バタリアン

2012年01月09日 09:03

バタリアン [DVD]バタリアン [DVD]
(2004/04/02)
クルー・ギャラガー、ジェームズ・カレン 他

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【原題名】THE RETURN OF THE LIVING DEAD
【製作総指揮】ジョン・ダリー、デレク・ギブソン
【製作】トム・フォックス、グラハム・ヘンダーソン
【監督】ダン・オバノン
【脚本】ダン・オバノン
【原案】ルディー・リッチー、ジョン・ルッソ、ラッセル・ストライナー
【撮影】ジュールス・ブレンナー
【音楽】マット・クリフォード
【出演】クルー・ギャラガー、ジェームズ・カレン、ドン・カルファ、トム・マシューズ、べバリー・ランドルフ、ジョン・フィルビン、ジュエル・シェパード
1985年/アメリカ映画/91分


【STORY】
ケンタッキー州のルイビル。小さな医療会社の倉庫で新入りのフレディは先輩社員のフランクから仕事を教わっていた。真っ二つに割れた犬の剥製や、実験に使用される死体など、不気味なものが保管されている。そんな中、フレディがフランクに、今まで見た中でいちばん恐ろしかった物は何か?と尋ねる。すると、
「お前、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』っていう映画を見た事があるか?あれは実話なんだぜ。軍の研究していた薬品が死体安置所に漏れて、それを浴びた死体が跳びはねたのさ!軍は秘密裏にそれらを処理したって話さ。」フランクが嬉しそうに新入りに話し続ける。
「なんで、そんなこと知ってるかって!?軍の間抜けなところは、処理した死体を手違いで民間の会社へ送っちまったことだ。そう、この会社にね。ホントだぜ。ウソだと思うなら今から見せてやろう」

半信半疑のフレディを連れて地下室に降りて行ったフランクは、倉庫の奥の古びたタンクの蓋を開ける。恐る恐るフレディが覗くとミイラ化した死体が見える。
「これって、大丈夫なのかい!?」
「当り前さ、軍が作ったもんだぜ!?」
フランクがそう言って、タンクの横をたたくと、突然タンクから煙が噴き出した。煙を吸い込んだ2人は気を失い、通気口を伝わった煙を浴びた死体が動き始めた。

死体が甦ったことに困ったフランクは社長のバートに連絡する。やって来たバートら3人は映画にならって死体の頭を破壊するがいっこうに死なない。途方に暮れる中、バートは隣に住む葬儀屋のアーニーに頼み込んで、死体を焼却してもらうことにする。炎に巻かれた死体は燃え尽きてなくなるが、空に舞い上がった煙は突然降りだした豪雨で隣接する墓地へしみ込んでいく。そして、何百もの死体が這いずり出し、人間を襲い始めた!

【REVIEW】
『エイリアン』『ゾンゲリア』『ブルーサンダー』などの脚本を手掛けてきたダン・オバノンが満を持して監督したのが本作。内容的にはロメロのパロディーながら、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の権利を取得した正式な続編で、『ナイト~』が本当にあった事件として、それをベースにお話は進んでいきます。ゾンビの頭を破壊しても倒せないのを見て、「映画はウソか!?」なんてセリフも。ロメロ版と違うのはそれだけでなく、“会話が出来る”“走ることが出来る”など、かなりアクティブ。現場に来た警官を襲ったあと、無線で「もっと、応援をよこしてくれ」なんて言ったり、悪知恵も働きます。今のゾンビ映画では、走るゾンビはかなりメジャーになりましたが、80年代はまだまだ歩くゾンビが主流だった時代。イタリア製の『ナイトメア・シティ』でも機関銃をぶっ放して走るやつがいましたが、あれは放射能を浴びた人間が狂ってしまった感じで、死体から甦ったゾンビという観点からいえば、『バタリアン』の方が走るゾンビのパイオニアなのかも。

ロメロのパロディーながら、登場する人物たちはいたって真面目。ゾンビを始末しようとあれこれ手を尽くすものの、全て裏目に出てしまって、ゾンビは増える一方。警官隊も全滅し、一縷の望みでタンクの電話番号をダイヤルすると、軍部は事務的に処理してゆき、ミサイルを発射してキノコ雲とともに消滅させてしまう。こんなに簡単に核ミサイルで片づけてしまうやり方に寒気を覚える一方、その直後に雨が降り出して、結局また振り出しに戻ってしまい、何ともやり切れなさも残ります。

『バタリアン』がホラー映画よりも、コメディー映画のような印象があるのは日本での公開時に東宝東和が行ったプロモーションによるところが大きい。日本独自の題名“バタリアン”は流行語ともなったオバタリアンという言葉の源流にもなり、オバンバやタールマン、ハーゲンタフといったキャラクター名も有名になった。これらは、ホラー映画をそれほど見ない層にも認知させるという効果を生み出した半面、「なんかホラーっぽいキャラクターが出て来るコメディー映画」というイメージを作ってしまったような気がします。

本作は基本的には真面目なストーリーで、脳味噌をえぐり出したり、頭が吹っ飛んだりとゴアシーンもあるまっとうなホラー映画で、純粋なコメディー映画では無いと思います。生きている人間が徐々にゾンビ化していく様子や、「もはやこれまで!」と自ら焼却炉に入って自殺したりと、“死”をめぐるやりとりが笑いを誘っていたりするのであって、キャラクターで笑いを取っているのではない。正統なホラー映画として見られていない、日本での『バタリアン』の扱われ方はちょっと可哀そうかな・・・と感じます。

同時期に製作された本家ロメロの『死霊のえじき』よりもヒットしたことにより、続編も作られたが、評判が良かったのはブライアン・ユズナが監督した3作目の『バタリアン・リターンズ』くらいで、ケン・ウィーダーホーン
の『バタリアン2』は1作目の平凡な焼き直し、近年作られた4・5作目も芳しくなかったようです。


DVDのジャケット違いバージョン。劇場公開時のパンフとたしか同デザインだったはずで、懐かしい。
バタリアン [DVD]バタリアン [DVD]
(2008/10/24)
クルー・ギャラガー、ジェームズ・カレン 他

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