ビデオドローム

2011年10月18日 23:16

ビデオドローム02
【原題名】VIDEODROME
【製作総指揮】ビクター・ソルニッキ、ピエール・デイビッド
【製作】クロード・エロー
【監督】デヴィッド・クローネンバーグ
【脚本】デヴィッド・クローネンバーグ
【撮影】マーク・アーウィン
【音楽】ハワード・ショア
【特殊メイク】リック・ベイカー
【出演】ジェームズ・ウッズ、ソーニャ・スミッツ、デボラ・ハリー、ピーター・ドゥヴォルスキー
1982年/カナダ映画/87分


【STORY】
暴力やセックスなどの過激な番組が売り物のテレビ局の社長であるマックスは、ある日、拷問や殺人シーンが延々と続く“ビデオドローム”という番組の存在を知る。その内容に興味を持ったマックスはその映像の出所を探し始めるが、やがて幻覚を見るようになり、次第に現実と映像の世界との境界が曖昧になっていく。マックスはブラウン管を通して教えを説くオブリビアン教授がその根源だと知る。そして、教授から送られてきたビデオテープで、ビデオドロームを見続けると脳内に腫瘍が出来てそれが幻覚を見せるようになることを知る。


【REVIEW】
劇場公開時は今イチだったものの、ビデオ化されその後カルト・ホラーとして有名になったクローネンバーグの代表的作品。脳内にできた腫瘍が見せる幻覚に操られた男の体験する異質な世界。マックスが手にしたビデオテープはグニャグニャと動き(なんだか黒いコンニャクみたい)、テレビのモニターは色っぽく身悶えする。そして、自分の腹部に裂け目ができ、拳銃やビデオテープを飲み込んだりする。さらに、そのビデオの内容にマックスは操られて、殺人を犯す・・・。ストーリーとしては、ビデオドロームの腫瘍が引き起こす幻覚によって人々を操ろうと暗躍する一派があって、マックスはその被験者になってしまっていた―という筋書きがあるんですが、どうしてもその映像世界ににどっぷりはまってしまって、ストーリーは二の次!みたいな感じになる映画です。

このめくるめく幻覚シーンを現実にしたのが名手リック・ベイカー。上記のシーン以外にも、拳銃と同化する腕、テレビから飛び出てくる映像(後に『デモンズ2』でマネられたが―)、激しくクラッシュしていく肉体など、CGが無かった時代に「よくぞここまで!!」と誉めたくなるイマジネーションの世界を見せてくれています。話も後半になってくると、マックスが見ている幻覚なのか、それとも現実に起こっていることなのか、その辺も曖昧な感じになって来て、見ているこちらもビデオドロームに侵されている様な感覚に堕ちていってるようです。難解と言われる所以はこの辺にあるんでしょうね。

テクノロジーが及ぼす肉体の変容というテーマを本作でも見せてくれたクローネンバーグだが、30年近くたつとビデオテープの存在自体がクラシックな印象になっているのは否めない。当時は、ディスクにとって代わられるなんて、まだ想像できてなかったでしょうし。でも、個人的には、このビデオテープの方が怪しい匂いがして今見ても、古臭さはそれほど感じません。むしろ、このアングラ感が心地いいと思います。貞子の呪いのテープも、呪いのディスクじゃ洗練され過ぎて怖さも半減、テープだからこそいい雰囲気が出てたのではないでしょうか。
ビデオドローム03ビデオドローム04

ビデオドローム01







コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://thehorrormovies.blog55.fc2.com/tb.php/105-f1b77490
    この記事へのトラックバック


    最新記事