ルチオ・フルチの幻想殺人

2012年05月10日 00:16

ルチオ・フルチの幻想殺人 デジタル・リマスター版 [DVD]ルチオ・フルチの幻想殺人 デジタル・リマスター版 [DVD]
(2012/03/02)
フロリンダ・ボルカン、スタンリー・ベイカー 他

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【原題名】LIZARD IN A WOMAN'S SKIN
【製作】エドモンド・アマティ
【監督】ルチオ・フルチ
【脚本】ルチオ・フルチ、ロベルト・ジャンヴィッティ
【原案】ルチオ・フルチ、ロベルト・ジャンヴィッティ
【撮影】ルイジ・クヴェイレール
【音楽】エンリオ・モリコーネ
【特殊効果】カルロ・ランバルディ
【出演】フロリンダ・ボルカン、スタンリー・ベイカー、シルヴィア・モンティ、ジャン・ソレル、ペニー・ブラウン、レオ・ゲン
1971年/イタリア映画/103分


【STORY】
キャロルは毎晩悪夢にうなされていた。夢の中で彼女は、隣に住む自由奔放な美女ジュリアをベッドの上で刺し殺していた。それから数日後、現実にジュリアの刺殺体が発見され、現場にはキャロルの持ち物である毛皮のコートや凶器のペーパーナイフが残されていた。キャロルは容疑者として疑われるが、弁護士の父親は娘の無実を信じ、娘婿が犯人ではないかと疑い始める。キャロルは真相を解明しようと試みるが、謎の赤毛の男が彼女をつけ狙う。

【REVIEW】
今ではフルチといえば、イタリアンホラーの帝王、血まみれゾンビ映画の巨匠の確固たる地位築いているが、そのターニングポイントとなった『サンゲリア』の以前と以後では、まるで別人のような映画を撮っている。すなわち、その後のフルチ像を決定づけた『サンゲリア』では、病的なまでに徹底したゴア描写、ロメロのゾンビをものともしない腐りまくったゾンビの群れ、ストーリーやプロットよりも残酷場面を重視した映画作りで世界各地でヒットを飛ばした。それは、その後の『地獄の門』にも引き継がれ、『ビヨンド』で頂点に達している。

しかし、それ以前のフルチは、長い下積み時代に経験を積み、監督としてデビューしてからはコメディーやサスペンスに西部劇と、多様なジャンルを手掛け、いたって普通の映画を撮っていた監督だったようです。日本で公開されたのは『サンゲリア』以前では『真昼の用心棒』くらいで淋しいところですが、この『幻想殺人』もなかなかの出来栄えだと思います。ちなみに、ジャンル的にはイタリア映画の定番ジャーロです。

スローモーションやスプリット・スクリーンを多用したキャロルの見る悪夢映像は先鋭的で、かつエロティックな雰囲気が出ていてなかなかグッド。中盤の教会で暴漢にキャロルが襲われるシーンは見応えがあるし、ラストまで持たせるフルチの手堅い演出はもっと評価されてもいいんじゃないかと思います。生きたまま腹を裂かれた犬のシーンは、ちょっとビックリしましたが。

とにかく、今まで埋もれていた作品をちゃんと字幕付きで鑑賞できるようになったことは素晴らしいことです。フルチはゾンビだけではないのだ!次は、是非『マッキラー』のDVD化をお願いしたいですね。


幻想殺人01

幻想殺人02




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