悪魔のえじき(発情アニマル)

2012年06月17日 10:33

発情アニマル アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ1978 [DVD]発情アニマル アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ1978 [DVD]
(2012/07/04)
カミール・キートン

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【原題名】DAY OF THE WOMAN/I SPIT ON YOUR GRAVE
【製作】ジョセフ・ズベタ
【監督】メイル・ザルチ
【脚本】メイル・ザルチ
【撮影】ユーリ・ハビブ
【特殊効果】ビル・タスガル、べリオ・ピカード
【出演】カミール・キートン、エロン・タボール、リチャード・ペース、アンソニー・ニコルズ、ガンダー・クリーマン
1978年/アメリカ映画/101分


【STORY】
ニューヨークから湖畔の別荘にバカンスでやってきた若い女性小説家のジェニファー。休暇を楽しみつつ執筆活動を行う彼女だったが、突如現れた地元の4人の男たちにボコボコにされ輪姦されてしまう。身も心もズタズタにされたジェニファーは復讐を誓い、男たちを一人ずつ殺していくのだった。

【REVIEW】
女性が凌辱されて復讐を果たすレイプ・リベンジムービーとして有名なものはウェス・クレイブンの『鮮血の美学』(1972年)、その換骨奪胎イタリア版『暴行列車』(1975年)、ブレンダ・ヴァッカロ主演のカナダ製の『ウィークエンド』(1976年)などが上げられますが、もっとも強烈なのがメイル・ザルチ監督の本作ではないでしょうか。

日本でも当初『サマータイム』という題名で一般公開されるはずが、過激な内容のため、急遽『発情アニマル』というタイトルに差し替えられて成人映画として公開(しかし、ピンク映画を期待して劇場に足を運んだ客たちは唖然としたのでは!?)、その後『女の日』としてTV放映されたり、初ソフト化されたときの題名は『悪魔のえじき』になっていました。2010年にはリメイク版『アイ・スピット・オン・ユア・グレイブ』も製作されましたが、本家の迫力には及ばなかったようで、本年めでたくリバイバル上映と再ソフト化とあいなりました。

実話を基にして作られたというのは定番ですが、インスピレーションをかき立てられたエピソードを語ったメイル・ザルチのインタビューが映画秘宝の7月号に掲載されているので、興味を持たれた方はご一読を。BGMを排し、徹底したリアリズムに徹した乾いた映像は、ねっとりとした『暴行列車』のアルド・ラドのものとは対極に位置するカルト・ムービーだ。

湖畔でレイプされたジェニファーがゆらゆらとゾンビのように森の中をさ迷っていると、行き先にまたも男たちが待ち受けていて、再び彼女を暴行。やっと解放されたと思って別荘に辿りつき、受話器を掴んでダイヤルを回そうとしたとき、みたびやつらが現われて、ここでも暴行を受けます。普通ここまで執拗に撮らないだろうと思わせるあたりがしつこくて、主演のカミール・キートンの演技も痛々しい。だが、前半の暴力的な凌辱シーンを受けて彼女の心理変化~アイツらに復讐を果たす~という行動も納得できるというものです。

しかしながら、その復讐の仕方がなかなか強烈。気弱なメガネのオニイチャンは誘惑して行為の最中にロープで首吊り処刑。主犯格の男はバスルームで局部をナイフで切り取って出血死。残るチンピラ2人は湖で、斧で背中を一撃&モーターボートのスクリューで粉砕!と、どれも気合いの入った殺し方になっていて、この辺りが、本作をカルト化させている要因でしょう。

しかし、全ての復讐が終わっても、爽快感も達成感の微塵も無い、リアリズムとはこういうことなんだなあ・・・という虚無感だけが残ります。本当に犯罪被害に遭われた方の気持ちは、なんともいえない~何で私がこんな目に遭うの!?~というやり切れなさがあると思います。だから、復讐していいということではないですが、「じゃあ、どうしたらいいの!?」という問いかけにも答えられません。ただ、この映画は一つの選択肢を映像として見せたのでしょうね。

6月16日より、シアターN渋谷で、復刻上映されています。詳しくはコチラ

悪魔のえじき01

悪魔のえじき02




コメント

  1. リキマル | URL | Ef5G3OlI

    Re: 悪魔のえじき(発情アニマル)

    その昔、徳間から「悪魔のえじき」のタイトルでビデオが出ていましたね。
    当時、ビデオ版を初鑑賞した時のあの衝撃は今でも忘れられません。

    昨年公開されたリメイク版も期待して見ると、今の時代に合わせた予想通りの更に残虐な復讐劇になっていました。

  2. Aki | URL | -

    Re: 悪魔のえじき(発情アニマル)

    「悪魔のえじき」と「発情アニマル」では、全然印象が違います。原題名も、バラバラですし。
    内容は今見ても、かなり強烈ですね。

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