ルチオ・フルチのザ・サイキック

2012年03月03日 20:31

ルチオ・フルチのザ・サイキック デジタル・リマスター版 [DVD]ルチオ・フルチのザ・サイキック デジタル・リマスター版 [DVD]
(2011/08/26)
ジェニファー・オニール、ガブリエル・フェルゼッティ 他

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【原題名】SETTE NOTE IN NERO/THE PSYCHIC
【製作】フランコ・クック
【監督】ルチオ・フルチ
【脚本】ルチオ・フルチ、ダルダーノ・サケッティ、ロベルト・ジャンヴィッティ
【原案】ルチオ・フルチ、ダルダーノ・サケッティ、ロベルト・ジャンヴィッティ
【撮影】セルジオ・サルヴァティ
【音楽】ピクシオ=フリッツィ=テンぺーラ
【出演】ジェニファー・オニール、マルク・ポレル、ガブリエル・フェルゼッティ、ジャンニ・ガルコ
1977年/イタリア映画/97分


【STORY】
幼い頃に母親の投身自殺を幻視したバージニアは富豪のフランチェスコと結婚し、幸せな生活を送っていた。ある日、車を運転中、薄暗いトンネルの中で、彼女はまたもや不思議な光景を幻視する。古めかしい屋敷に割られた鏡、血だらけで横たわる老婆に不自然な壁の穴―。夫の所有する屋敷の改装のため一人で現地を訪れたバージニアは、その中の一室で幻視したヴィジョンを思い出す。何かに駆られたように壁を壊し掘り続けると、中には白骨化した死体が。警察の調べで、死体はフランチェスコのかつての愛人だったことが判明。夫の無実を信じる彼女は、幻視した記憶の断片を辿りながら、真犯人を見つけようと奔走する。


【REVIEW】
『サンゲリア』の2年前にフルチが撮ったサスペンスものの1本。第六感を持つ主人公バージニアにハリウッド女優のジェニファー・オニールを据えた本作は、血まみれショックシーンはほとんど無いものの、謎解きミステリーとしてのフルチの手腕が光る佳作。脳裏に浮かんだヴィジョンを手掛かりに殺人事件の真相を追っているうちに、主人公の人妻自身にも危険が迫る。そして、彼女が視ていたヴィジョンはこれから起こる未来の映像で、自分自身の未来も含まれていた―。なかなか練られたストーリーに小道具の使い方もグッドで、地味ながら見終わった後の充実感はなかなかのもの。「フルチって普通の映画も撮れてたんだ」と再確認できます。

逆に、後年のフルチ像を求めて見たら、あまりの違いに「本当に同じ監督だろうか!?」と感じるかもしれません。『サンゲリア』や『地獄の門』などのゾンビ系の作品だけでなく、後期のエロ・グロサスペンスもの『ザ・リッパー』なんかと比べても『ザ・サイキック』はかなりおとなしめ。これだけ作風が変化した監督も珍しいんじゃないかと思います。(さらに、その前はコメディーやマカロニ・ウエスタンも手掛けていたそうですが)

冒頭の母親が飛び降り自殺するシーンで、断崖にぶつかって顔面が削られていく様子を執拗に追うあたり、やっぱりフルチなんだなあと感じます。脚本・原案にはこの後タッグを組んで作品を連発するダルダーノ・サケッティも名を連ねています。

ザ・サイキック01

ザ・サイキック02








関連作品
サンゲリア
地獄の門
ザ・リッパー



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