フェノミナ

2012年12月05日 23:14

フェノミナ HDリマスター版 [DVD]フェノミナ HDリマスター版 [DVD]
(2012/09/04)
ジェニファー・コネリー、ドナルド・プレザンス 他

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【原題名】PHENOMENA/CREEPERS
【製作総指揮】アンジェロ・ジャコノ
【製作】ダリオ・アルジェント
【監督】ダリオ・アルジェント
【脚本】ダリオ・アルジェント、フランコ・フェリーニ
【原案】ダリオ・アルジェント、フランコ・フェリーニ
【撮影】ロマノ・アルバーニ
【音楽】ゴブリン、ビル・ワイマン、アイアン・メイデン、モーターヘッド、サイモン・ボズウェル、アンディ・セックス・ギャング、クラウディォ・シモネッティ、ファビオ・ピニャテッリ
【特殊メイク】セルジオ・スティヴァレッティ
【視覚光学効果】ルイジ・コッツィ
【出演】ジェニファー・コネリー、ダリア・ニコロディ、ドナルド・プレザンス、ダリア・ディ・ラッツァーロ、パトリック・ボーショー、フィォーレ・アルジェント、フェデリカ・マストロヤンニ、マリオ・ドナトーネ、フィオレンツァ・テッサリ、ミケーレ・ソアビ
1985年/イタリア映画/115分(インターナショナル版111分)


【STORY】
スイスのチューリヒの寄宿学校に転入してきたジェニファーは、長旅による疲れからか治ったはずの夢遊病が再発してしまう。そして、学校を抜け出し、夜の街を彷徨っているうちに、彼女は偶然殺人事件の現場を目撃してしまう。実は、この地では、以前から少女ばかりを狙った連続殺人事件が起こっていて、犯人は未だに捕まっていなかった。ルームメイトのソフィも襲われ、学園で孤立してしまったジェニファーは、夢遊病を発症し彷徨っているときに知り合った昆虫学者のマクレガー教授を頼る。ジェニファーが虫たちと交信できることを知った教授は、彼女に犯人捜しを依頼するが、殺人鬼の魔手はすぐ近くにまで迫っていた。


【REVIEW】
先に個人的な思い入れから言わせていただきますと、アルジェントの作品の中ではNO.1の作品であり、私をホラー映画好きにさせた記念碑的な1本です。ちなみに、確か劇場公開時中坊であった私は友達と、この『フェノミナ』かラッセル・マルケイの『レイザーバック』のどちらを見に行くかを悩んで、結果『フェノミナ』に決めて観に行った記憶があります(この決断がなければ、ホラー好きにはなっていなかったかもしれません・・・)。初めて見たホラーは、小学生のとき深夜TVで観た『ゾンビ』で、初めて映画館で観たホラーは『死霊のはらわた』。で、とどめを刺されたのがこの『フェノミナ』というわけです。

では、なぜそこまで『フェノミナ』にはまってしまったのか?ほかにも素晴らしいホラー映画は数多くありますが、多分一番多感な時期に見た衝撃が大きかったんじゃないかと思います。映画が見たくて見たくてたまらなかったころ。とりわけ怖いもの、恐ろしい映画が見たかった、渇望していた時期に見たインパクトがこの映画を忘れられないものにしているんだと思います。アルジェントが仕掛ける残酷絵巻の数々、美少女ジェニファー・コネリーの神秘的な美しさ、そして耳について離れなかったサウンド。何もかもが初体験の衝撃だったから、今もその気持ちは持続しているんでしょうなあ。

正直、今見直してみると映画としての完成度はそれほど高くない。謎解きサスペンスものとしては話がかなり乱暴だし、展開も唐突で分かりにくい。-例えば、犯行の動機は何だったのか。母親が子供を助けるためにというのは分かるが、当の子供自身は何で殺すの!?冒頭の壁から鎖を引き抜くシーンはインパクト大きいけれども、あの子供にそこまで力あんの!?マクレガー教授の前で「絶対、犯人見つけますよ」と約束しておきながら、ジェニファーの後追い捜査くらいしかせず、あげく犯人に捕まってボコられ監禁さてちゃう役立たずのガイガー警部(役立たずならまだしも、ジェニファーを驚かして、問題の蛆虫プールに落としてしまう役どころにもなっていて、ダメダメ過ぎです)。ラストの首チョンパのためにだけ、突然現れる秘書も大概だけどね。

映画としての弱点は挙げていくとけっこうあるんですが、それらを補って余りあるのが主演のジェニファー・コネリーの魅力。撮影当時14歳くらいだったというから、ビックリしましたが~自分らとそれほど変わらない年頃なのに、こんなに綺麗な娘がいるの!?と思いましたが~、主演に起用したアルジェントの眼力はさすがです。彼女はこの後『ラビリンス』でデヴィッド・ボウイと共演したり、日本でも化粧品のCMに出たりとアイドル的な人気が一時期出て、自分も写真集を買ってしまったりして・・・。懐かしいなあ。

そんな彼女が、殺人鬼に襲われるわ、蛆虫のたかった腐乱死体の浮くプールに突き落とされるわと、過激な虐め具合のミスマッチが映像として映えるんですねえ。加えて虫と交信できるという神秘性。彼女がピンチになったときに助けに来てくれるハエの大群には背筋がゾゾーっとしますが、それを見て「アイ・ラブ・ユー」と呟くジェニファーの恍惚とした表情にはうっとりしてしまいます。

共演陣もけっこう充実していて、ジェニファーの唯一の理解者マクレガー教授役に名優ドナルド・プレザンス、狂気すら感じさせる演技が迫力のダリア・ニコロディ、冒頭滝で首を切られて殺される少女役にはアルジェントの長女フィオーレが。ガイガー警部の助手のチョイ役でミケーレ・ソアビも出演。教授を世話するチンパンジーが人間よりも活躍し過ぎるのが気になりますが、ラストシーンを撮った後、ジェニファーの手に噛みついたとか。チンパンジーってけっこう猛獣らしいんで、共演するのも大変だったかもしれませんねえ。

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コメント

  1. しろくろShow | URL | -

    Re:フェノミナ

    こんばんは。

    私も公開当時映画館で見ました。確か劇場ではFMで音を飛ばす仕掛けになっていて、FM受信できるラジオとヘッドホンを持ってくるとより怖いよという宣伝がされていたような記憶があります(チラシには”クランキーサウンド”って書いてあったような気も・・・)

    アルジェント映画はヒロインが皆美形なのが好きなのですが、これは群を抜いてましたね(^_^;) あと音楽も良かったんで映画帰りにサントラレコード買ったこともふと思い出してしまいました。

  2. Aki | URL | -

    Re:フェノミナ

    コメントありがとうございます。

    クランキーサウンド、ありました、ありました。確か世界初!とか謳ってたわりに、その後他の映画では全然見かけなかった気がするのですが・・・。実際効果のほどはあったんでしょうかねえ。

    サントラは私も買いました。公開当時買ったのがどこかにいっちゃって、近年また買い直したんですが、名盤だと思います!

  3. 迷子 | URL | -

    Re:フェノミナ

    「アルジェントらしくない!」とコアなアルジェントファンからは評価が低いですが、私も大好きな作品。残虐な殺害シーンと相反する美しい音楽(私もサントラ持ってます)と風景も最高で、私の中で映画史上最も美しいホラー映画と言えるでしょうね。ただジェニファー・コネリーファンには申し訳ないですが、彼女は確かに美しいとは思うのですが、私的にはなんだか、美しすぎて人造人間みたいでエロスを感じません(ホラーの女優さんは「悪魔の沼」のマリリン・バーンズが一番エロい)。フェデリカ・マストロヤンニはマルチェロ・マストロヤンニの姪ですよね。殺され役の女の子も豪華ですし、ジェニファーの衣装は全てアルマーニがデザインしていたり、イタリアのセレブ(ここでは本来の「著名人」の意味)達が全面協力した大作ですな(笑)。ちなみに本作のVHDディスク(LDの前に惨敗した映像ソフトですがご存じですか?)はクランキーサウンドで収録されていますが、効果があるかどうかは気分的なものという印象です。

  4. Aki | URL | -

    Re:フェノミナ

    確かに『フェノミナ』でのジェニファー・コネリーは、エロスを感じさせる対象には成り得ていません。でも、だからこそ、ここまで印象に残る作品になったんだと思います。逆に、女の色気を出す女優さんではダメだったんでしょうね。子どもでもない、でも大人にもまだなりきれていない、丁度微妙な年齢の時期が、ピッタリはまった役でした。マリリン・バーンズは私も好きな女優さんの一人です。フーパーの毒々しい映像には、彼女はぴったりのはまり役だったと思います。

    VHDソフト、懐かしいですねえ。LDはパイオニア、VHDはビクターが主導権を握って進めていた規格でしたよね!?出始めの頃は、VHS、LD、VHDと多様なソフトがレコード店(死語!)に並んでましたが、LDよりも少し安かったのが魅力だったような。最初の頃はプレーヤーも高価だったため、安くなってから買おうと待っていたら、VHDは無くなり、その頃にはLDもかなりリーズナブルになってました。でも、結局LDもDVDに取って代わられるわけですが。でも、映画ファンにとってLDってなんか魅力的だったんですよねー。

    そして、『フェノミナ』のVHDにはクランキー・サウンドで収録されてたんですね~。効果的かだったかどうかは微妙ですが、やっぱり気分的なものなんですね。今となっては、ある意味レアもの!?

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