暴行列車

2012年04月19日 23:20

暴行列車 HDリマスター版 [DVD]暴行列車 HDリマスター版 [DVD]
(2012/04/03)
マーシャ・メリル、フラヴィオ・ブッチ 他

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【原題名】NIGHT TRAIN MURDERS
【監督】アルド・ラド
【脚本】アルド・ラド
【原案】ロベルト・インファセッリ、エットレ・サンゾ
【共同脚本】レナート・イッツォ
【撮影】ガボール・ポガニー
【音楽】エンニオ・モリコーネ
【出演】フラヴィオ・ブッチ、マーシャ・メリル、エンリコ・マリア・サレルノ、ジャンフランコ・デ・グロッシ、マリナ・ベルティ、アイリーン・ミラクル
1975年/イタリア映画/94分


【STORY】
クリスマス、リサと従姉妹のマーガレットは故郷で過ごすため、ドイツから大陸列車でイタリアへ向かった。列車の旅を楽しむ2人だったが、途中で乗り合わせたチンピラ2人組と色情狂の中年女の3人が同じ客室へ乱入してきて状況は一変。部屋に監禁されたリサたちは凌辱されたあげく惨殺される。3人組は駅で下車後、親切な夫婦の屋敷に滞在することになるが、偶然にもその家はリサの実家だった。娘たちがチンピラたちに殺されたことをラジオで知った父親は血の復讐を開始する。

【REVIEW】
ウェス・クレイブン監督のデビュー作『鮮血の美学』のイタリア版ともいえるのが本作。2人の少女が暴行を受けたあげく殺され、その後犯人と遭遇した両親がその復讐を果たす―という大筋は、全く同じだ。(クレイブンの『鮮血の美学』もイングマール・ベルイマンの『処女の泉』がルーツにあるわけですが)前半は、列車内の一室で受ける少女たちの凌辱シーンを陰湿に描き、後半は父親による復讐を淡々と描写。ただ、この少女たちがなぶられ恐怖する様がネットリと演出されていて、見ていてなんとも嫌~な感じにさせてくれます。この辺は『鮮血の美学』よりも、本作の方が不快指数は上でしょう。さすがイタリア映画です。

実行犯のチンピラ2人は、被害者の父親に報いを受けて死にますが、男たちを煽って暴行させた中年女が最後まで生き残ってしまうのは、なんとも後味の悪さが残ります。チンピラたちも根っからの悪人というよりは、同類が集まって異常なシチュエーションにエスカレートしてやってしまった感じ。なので、この女も同罪だと思うのですが、なんだか「私も被害者なのよ!」みたいな態度が、なんだか腹が立ちます。これじゃあ、何の罪もないのに無残に殺された少女たちが浮かばれません・・・。まあ、この後味の悪さがこの映画の特徴と言えますが。

チンピラの一人フラヴィオ・ブッチは『サスぺリア』、中年の女役のマーシャ・メリルは『サスぺリアPART2』、殺される少女の一人は『インフェルノ』のアイリーン・ミラクルと、アルジェント映画に縁のある役者が集結。特にI・ミラクルは本作がデビュー作ながら、体当たり演技の熱演を見せていて、ファンならずとも必見でしょう。

暴行列車01

暴行列車02





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