2012年03月28日 10:13
![]() | クリープショー [DVD] (1998/09/25) オムニバス・ムービー、ジョージ・A・ロメロ 他 商品詳細を見る |
【原題名】CREEPSHOW
【製作】リチャード・P・ルービンシュタイン
【監督】ジョージ・A・ロメロ
【脚本】スティーブン・キング
【撮影】マイケル・ゴーニック
【音楽】ジョン・ハリスン
【特殊メイク】トム・サヴィーニ
【出演】ハル・ホルブルック、エイドリアン・バーボー、フリッツ・ウィーバー、E・G・マーシャル、スティーブン・キング、エド・ハリス、ジョン・ローマー、ゲイラン・ロス、レスリー・ニールセン、ジョー・キング、トム・サヴィーニ
1982年/アメリカ映画/129分
【STORY】
〈プロローグ〉
ホラー大好き少年のビリーは、ある晩読んでいたホラーコミックの『クリープショー』を父親に捨てられてしまう。すると突然、稲妻が光り、不気味な亡霊が窓越しに現れる。捨てられた『クリープショー』の頁が風でめくられると・・・。
〈第一話・父の日〉
グランサム家に集まった親戚一同。この日は、七年前に家長であった強欲なじいさんが「父の日にはケーキを出せ!」とどなり散らして、実の娘に撲殺された日だった。彼らは嫌われ者だったじいさんがこの世から消えた父の日を毎年集まって祝っていたのだった。そして、今年も父の墓前で昔を思い出す娘。その時、地中から腐り果てたじいさんが這い出し、娘の喉元を掴んで唸る。「ケーキを出せ!」
〈第二話・ジュディ・ヴェレルの孤独な死〉
純朴な農夫ジュディはある晩、庭先に隕石が落ちてきたのを発見する。拾い上げようとして指先に火傷を負うが、気にせずくつろいでいると、指から草のようなものが生えているのに気付く。狼狽するジュディをよそに草はどんどん増え続け、家の周りも埋め尽くしていく。草人間と化し、悲嘆した彼は銃を頭に向ける。
〈第三話・迫りくる潮流〉
リチャードは妻のベッキーがハリーと浮気しているのを知り、2人を自分の所有する海岸に首だけを残して埋める。やがて潮が満ちてきて2人は波にのまれてゆく。2人を葬り去り、自宅で余韻に浸っていると、不気味な足音が。リチャードに復讐するために、ベッキーとハリーはゾンビになって戻ってきたのだった。
〈第四話・木箱〉
大学の用務員が掃除中に古い木箱を発見する。教授と2人で蓋を開けると、用務員が引きずり込まれてしまう。この箱の中には150年も前から怪物が潜んでいたのだった。駆けつけた大学院生もまた引きずりこまれて怪物のえじきに。教授は友人のヘンリーに助けを求める。この話を聞いたヘンリーはふと思いつく。憎たらしい悪妻のウィルマをこいつに喰わせてしまえば・・・。
〈第五話・やつらが這い上がる〉
傲慢な会社社長のプラットは極度の潔癖症で、無菌室のような部屋に住んでいる。汚い手を使って他の会社を乗っ取り、その会社の社長を自殺に追いやった晩、プラットは部屋の中で1匹のゴキブリを見つける。即座に退治するが、ゴキブリは猛烈に増え続けてゆく。停電が起こり、ゴキブリと格闘するさなか、電話が鳴り響く。聞こえて来たのは、夫を死に追いやられた社長夫人の呪いの言葉だった。電気が復旧し、明るくなった部屋。倒れているプラットの体から出てきたものは―。
〈エピローグ〉
翌朝、ゴミ収集車がやってきて、作業員がホラー雑誌を拾い上げる。中を見ると、呪いのブードゥー人形の応募券が切り取られているのに気付く。その頃、ビリーの手にはブードゥー人形と鋭い針が。そして、父親が苦しみ始める。
【REVIEW】
監督はジョー・A・ロメロ、脚本はスティーブン・キング、特殊メイクはトム・サヴィーニと、ホラーファン涙ものの豪華トリオによるホラー・オムニバス。50年代に流行った俗悪マンガ“ECホラー・コミック”を読んで育った、ロメロとキングは、そのコミックの世界をそのまま映像化。めくれたマンガのページがアニメーションになり、コマ割りされた画面がまた実写に戻ってお話が始まる。そして、終わるとまたマンガに戻るという凝った展開。赤や青の原色を使って誇張された画面や、マンガチックな背景など、遊び心に溢れる構成になっています。
ストーリーも単純明快。浮気相手と嫁さんを殺して海ゾンビに復讐される男、人を蹴落としてのし上がって来た悪徳社長はゴキブリの大群に襲われて絶命する、など、悪い事をすると必ず報いを受けるよ!と子供に毎晩読んで聞かせてあげたいくらい、良い話しです。第2話にはキング自身も出演。純朴な農夫が草にまみれていく悲劇を、オーバーな演技でユーモラスに演じています。(個人的には、このエピソードに出て来るバカ医者が好きだ)さらにビリー少年を演じるのはキングの息子、ゴミ収集車の作業員の1人はトム・サヴィーニ、第3話には『裸の銃を持つ男』でブレイクする前のレスリー・ニールセン、第4話で怪物に喰われる嫁さんはジョン・カーペンターの前妻エイドリアン・バーボーなどなど、キャストも豪華です。
全体的には、怖さよりもブラックな笑いを狙ったような雰囲気。ロメロもいつものドキュメンタリーな視点ではなく、肩の力を抜いて楽しんで演出しているようだ。和気あいあいとした雰囲気は画面からも感じられ微笑ましいです。そして主役はもちろん第5話のゴッキーたち。その数数万匹とか聞きましたが、よく撮影したなあ~と感心。嫌いな人は見ない方が身のためでしょう。



コメント
リキマル | URL | 1jhbtX.k
Re: クリープショー
この作品は当時劇場で鑑賞後、ビデオでも何度も繰り返し見ました。
どのストーリーも面白くて、「ゾンビ」のゲイラン・ロスが出ているのも嬉しかったです。
海外盤ではすでにブルーレイが発売済みなので字幕は我慢して購入も検討中です。
続編やパート3(OVA)がありますが、この1作目には遠く及ばない出来でしたね。
( 2012年04月04日 01:26 [編集] )
Aki | URL | -
Re: クリープショー
こんな名作が永らく廃盤になったままなんて・・・。残念でなりません。昔出ていたDVDは画質もいまいちですし、特典も何にも無し(予告編すら無いよ!)。そう考えると、BDでホラー作品がどんどんリリースされている海外が羨ましいです。
ゲイラン・ロスが出演していたのは私も嬉しかったですねえ。『ゾンビ』のヒロインが出ている映画って無いですもんねえ。
( 2012年04月05日 07:50 [編集] )
リキマル | URL | Ef5G3OlI
Re: クリープショー
結局、海外版ブルーレイを購入しました。
意外に安くて1200円位でした。
画質ですが、さすがにあのビデオソフトとは雲泥の差でかなり鮮明でした。久しぶりに見るとちょっと感動です。
レスリー・ニールセンやエド・ハリスら出ている役者も皆若いですね。
でもやっぱり「ゾンビ」ファンにはゲイラン・ロスですね。
昔見たテレビの深夜放映で吹き替え放送だった記憶があるので、今後ホラーマニアックスで日本語吹替え入りでリリースしてほしいです。
( 2012年10月20日 10:51 [編集] )
Aki | URL | -
Re: クリープショー
ブルーレイで1200円って、かなりお買い得ですね。ビデオソフトなら14800円っていう定価が多かったような気が・・・。画質が雲泥の差で、価格は10分の1以下、ユーザーにとってはありがたい限りです。
レスリー・ニールセンは『裸の銃を持つ男』の前ですかねえ。確かに若い!ゲイラン・ロスは出番が少ないのが残念です。
( 2012年10月21日 13:33 [編集] )
コメントの投稿