THE HORROR MOVIES~スプラッターからSFまで、B級怪奇映画のすべて PART3

2019年10月18日 21:40

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出版社:近代映画社
出版年月:1986年5月
作品解説:大久保賢一、甲斐汎、北島明弘、久保田明、さとう・れい、谷俊夫、富谷洋、水木容子、村岡三朗、森山京子
ページ数:148頁
定価:1,480円(発売当時)


【表紙】死霊のえじき
クリーチャー、バタリアン、マイドク、デッドリー・スポーン、エルム街の悪夢、ティーン・ウルフ
フェノミナ、サスぺリアPART2、地獄の貴婦人
トランス 愛の晩餐、人蛇大戦 蛇、レイザーバック、コールド・ルーム
恐怖の吸血美女、死霊の棲む館/ディメンシャ13、血の甦る時、ザ・メイキング・オブ・スペースバンパイア、パトリック
サイコマニア、グーリーズ、悪魔の棲む家PART3、聖し血の夜、サンフランシスコ連続殺人鬼、怪奇!二つの顔を持つ男
華麗なるハリウッド~SF・ホラー映画予告篇集、エンド・オブ・ザ・ワールド 死を呼ぶエイリアン脱出計画
SF ザ・ウェーブ 地球外生物からのSOS、ベル、独裁者、チカラ
X線の眼を持つ男、誰がルーおばさんを殺したか?、ミイラ再生
デビル・マスター、デッドライン、チルドレン・オブ・ザ・コーン
猟奇!!蝙蝠男、狙われた夜 血に染まる大晦日のロックパーティ、ザ・パワー 肉体を喰いつくす古代の呪い
ドリームスケープ、ウィッカーマン、スプラッターハウス 笑激の館、地獄の門、養鬼(悪魔の胎児)、ビーイング
墓場にて、蝋人形館の恐怖、血塗られた入寮式 呪われた女子大生の謎
デスハウス、陰獣の森、悪魔の封印、死霊の祝福
サンタが殺しにやってくる、黒猫の棲む館、悪魔の血族
巨大蟻の帝国、巨大ネズミの襲撃、ドクター・モローの島
真夜中の殺人パーティ/キリングアワー、ロッキー・ホラー・ショー、ショック・トリートメント、ホワイトドッグ魔犬
死霊のえじき、フロム・ザ・ダークサイド4、クリープショー
ファンゴリア ビデオマガジンVol.1/トム・サビーニ・スペシャル、ナイトメア
ジェキル博士とハイド氏、フランケンシュタインの幽霊
夜の悪魔、オペラの怪人、世紀の怪物 タランチュラの襲撃、黒死館の恐怖
絞殺魔甦る、生きていた吸血鬼、血塗られた墓標、ジキル博士の二つの顔
死霊の町、陰母神カーリ、骸骨面、太陽の怪物
45回転の殺人、恐怖、恐怖の足跡、吸血原子蜘蛛
サディスト、怪人カリガリ博士、生血を吸う女、怪談生娘吸血魔
赤い野獣、十代の陰獣、恐怖の牝獣、美女の皮をはぐ男
悲しい奴、妖婆の家、怪談呪いの霊魂、ギロチンの二人
フランケンシュタインの怒り、幽霊屋敷の蛇淫、死神の使者、残酷の人獣
白夜の陰獣、太陽の爪あと、猟奇連続殺人、私は誘拐されたい
歓びの毒牙、呪われたジェシカ、タランチュラ、悪を呼ぶ少年
ショック療法、4匹の蠅、らせん階段、暗闇にベルが鳴る
真夜中の恐怖、ヘルター・スケルター、蛇姦、ドラキュラ
ドクター・モリスの島 フィッシュマン、プロフェシー 恐怖の予言、殺しのドレス、夕暮れにベルが鳴る
恐るべき訪問者、面会時間、赤い影、妖婆 死棺の呪い
◆1986年度アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭の全貌
◆アメリカ・ホラー映画花盛り 最新ニュース
◆ホラー映画監督たちはいまどんな映画を撮っているか
◆ヨーロッパ・ホラームービー近況レポート
◆必見!日本でTV放映されたホラー・ムービーにこんな面白いものがある
◆売れまくるホラー・ビデオを解剖・分析すると
◆面白いのはSFホラー・ムービーだ!
◆ホラー・サントラ盤はすべての映画音楽のルーツだ!!
◆“キング・オブ・ホラー”ジョージ・A・ロメロ
◆“特殊メイクの神様”トム・サビーニ
◆ホラー映画を支える特殊メイクアップ・アーティストたち
◆エンパイア・ピクチャーズとはこんな会社だ
【裏表紙】ファンゴリア ビデオマガジンVol.1/トム・サビーニ・スペシャル


1986年は2月に『バタリアン』と『クリープショー』が、5月には『死霊のえじき』と『デモンズ』が劇場公開され、ホラー映画ブームが最高潮であったと言っても過言ではなかった年。その真っ只中に発刊されたシリーズPART3は前2冊に比べて特集記事が充実。当時の最新作の事情、アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭の歴史、ホラービデオやホラーサントラ盤の解説、さらには特殊メイクアップアーティスト(リック・ベーカー、ディック・スミス、ロブ・ボッティンなど錚々たるメンバー)の紹介など、色々な角度からホラー映画の魅力に迫っており、読み応えのある内容。もちろん、ビデオリリースされ続けていた新作やホラークラシック群の紹介も引き継がれていて、資料としても充実の1冊だった。

ただ、紹介されているビデオリリースの大半は初めて目にするタイトルも多く、ほとんどが劇場未公開の小粒な作品群であった。中にはフルチの『地獄の門』やキングの『チルドレン・オブ・ザ・コーン』、『ドリームスケープ』など名の知れたタイトルも混じってはいるが、その他は無名な作品が多かった。だが、知らない胡散臭い作品の粗筋を読み、テレビ画面のスチル写真のいかがわしさに想像を膨らませているのも楽しかったのは事実で、少ない情報源として重宝したものだった(その何年後かに実際に視聴してみて、がっかりすることは多かったが・・・)。これらの当時VHSでリリースされた作品群は今現在では見られないものも多い。当然ディスク化するにはそのコストをペイできるくらいの販売が必要だろうが、C級D級のマイナー作品ではまとまった売り上げも期待できず、DVDやブルーレイで出るのは難しいだろう。そうなってくると、マーケットの大きい海外で発売されているものを手に入れるしかなさそうだが、字幕や吹替えがないとなかなか内容が入ってこないのもちょっと辛い。でも見たいのならそれも仕方がないか。少しは英語の勉強をした方が賢明かもしれない。

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リング2

2018年05月15日 02:03

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【製作】一瀬隆重、石原真
【監督】中田秀夫
【脚本】高橋洋
【撮影】山本英夫
【音楽】川井憲次
【出演】中谷美紀、大高力也、小日向文世、佐藤仁美、沼田曜一、深田恭子、柳ユーレイ、松嶋菜々子、真田広之
1999年/日本映画/95分


【STORY】
高野舞は高山竜司が変死した原因を知るため、高山の元妻の浅川玲子の職場を訪ねるが、浅川は失踪しており所在は分からなかった。警察は浅川と高山が関わっていた伊豆の井戸で死体を回収するが、井戸は30年間コンクリートで塞がれていたにもかかわらず、検死の結果、死亡したのは数年前だと判明する。浅川とその息子を舞は発見するが、息子の陽一は喋れなくなっており、それは呪いのビデオを見たのが原因だと推測する。井戸で死んでいたのは山村貞子という超能力者で、彼女の怨念の宿ったビデオを見たものは1週間以内に死んでいた。しかも、そのビデオはまだ存在しており犠牲者も出てしまう。呪いの連鎖を断ち切るため、舞は大学病院の医者とともに、陽一に宿る呪いのパワーを開放する実験に参加する。

【REVIEW】
リング』の直後から始まる続編。科学的な考察で、別視点からの続編とも言えた『らせん』とは異なり、ホラー的な要素で構築されたこの『リング2』のほうが、正統的な続編ともとれる内容。『リング』の最後から、その後どうなったのか!?を知りたい向きには、こちらの方が楽しめる。主演は中田美紀で、前作に引き続き、松島菜々子や真田広之、佐藤仁美らも出演(佐藤仁美は今、ライザップで話題になっているが、別人のよう)。呪いのビデオを見て変死する女子高校生役で深田恭子が出ているのも見どころ。

小日向文世扮するインチキ臭い医者が科学的に呪いを解析しようとするあたり、なんだか『エクソシスト2』のような感じもあったが、貞子の怨念の前にあえなく死亡(ついでに止めようとした看護師も何故か死んでいたのが笑いを誘う)、同僚の岡崎は深キョンとの約束を破ったために、背後霊のように憑りつかれていたりと、個々のエピソードは面白かったが、全体的な恐怖感は前作よりも減退。もちろん、同じことを二度見せても観客は慣れてしまっているので驚かないのは仕方がないが、呪いのビデオテープの存在が希薄になっていて、貞子の存在感も弱いのが残念。『リング』ではあのビデオテープを再生するシーンだけでも、滅茶苦茶恐ろしかったので、単純に比較すると続編はやはり分が悪い。そんな感じで、どうしても存在感の薄い2作目だが、『リング』にハマってしまった人、あの世界観の続きに浸りたい人には、見て損のない作品。

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らせん

2012年06月17日 09:13

らせん [DVD]らせん [DVD]
(2005/03/02)
佐藤浩市、中谷美紀 他

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【製作】河井真也、一瀬隆重、仙頭武則
【監督】飯田譲治
【脚本】飯田譲治
【原作】鈴木光司
【撮影】渡部眞
【音楽】池頼広
【出演】佐藤浩市、中谷美紀、真田広之、佐伯日菜子、鶴見辰吾
1998年/日本映画/98分


【STORY】
監察医の安藤満男は幼い息子を海で亡くし、絶望に苛まれる日々を過ごしていた。ある日、安藤は死亡した大学時代の友人・高山竜司の解剖を行う。竜司の死因は、心臓近くの冠動脈に発生した肉腫が引き起こした心不全であったが、体内から暗号らしき紙片を発見する。

その後、竜司の教え子であった高野舞から、竜司が生前別れた妻浅川玲子とともに“見たら1週間後に死ぬ”という呪いのビデオについて調べていたことを聞かされる。さらに玲子の上司であった吉野から問題のビデオテープの調査を依頼された安藤はテープを視聴、ビデオが本物であったことを確信した安藤は動揺する。そんな中、高野舞が失踪し行方不明になり、吉野は心不全で死亡する。安藤と同僚の宮下は一連の死因は、謎のリングウィルスが原因ではないかと推測する。

【REVIEW】
リング』と同時製作・同時公開された続編。主人公は高山竜司の友人安藤で、『リング』から引き続いて出演している高野舞と呪いのビデオの謎に挑む。『リング』が純粋なホラー映画として作られたのに対し、『らせん』では科学的なミステリー映画風になっている。すなわち、呪いのビデオを見た者は視覚器官からウィルスに感染、体内に出来た腫瘍によって心不全で死亡するというのだ。さらに、呪いの媒体は変化し玲子の残した手帖を読んだ吉野や宮下にも感染する。彼らは文字を読んだだけで、貞子の過去や、井戸の風景が克明に見えてしまう。

物語はウィルスの謎を追う安藤を主人公に進むが、彼が子供を事故で失ったことを原因に心を病んでいることが一つのポイントとして描かれている。ウィルスの増殖を願う貞子から手を貸すように依頼される安藤、交換条件を提示された安藤はそれが人類に対する裏切りと知りながら、協力する。それは、貞子から提示されたものが失った息子の復活であったから―。愛する者が帰ってくるなら、他を犠牲にしても構わない・・・。苦悩しながらも決断した安藤の表情は穏やかでもあった。

ホラー的な要素は減ったが、科学的なアプローチを試みた物語が先が読めず、なかなか斬新な感じがしておもしろかった。ラストの終末感も悪くない。最初の解剖シーンで、安藤が見る臓器を抜き取られた竜司が起き上がる悪夢のシーンが死霊のえじきっぽくて、いい感じ。
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らせん02



リング

2012年06月10日 09:46

リング [DVD]リング [DVD]
(2005/03/02)
松嶋菜々子、中谷美紀 他

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【製作】河井真也、一瀬隆重、仙頭武則
【監督】中田秀夫
【脚本】高橋洋
【原作】鈴木光司
【撮影】林淳一郎
【音楽】川井憲次
【出演】松嶋菜々子、真田広之、中谷美紀、竹内結子、佐藤仁美、沼田曜一、柳ユーレイ
1998年/日本映画/95分


【STORY】
テレビ局のディレクター浅川玲子は都市伝説の取材中、“見たら1週間後に死ぬ”という呪いのビデオの存在を知る。詳しく調べていくうちに、ビデオを見て死んだと思われる若者4人グループの中に自分の姪智子がいたことを知り、彼らが死ぬ1週間前に宿泊した伊豆の別荘を突き止める。そこで玲子はタイトルの書かれていないビデオテープを発見、再生すると不気味な映像が映り、直後に謎の無言電話がかかってきた。

呪いのビデオが本物だと確信した玲子は、別れた元夫の高山竜司に助けを求める。竜司は映像の中にあった新聞記事から伊豆の三原山の噴火を予知した山村志津子とその娘貞子の存在を知る。ようやく手掛かりを見つけた2人だが、そんな中、玲子の息子陽一までもがビデオを見てしまう。タイムリミットが迫る中、伊豆へ向かった玲子と竜司は、山村志津子が世間のバッシングを受けて自殺したこと、そして貞子が念じるだけで人を殺せる超能力者であったことを知る。

【REVIEW】
いわずと知れたジャパニーズホラーの金字塔。鈴木光司の原作を中田秀夫・高橋洋の『女優霊』コンビが映像化、当時は同時進行で製作された続編の『らせん』と同時公開だった。(『らせん』の方は飯田譲治が監督と脚本を担当)この映画のヒットを受けて、パラレルワールド的な続編の『リング2』、貞子の若かりし前日譚を描いた『リング0~バースデイ』、さらにはハリウッドでリメイクされた『ザ・リング』、中田秀夫が自らメガホンを取った『ザ・リング2』なども製作された。そして、今年には最新作『貞子 3D』も公開、呪いの媒体はネット動画になり、貞子は3Dでスクリーンから飛び出してきたようだ。

原作では男性であった主人公を女性に変え、友人であった高山竜司を元夫にしたことにより、家族愛が前面に押し出された感じに変わり、また竜司に超能力を持たせたことにより、謎解きをスピーディーにし、物語のテンポは良くなっている。(原作では、貞子の身辺を調べるくだりがけっこう長い)また、リングの代名詞ともなった、貞子がテレビから出て来るショックシーンは映画オリジナルであるが、白づくめの衣装に長い黒髪を垂らしながら不気味に迫ってくる一連のシーンは、素晴らしい出来栄えで、映像ならではの恐怖感を味わえました。今みたら、さほどでもないですが、初めて見たときは本当に怖かった・・・。他人を犠牲にしなければ救いが得られない、暗いラストも秀逸です。

主役を演じた松嶋菜々子はハマり役で、主人公が中年男性だったら絵的にイマイチだったでしょう。やっぱり、恐怖におののくのは美女でないとねえ。高野舞役の中谷美紀は続編『らせん』『リング2』にも登場、冒頭で呪い殺される智子役は若かりし竹内結子であることも有名ですね。
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