2013年01月01日 10:43
![]() | 死霊のはらわた [Blu-ray] (2010/12/22) ブルース・キャンベル、エレン・サンドワイズ 他 商品詳細を見る |
【原題名】THE EVIL DEAD
【製作総指揮】ロバート・タパート、 サム・ライミ、 ブルース・キャンベル
【製作】ロバート・タパート
【監督】サム・ライミ
【脚本】サム・ライミ
【撮影】ティム・ファイロー
【音楽】ジョセフ・ロデュカ
【特殊メイク】トム・サリバン
【出演】ブルース・キャンベル、エレン・サンドワイズ、ベッツィー・ベイカー、ハル・デルリッチ、サラ・ヨーク
1981年/アメリカ映画/86分
【STORY】
テネシー州の山奥の貸別荘に、休暇を過ごそうとアッシュたち若者5人組がやってくる。夜になり、地下室でテープレコーダーと古文書を見つけ、面白半分に再生してみると、そこにはかつてこの別荘で死霊復活の研究をしていた男の呪文が録音されていた。
その後、不気味な気配を感じたアッシュの妹シェリルが森で草木に襲われる。必死で別荘に逃げ込むが、様子が急変、死霊に乗り移られた彼女はゾンビとなり暴れだす。地下室にシェリルを閉じ込めるものの、スコットとシェリーのカップルも死霊に襲われ、アッシュの恋人リンダもゾンビと化す。一人生き残ったアッシュは、銃や斧、棒切れなどで応戦するが、ゾンビは体をバラバラにされるまで死なず、襲いかかってくる。血みどろの攻防が続く中、夜明けとともに、アッシュが見たものは・・・。
【REVIEW】
前回のレビューが『新・死霊のはらわた』だったんで・・・、というわけではないんですが、今年の1発目はホラーの名作『死霊のはらわた』で!今年は、リメイク版も公開されるそうなので、また見直してみましょう!!
言わずと知れた、日本に“スプラッター・ムービー”という言葉を定着させた記念碑的作品。血が飛沫をあげて飛び跳ねる様子(Splatter)をフューチャーした映画は、この後80年代の一大ブームとなるわけです。その火付け役でもあったこの『死霊のはらわた』を監督したのは、今や知らない人はいないであろう『スパイダーマン』のサム・ライミ。学生仲間と8mmで取った自主製作映画が話題を呼んだものを、35mmで撮り直した本作がメジャー・デビュー作になったライミはこのとき弱冠21歳。製作のタパート、主演のキャンベルも同じ学生仲間で、このトリオで続編の『死霊のはらわたⅡ』、『キャプテン・スーパーマーケット~死霊のはらわたⅢ』も製作しています。
ストーリーはいたってシンプル。別荘(というよりは山小屋)を舞台に、若者男女5人が死霊と戦う一夜を描いたもので、プロットはそれだけだが様様な仕掛けで最後まで飽きさせずに観客をグイグイと引っ張っていきます。おもしろいのはキャラクターが作りこまれている点が大きい。先に女性陣3人がゾンビになり、男性2人が対決するという構図ですが、スコットはドライで恋人がゾンビになっちゃったら、さっさと殺して小屋から逃げようとする。逆にアッシュは、リンダが乗り移られても諦めきれず、元に戻ったふりをされて痛い目にあったりする。ソフトのジャケットによく使われていたチェーンソーを構えるシーンも、結局使わずじまいだったしねー。アッシュとリンダの眠ったふりゲームがゾンビになった後も続いたりするのも可笑しいです。
斧で人体をバラバラに、スコップで首をすっ飛ばしたり、胴体が破裂して手首が飛び出したりと、ゴアシーンも期待以上の出来栄えながら、気が付くのは笑いの部分。恐怖シーンの間間に笑えるところが随所に挟まれていて、この感覚はライミならではのものなのだろう。(だから、これだけ血みどろの映画なのに、見終わった後もそんなに重くない。フルチ映画とは対照的だ)アッシュが何度も放り投げられて棚の下敷きになるとか、やたらと顔面ばかりに血しぶきが命中するとか、とにかく何でもやりすぎるとある一定のラインから笑えてくるもので、この辺、恐怖と笑いは紙一重なのかなあ~という気がします。
まあ、低予算だったため、特殊効果も手作り感バリバリで、バラバラ死体は床から皆でてを動かしてピクピクさせたとか、ゾンビの手はゴム手袋感ありありとか、その辺はご愛嬌。でも、当時TVCMにつられて劇場に足を運んで観た中学生の私にはインパクト抜群でした。「こんな映画観たことない!」小5の時に見た『ゾンビ』と、この『はらわた』、そして2年後に観る『フェノミナ』で、私の映画人生は決まってしまいました。それくらい影響力は絶大だった映画なわけで、作られてから30年以上たつ今見ても、その面白さは健在なわけであります。



↓で、リメイク版の予告編
こちらはオリジナル版の方
コメント
Paracelsus55 | URL | rEYhRaLU
Re:死霊のはらわた
Aki様
明けましておめでとうございます。
本年も宜しく御願い致します。
このリメイクなんですが、
以前、PV観たときに、
言われなければ、
『死霊のはらわた』
のリメイクとは、分からないくらいの内容でした。
”普通のティーンエイジ・ホラー”
のような感じで・・・。
原案だけ拝借して
全くの別物なのかなぁ。
完成時はもっと、原作に近づいて行くんでしょうかねぇ?
では、何卒今年も宜しく御願い致します。
~Paracelsus55
( 2013年01月03日 06:38 [編集] )
Aki | URL | -
Re:死霊のはらわた
Paracelsus55 様
明けまして、おめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします☆
そうですね、このはらわたのリメイク作、確かに言われなければ普通の若者が山小屋で襲われるホラー映画にしか見えないですよねー。
リアリティを出すのもいいですが、あのやりすぎ感のある動きやゾンビのメイクなんかは引き継いでほしい気もします。怖さを損なわずに、笑いの要素も入れるというのは至難の業かもしれませんが。
それでも、どういうふうに仕上がるのかは気になるところですね。
( 2013年01月03日 21:19 [編集] )
リキマル | URL | Ef5G3OlI
Re:死霊のはらわた
リメイク版を見て改めてオリジナル版の偉大さを感じます。
これは当時劇場へ2回足を運びパンフレットも2冊購入し、東芝映像から出た劇場版そのままをビデオ化したレンタルビデオをダビングして何度も繰り返し見たお気に入りでした。
手作り感たっぷりな特殊メイクは今見ても何ともいい感じです。
ブルーレイ版では特典映像も豊富で嬉しいのですが、今作のオリジナル版とも言えるライミ監督の短編作品「Within the Woods」を収録してくれればもう完璧だったのにと思います。
( 2013年10月13日 10:59 [編集] )
Aki | URL | -
Re:死霊のはらわた
『Within the Woods』はソフトとしては(商業用作品としては)出てないんですよね。ならば、映像特典でつけてくれれば本当にありがたいですね。
ん!?そんなのが発売されたら、また買い直さないといけないじゃん!ですね。
( 2013年10月15日 23:41 [編集] )
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