎ、あっという間にブームは消え去り、「ホラーが好き」と言うだけでも憚られる冬の時代が続くことになる。

それから30年が経過したが、今現在ホラー映画は死に絶えたかと言えばそうではない。90年代、宣伝文句に“ホラー”と入れると客が入らないということで、スリラーやサスペンスに分類されて、一時は消え去りかけたが、2000年代になり様様な作品が生み出されてホラー映画という言葉も普通に使われるようになってきた。往年の名作が次々にリメイクされたり、ゾンビ映画が復権してきたり、また、CG技術の進歩により昔なら表現出来なかった映像も見ることが可能になってきた。メディアもVHSからLD、DVDそしてブルーレイと進化し、そのたびに名作はリリースされ、埋もれていた作品も日の目を見ることができるようになった。この『THE HORROR MOVIES』シリーズが発行されていた頃と時代はかなり変わったが、当時掲載されていた作品たちは今も生き続けているのである。それは今後も多分変わることはない。願わくば、こういった出版物でも取り上げてもらって地道にホラー映画の裾野を広げていってくれれば、ホラー映画のいちファンとしては嬉しく思う。ホラーは不滅です。


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巻頭は『悪魔のいけにえ2』

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TAKARAファンタスティック映画祭と東京国際ファンタスティック映画祭のレポート

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ジョン・カーペンター監督の特集記事。東京ファンタに合わせて来日予定だった、トビー・フーパー、ロジャー・コーマン、ロイド・カウフマンと並んでの特集(カーペンターは急きょ来日できなくなったとの注釈もあり)。

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フルチの『ザ・リッパ-』と『SFコンクエスト』ビデオリリースの紹介記事。『ザ・リッパ-』はDVDでリリースされたが、『SFコンクエスト』のほうはビデオ止まりのまま。

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裏表紙は『クリッター』


ドリーム・ホーム

2019年10月22日 14:50

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【原題名】DREAM HOME
【製作】パン・ホーチョン 、コンロイ・チャン 、ジョシー・ホー、スービ・リャン
【監督】パン・ホーチョン
【脚本】パン・ホーチョン 、デレク・ツァン、ジミー・ワン
【撮影】ユー・リクウァイ
【音楽】ガブリエル・ロベルト
【出演】ジョシー・ホー、イーソン・チャン、デレク・ツアン、ローレンス・チョウ、ジュノ・マック、ミシェル・イエ
2010年/香港映画/96分
【STORY】
金融機関に勤めるOLのチョンの夢は、香港の湾岸エリアにそびえ立つ超高級マンション・ビクトリアNO.1に移り住むこと。彼女は幼い頃住んでいたアパート街が地上げ屋の不当行為によって退去せざるを得なくなった過去があり、その頃の苦い記憶が「いつか家族で海の見えるマンションに住む」という夢に繋がっていた。Wワークをして生活を切り詰めながら、やっとのことで売りに出されていたビクトリアNO.1の売り手の提示額を貯めたチョンは売買契約の日を迎える。しかし、当日不動産屋を通じて、売り手が突如提示金額を吊りあげたことにより契約は出来なくなり、チョンは引っ越しの準備をしていた自室で呆然となる。そこで何かを閃いたチョンは手元にあった引っ越し資材を持ってビクトリアNO.1へ向かう。

“あのマンションで大量殺人事件が発生したら、不動産価格は暴落して、私でも余裕で買えちゃうじゃん・・・!”

管理人室で守衛の男を絞殺したチョンは、売りに出されている階の住人を次々に殺していくのだった―。


【REVIEW】
「実話を基にしたヴァイオレンス・スリラー」というキャッチ・コピーは、使い古され過ぎて陳腐ではあるが、この映画にはよく似合っている気もする。大量殺人犯の犯行動機は、幼い頃のショッキングな出来事がトラウマになって人知れず狂っていたとか、常人には理解し難いサイコパスな人格を所有しているとか、常日頃に虐げられていたうっ憤が大爆発してやり返すとか、いろいろあるけれども、本作のヒロインの動機はただひとつ“家を買うため”。大量殺人が起これば、マンションの価値は暴落して買えるだろうと、超シンプルな発想の元、彼女はマンションへ向かう。あまりにも短絡的な思考とも思えるが、映画は彼女の貧しかった幼少期からマイホーム願望が強かったこと、家族で一緒に住むと決めていたのに両親が次々に亡くなって間に合わなかったこと、などを描いていて、追い詰められていった人間は普通では考え付かないことを起こすこともあり得るかも・・・と思わせる。

そんなヒロインの不遇さを説明しつつ、行う殺人は残忍極まりない。冒頭の管理人室のおじさんは結束バンドで首を絞められ、苦し紛れにカッターでバンドを切ろうとして頸動脈までぶった切ってしまい即死。その後は住人をターゲットに、ドライバーを後頭部から突き刺して目ん玉が飛び出たり、ビニール袋を頭にかぶせて中の空気をを掃除機でを吸い取り窒息死させたりと手近な物で殺していく。その後、なんやら騒いでいる部屋があったので、そこへも侵入し、ヤクをやって乱交していた男女4人も次々に殺害。ナイフで腹を掻っ捌いて内臓がデローン、指チョンパ、首に割れた瓶をぶっ刺す、背中から包丁を何度も突き立してナニをちょん切るなどなど。さらには、騒音の苦情でやってきた警官2人も成り行きで死んじゃって、辺りは血の海になる。被害者の反撃を受け怪我をしつつも彼女は後日、値下がりした一室をついに手に入れ引っ越しする。晴れて念願のマイホームを手に入れたチョンであったが、サブプライムローンによる世界的な経済不況をニュースが知らせつつ不穏なまま終わっていく。

経済や社会的な格差による問題を挟み込んでいるが、見せ場はやっぱりゴアシーン。殺される被害者の人数も多いが流れる血の量も多い。銃であっさり殺すのではなく、刺したり切ったりと見ていて痛々しい殺し方が良い。また、犯人が女性なので、意外に被害者から反撃を喰らったりしてせめぎ合う攻防もあり、とにかく殺しの場面は見ていて飽きない。ただ、よくよく考えてみると、ヒロインに殺される被害者たちは、直接の因果関係はなく、全くのとばっちりで殺されているのは理不尽である。しかしあまり同情心が湧かないのは、金持ちでいいところに住んでどこか人間的にもいけ好かない感じが滲み出ていて、それが庶民感覚からすると、やっぱり可哀そうに思えてこない原因なのかもしれません。


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THE HORROR MOVIES~スプラッターからSFまで、B級怪奇映画のすべて~PART4

2019年10月19日 19:38

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出版社:近代映画社
出版年月:1986年8月
作品解説:甲斐汎、小松沢陽一、さとう・れい、谷俊夫、堤夏彦、富谷洋、平沢和行、水木容子、村岡三朗、森山京子
ページ数:148頁
定価:1,480円(発売当時)


【表紙】スペースインベーダー
エルム街の悪夢PART2 フレディの復讐、クリッターズ、イゴール・アンド・ザ・ルナティックス
ノーマッズ、ザ・ドクター・アンド・ザ・デビルズ、バイオ・インフェルノ
マザーズ・デイ、ストレンジ・インベーダーズ、シルバー・バレット、未来世紀ブラジル
ガバリン、ラビリンス 魔王の迷宮、デモンズ、霊幻道士
デッドゾーン、ジェシカ 超次元からの侵略
忍者と悪女、アッシャー家の惨劇、モルグ街の殺人、姦婦の生き埋葬
スプラッターズ・ロック、ホラー・ホスピタル、恐怖の殺人ビデオ
13日の金曜日 地獄のフライデー、マッドハウス、魔界からの招待状
囁く砂、ロードゲーム、悪魔の系譜、襲い狂う呪い、血塗られた花嫁、ブラッディ・バースデイ
サランドラⅡ、ゾンパイア、スキゾイド、ダークナイト、リタン、魔女の棲む村
バンシーの叫び、エイリアン・デッド
死霊の鏡2 ブギーマン2、ダークライド 連続ヒッチハイカー殺人事件、続・光る眼 宇宙空間の恐怖
ザ・キラー・ビーズ、地獄の犬 ロトワイラー、未来囚人984
巨大アメーバの惑星、バンパイアの惑星、ダークアイズ、鮮血の魔女狩り
ファンゴリア ビデオマガジン創刊号
ザ・トキシック・アベンジャー、クラス・オブ・ヌーク・エム・ハイ、ガールズ・スクール・スクリーマーズ
スペースインベーダー、惑星アドベンチャー スペース・モンスター襲来!
悪魔のいけにえ、悪魔の沼、死霊伝説、ファンハウス 惨劇の館、ポルターガイスト、スペースバンパイア
宇宙戦争、宇宙水爆戦、世紀の謎 空飛ぶ円盤地球を襲撃す、禁断の惑星、猿の惑星、続猿の惑星
新猿の惑星、猿の惑星・制服、最後の猿の惑星、80万年後の世界へタイム・マシン
スペース・サタン、アンドロメダ・・・、惑星からの侵略、宇宙の子供
ウエストワールド、未来世界、地球最後の男オメガマン、ターミネーター
宇宙の怪人、サタンバグ、4Dマン、縮みゆく人間
エミリーの謎、悪魔の狂暴パニック、メイクアップ、クラッシュ!
謎の完全殺人、呪われた森、オペラの怪人、ニューヨークの怪人
残虐療法、密室、処刑軍団ザップ、顔のない悪魔
恐怖城、半魚人の逆襲、黒い蠍、テンタクルズ、アニマル大戦争、グリズリー、怒りの群れ、大襲来!吸血こうもり
燃える昆虫軍団、ベン、キラー・ビー、スウォーム
ドッグ、鳥、ジャイアント・スパイダー大襲来、猛獣大脱走
タイガーシャーク、大怪獣出現、水爆と深海の怪物、怪獣ウラン
仮面 死の処方箋、白い家の少女、悪魔の追跡、ウィークエンド
【裏表紙】エイリアン2
◆パリ国際ファンタスティックSF映画祭は素敵な映画祭なのだ!
◆カンヌにもこんなホラー・ムービーがあった!
◆香港映画祭と香港映画見聞記
◆新作ホラー・ムービー製作ニュース
◆やはりホラー・エロティシズムを解剖したくなった!
◆ホラー映画を彩る女優たちとその変遷
◆映画だけでなくホラー・ブックに注目しよう
◆アメリカでいま話題のトローマ映画ってなんだ!
◆トビー・フーパーの世界
◆SFファンタジーの魔術師たち
◆ホラー・ムービーはポスターもなかなかのものがある!


PART3から3か月後に発刊された近代映画社のホラーシリーズ第4弾。劇場公開された新作+ビデオリリース作品+モノクロ紙面での旧作紹介というスタイルは踏襲し、それに加えて特集記事を掲載。ホラー映画関連の映画祭、PART3の特殊メイクアップアーティストに続く特殊効果アーティストの特集、ポスター解説、トロマ映画にフーパー特集と本号も充実の内容。特に、ホラー映画の肝である女優にスポットを当てているのは嬉しいところ。血まみれで絶叫するスクリーミングクイーンについてはそれだけで1冊まとめてくれたら個人的にはもうマストバイなんだけれども、無いだろうなあ~。

フーパーについては、『スペースバンパイア』の勢いのまま『スペースインベーダー』の公開を控えてのクローズアップ。この後『悪魔のいけにえ2』も登場するわけで、この頃がフーパーが一番元気だったころなのかもしれない(ちなみに次に刊行されるシリーズPART5の巻頭は『悪魔のいけにえ2』)。後半モノクロ誌面では、クラシックなSFものとアニマルパニックものが多く掲載されている。アニマル物はオカルトと並んで70~80年代に大量に生産され、TVでもよく放映されていたが、その後は減少の一途をたどることに。これ以降にホラー映画で幅を利かせていくのは、スラッシャームービーで活躍する殺人鬼やスプラッターで花開いたゾンビたちで、自然の脅威は目新しさを打ち出せずに日陰に追いやられていった。もちろん、消滅したわけではなく、最近でもサメ映画やワニ映画は小粒なものが多いが製作され熱狂的なファンも付いているし、ピラニアが3Dになって甦ったりもしていた。今ではCG技術で巨大化・大量生産も再現可能なので、現代風にアップデートされたアニマル・ホラーで新風を吹き込んでほしいなあと思ったりします。


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THE HORROR MOVIES~スプラッターからSFまで、B級怪奇映画のすべて PART3

2019年10月18日 21:40

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出版社:近代映画社
出版年月:1986年5月
作品解説:大久保賢一、甲斐汎、北島明弘、久保田明、さとう・れい、谷俊夫、富谷洋、水木容子、村岡三朗、森山京子
ページ数:148頁
定価:1,480円(発売当時)


【表紙】死霊のえじき
クリーチャー、バタリアン、マイドク、デッドリー・スポーン、エルム街の悪夢、ティーン・ウルフ
フェノミナ、サスぺリアPART2、地獄の貴婦人
トランス 愛の晩餐、人蛇大戦 蛇、レイザーバック、コールド・ルーム
恐怖の吸血美女、死霊の棲む館/ディメンシャ13、血の甦る時、ザ・メイキング・オブ・スペースバンパイア、パトリック
サイコマニア、グーリーズ、悪魔の棲む家PART3、聖し血の夜、サンフランシスコ連続殺人鬼、怪奇!二つの顔を持つ男
華麗なるハリウッド~SF・ホラー映画予告篇集、エンド・オブ・ザ・ワールド 死を呼ぶエイリアン脱出計画
SF ザ・ウェーブ 地球外生物からのSOS、ベル、独裁者、チカラ
X線の眼を持つ男、誰がルーおばさんを殺したか?、ミイラ再生
デビル・マスター、デッドライン、チルドレン・オブ・ザ・コーン
猟奇!!蝙蝠男、狙われた夜 血に染まる大晦日のロックパーティ、ザ・パワー 肉体を喰いつくす古代の呪い
ドリームスケープ、ウィッカーマン、スプラッターハウス 笑激の館、地獄の門、養鬼(悪魔の胎児)、ビーイング
墓場にて、蝋人形館の恐怖、血塗られた入寮式 呪われた女子大生の謎
デスハウス、陰獣の森、悪魔の封印、死霊の祝福
サンタが殺しにやってくる、黒猫の棲む館、悪魔の血族
巨大蟻の帝国、巨大ネズミの襲撃、ドクター・モローの島
真夜中の殺人パーティ/キリングアワー、ロッキー・ホラー・ショー、ショック・トリートメント、ホワイトドッグ魔犬
死霊のえじき、フロム・ザ・ダークサイド4、クリープショー
ファンゴリア ビデオマガジンVol.1/トム・サビーニ・スペシャル、ナイトメア
ジェキル博士とハイド氏、フランケンシュタインの幽霊
夜の悪魔、オペラの怪人、世紀の怪物 タランチュラの襲撃、黒死館の恐怖
絞殺魔甦る、生きていた吸血鬼、血塗られた墓標、ジキル博士の二つの顔
死霊の町、陰母神カーリ、骸骨面、太陽の怪物
45回転の殺人、恐怖、恐怖の足跡、吸血原子蜘蛛
サディスト、怪人カリガリ博士、生血を吸う女、怪談生娘吸血魔
赤い野獣、十代の陰獣、恐怖の牝獣、美女の皮をはぐ男
悲しい奴、妖婆の家、怪談呪いの霊魂、ギロチンの二人
フランケンシュタインの怒り、幽霊屋敷の蛇淫、死神の使者、残酷の人獣
白夜の陰獣、太陽の爪あと、猟奇連続殺人、私は誘拐されたい
歓びの毒牙、呪われたジェシカ、タランチュラ、悪を呼ぶ少年
ショック療法、4匹の蠅、らせん階段、暗闇にベルが鳴る
真夜中の恐怖、ヘルター・スケルター、蛇姦、ドラキュラ
ドクター・モリスの島 フィッシュマン、プロフェシー 恐怖の予言、殺しのドレス、夕暮れにベルが鳴る
恐るべき訪問者、面会時間、赤い影、妖婆 死棺の呪い
◆1986年度アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭の全貌
◆アメリカ・ホラー映画花盛り 最新ニュース
◆ホラー映画監督たちはいまどんな映画を撮っているか
◆ヨーロッパ・ホラームービー近況レポート
◆必見!日本でTV放映されたホラー・ムービーにこんな面白いものがある
◆売れまくるホラー・ビデオを解剖・分析すると
◆面白いのはSFホラー・ムービーだ!
◆ホラー・サントラ盤はすべての映画音楽のルーツだ!!
◆“キング・オブ・ホラー”ジョージ・A・ロメロ
◆“特殊メイクの神様”トム・サビーニ
◆ホラー映画を支える特殊メイクアップ・アーティストたち
◆エンパイア・ピクチャーズとはこんな会社だ
【裏表紙】ファンゴリア ビデオマガジンVol.1/トム・サビーニ・スペシャル


1986年は2月に『バタリアン』と『クリープショー』が、5月には『死霊のえじき』と『デモンズ』が劇場公開され、ホラー映画ブームが最高潮であったと言っても過言ではなかった年。その真っ只中に発刊されたシリーズPART3は前2冊に比べて特集記事が充実。当時の最新作の事情、アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭の歴史、ホラービデオやホラーサントラ盤の解説、さらには特殊メイクアップアーティスト(リック・ベーカー、ディック・スミス、ロブ・ボッティンなど錚々たるメンバー)の紹介など、色々な角度からホラー映画の魅力に迫っており、読み応えのある内容。もちろん、ビデオリリースされ続けていた新作やホラークラシック群の紹介も引き継がれていて、資料としても充実の1冊だった。

ただ、紹介されているビデオリリースの大半は初めて目にするタイトルも多く、ほとんどが劇場未公開の小粒な作品群であった。中にはフルチの『地獄の門』やキングの『チルドレン・オブ・ザ・コーン』、『ドリームスケープ』など名の知れたタイトルも混じってはいるが、その他は無名な作品が多かった。だが、知らない胡散臭い作品の粗筋を読み、テレビ画面のスチル写真のいかがわしさに想像を膨らませているのも楽しかったのは事実で、少ない情報源として重宝したものだった(その何年後かに実際に視聴してみて、がっかりすることは多かったが・・・)。これらの当時VHSでリリースされた作品群は今現在では見られないものも多い。当然ディスク化するにはそのコストをペイできるくらいの販売が必要だろうが、C級D級のマイナー作品ではまとまった売り上げも期待できず、DVDやブルーレイで出るのは難しいだろう。そうなってくると、マーケットの大きい海外で発売されているものを手に入れるしかなさそうだが、字幕や吹替えがないとなかなか内容が入ってこないのもちょっと辛い。でも見たいのならそれも仕方がないか。少しは英語の勉強をした方が賢明かもしれない。

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近況

2019年10月08日 12:47

夏ももうじき終ろうとしてるが、昼間はまだまだ暑い(明後日から10月なのに)。年を取ってくると、暑いだけで疲労感は増してきて、それだけで何もやる気が起きなくなったり、寝込んでいたりと年寄り感が半端なくなってきている。今頃こんな感じで、この先5年後10年後はどうなっていくのか、多少心配ではあるが、未来のことを心配し過ぎてもしょうがないので、考えないことにする。


で、タイトルの近況だけれども、この夏は自宅の駐車場の改修工事があって、その下準備で土を掘ったり、砂利を運んだり、工事の立ち合いをしたりとそんなことで貴重な休みが消えて行った。工事の方も最初の打ち合わせと実際の工程が違っていたりして、問題ないのか確認の電話をして、またその返事を待って、現場の工事の人にそれを伝えてなどなど、けっこう面倒くさいことが発生して、暑い時期にそんなこんなをしていると、まあ疲れました。真夏にやるもんじゃないですね。


その他にも、職場での仕事が9月後半忙しくなってきて5連勤とか6連勤とか続いて、こちらでも消耗中。ふだんの勤務体系がだいたい3勤して休みの繰り返しが多いので、通常パターンと違うと体の調子がどうも狂ってくる。用事がないのに、連休があったりもしたけれども、ぼーっとしていたらアッという間に終わっていたし。そんな中、息抜きも必要と、この夏は旧作のDVDを掘り返して見てました。最近見ているのはスラッシャーものが多くて、9月に見たのもイタリアンジャーロ作品の『血みどろの入り江』とか『幻想殺人』とか。即物的な殺人鬼物は夏に見るのが最適!あと、70年代のころの独特の雰囲気がまた良くて、堪らない。言葉ではうまく言い表せないのだけれども、画面の色や背景・服装・車やアイテムなどどれも魅力的な感じがする。ノスタルジックな感じがいいんだろうか。新作映画もいいんだけれども、旧い年代のまだ観ていない作品を発掘してみたい今日この頃です。


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あと、珍しくこの夏はテレビドラマにハマってました。日テレの『ボイス 110緊急指令室』とNHKの『これは経費で落ちません!』の2作品。前者は、犯人のサイコっぷりと殺人の描写がなかなか迫力があってよかったし、後者は出てくるキャラクターの良さがしみじみと伝わってくる良作だった。特にヒロイン役の多部未華子 が良すぎ!今では多部ちゃんロスです・・・。


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