ドッグ・ソルジャー

2021年01月20日 17:50

ドッグソルジャー02

【原題名】DOG SOLDIERS
【製作】デヴィッド・E・アレン、クリストファー・フィッグ、トム・リーヴ
【監督】ニール・マーシャル
【脚本】ニール・マーシャル
【撮影】サム・マッカーディ
【音楽】マーク・トーマス
【出演】ショーン・パートウィー、ケヴィン・マクキッド、エマ・クレズビー、リーアム・カニンガム
【製作年度】2002年
【製作国】イギリス
【上映時間】105分


【STORY】
山奥で軍事演習を行っていたイギリス軍の小隊は、救難信号を見つけて現場に向かうが、そこには惨殺された特殊部隊の死体が転がっていた。重傷を負いながらも生存していた特殊部隊のライアン大尉を発見した小隊は現場を後にするが、何者かの襲撃を受けて隊員も死傷してしまう。途中、車に乗ったメーガンという女性と合流してとある一軒家に逃げ込むが、そこにも襲撃者は追ってくる。やがて彼らは、自分たちを襲っているものが人狼であることに気付く。

【REVIEW】
本場英国製の人狼ホラー。山奥の一軒家を舞台に籠城した主人公らが人狼の群れと戦うという構図は、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』から受け継がれている定番のパターンだが、襲われる側が軍人ということで、ミリタリー的な要素が入っているのがこの映画の特徴。なので、か弱いヒロインが泣き叫んだり、一般人同士がいざこざを起こしたりという描写は無く、軍隊ならではのチームワークで人狼と対峙していくのがテンポよく描かれている。また、冒頭襲われたカップルが持っていた銀のナイフが最後で役に立っていたり、襲われた人間もまた人狼と化したり(傷を負っていても見る見るうちに治っていく)、狼男のお約束はきちんと守っているのも律儀。肝心の人狼の造形はどこか初代ハウリングのそれを思い起こさせて、CGではない、スーツアクトによりリアリティーが増しているのもプラスポイントになっている。

襲われる場面の血の量や、喰われる場面の内臓なんかもけっこう見せてくれ、ゴア度が高いのも嬉しいが、人間から狼男へ変身するところが無いのは若干寂しさを感じます。その点『ハウリング』や『狼男アメリカン』『狼の血族』なんかは変身場面が映画の見どころの一つであったので、それらと比べるとやはり見劣りはしてしまう(まあ、それを補ってバトルシーンはふんだんに用意されているんだけど)。また、筋書きも真面目一辺倒ではなく、ところどころにユーモアを交えていて、それがアクセントにもなっている。武器が無くなった隊員が台所でフライパンで戦ったりとかね。あと、最初に重傷を負って内臓はみだした軍曹が最後まで生き残っていたのには驚きで、人間ってタフな生き物なんだなあ~とか感心したり。

監督のニール・マーシャルはこれが長編デビュー作品。みるからに低予算製作だろうけど、そこはアイデアと演出でうまくカバーしていると思いました。取り合えず、パワーと勢いで押し切ったような感じ。で、この次に撮るのが洞窟ホラー『ディセント』なんですが、個人的には大好きな作品です。こちらも、そろそろブルーレイ出してくれませんかね~。

ドッグソルジャー01

ドッグソルジャー03




コロナ禍のハプニング

2021年01月18日 11:21

シャマランの『ハプニング』を久しぶりに鑑賞(前回は、2011年だった)。評価は低い本作ですが、個人的には割と好きな作品。ストーリーはオチを放棄してしまっているんでダメなんだろうけど、「何か得体の知れないものに襲われて逃げ惑う人々の不安」を淡々と見せてくれていて、こういう雰囲気を味わいたいときにはピッタリ(←そんなときって、どんなとき?)。特に、昨年から続いているコロナ禍の今現在だと、より身近に感じたりもする。この『ハプニング』でも、植物がなんらかの化学物質(毒素)を放出して人間の神経を狂わせている(らしい)という原因が提示されるが、はっきりとは分からずじまい。ただ言えることは、自然界で起こることは人間では解明できないことも多く、新型コロナウィルスもその発生原因・対処方法など今現在では謎要素がてんこ盛り。はっきり分からない事象ほど怖さを感じるもので、「自然界が傲慢な人間に牙を剥いた」とか「増えすぎた人口を減らすために自然界の淘汰が始まった」とかそういったフレーズも出てきたりします(人間が作り出して、それをばら撒いて人減らしを行っているという考えも末恐ろしいが)。まあそんなこんなで、核心的なところは何も説明してくれない不親切な本作ですが、あまり何も考えずに不安的な雰囲気を味わってみるのがこの映画の本質な気がします。



ハプニング02

ハプニング04
工事現場で高いところから人が降ってきたり、大量に首をつっていたりと、自殺する人続出の映画ですが、流血シーンはほとんどなくて割とマイルド(そもそもホラーではないし)。途中、ライフルで頭ぶっ飛ばされてちょっとだけ脳みそドロッというところは、少しビビりました。



ハプニング03

ハプニング01
マーク・ウォールバーグの嫁さん役のゾーイ・デシャネルのブルーの瞳がやたら綺麗なのが気になった。レグイザモはオマケで。
あと冒頭の公園のシーンで、『キャビン』や『ザ・ベイ』にも出演していたクリステン・コノリーがチョイ役で出ていた。

もうすぐ発売、悪魔の墓場とかシーバースとか

2021年01月05日 00:48

新年あけましておめでとうございます。
1月4日ですが、年末から勤務続いて2021年初めての休みが今日なので遅まきながら正月っぽい気分で過ごしておりました。まあ、今年はコロナコロナで特に遠くに出かけることもなく、近所で必要なものを買いに行ったり、出しそびれていた年賀状を今頃出したりして無難に一日が終わっていきました(何ら普通の休みと変わらない)。そろそろ積みDVDを観て消化していきたいんですが、相変わらず進んでおらず、そうしているうちにもまた新しいソフトが発売されていき、次はどれを買おうかなと思案したり・・・。この買おうかどうしようかと考えている時間がまた楽しかったりするわけで。気になる作品が出てきているので備忘録も兼ねて載せておきます。



『悪魔の墓場≪最終盤≫』
ヘラルド悪魔シリーズ第3弾『悪魔の墓場』が初ブルーレイ化!しかも、キングレコードの“最終盤”シリーズとして出るので、2枚組+2時間超の映像特典+ブックレット付など魅力的な仕様で登場。お求めやすいお値段の通常版もあるが、折角買うならこの“最終盤”を買いたいところ。『悪魔の墓場』はDVDではパイオニア版を持っていたので、エスピーオー版をスルーしてしまっていたんですが、今回のブルーレイは満を持して購入する予定。発売日は、3月10日予定。




『シーバース≪最終盤≫』
クローネンバーグの『シーバース』も同じくキングレコードの“最終盤”シリーズとして発売。こちらもブルーレイ2枚組、豊富な映像特典(89分)+ブックレットと所有欲をくすぐる仕様。こちらも通常版が併売されるが、やはり“最終盤”を手に入れたいところ。DVD版は持っていますが、映像文化社の素っ気ないやつなので、ブルーレイで買い直したいなあ。こちらは2月10日発売予定。




『光る眼 コレクターズエディション』
ジョン・カーペンター版『光る眼』は是空からコレクターズ仕様で登場。初ブルーレイ化。映像特典は144分で日本語吹替も2パターン収録。こちらは探したけれどもソフトは見当たらなかったんで、買おうかどうか思案中。発売予定は3月12日。




『ザ・リッパー』
ルチオ・フルチの『ザ・リッパー』もブルーレイ化。内容はフルチお得意のゾンビものではなくニューヨークを舞台にしたスラッシャームービーだが、なかなか良くできていて個人的には好きな作品。ただ、発売元が映像文化社で多分特典は無しでしょう。また、ブルーレイ、DVD、ブルーレイ+DVDという3パターン発売するようですが、いまさら買うならやっぱり高画質のブルーレイで。家にあるのは古いビーム版DVDなんで、買い直したいんだけれども・・・。どうしよう。1月29日発売予定。

ちなみに、この映像文化社最近精力的に旧作をリリーズしていて、昨年にはフルチの『幻想殺人』、イタリアンジャーロの傑作『影なき淫獣』、ミケーレ・ソアビの『デモンズ3』『デモンズ4』などを続々と発売。そして、この『ザ・リッパー』のあとにはサイキックホラーの『パトリック』も控えている。古い作品をブルーレイ化してくれるのは有難いが、特典のない素っ気なさとジャケットがイマイチ魅力的でなかったりするのが難点なのですが、純粋に作品の内容を楽しみたいのならこれでもいいのかも。値段も比較的手頃だし。ブルーレイ化も嬉しいのだが、DVD化されていないビデオ止まりの旧作品群も出してくれるとなお有難いんだけれども、可能性は低いかなあ・・・。










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