殺戮謝肉祭~屍肉の晩餐~

2010年10月08日 17:00

殺戮謝肉祭01
【原題名】LES RAISINS DE LA MORT
【製作】クロード・ゲージ
【監督】ジャン・ローラン
【脚本】ジャン・ローラン
【撮影】クロード・ビクニ―
【音楽】フィリップ・シズモン
【特殊効果】アルフレード・ティベリ
【出演】マリ―・ジョルジュ・パスカル、セルジュ・マルカン、ブリジット・ラーエ、フェリックス・マルテン
1978年/フランス映画/85分


【STORY】
恋人に会いに行くために、南仏に向かっている列車の中でエリザベスは不審な男に襲われる。顔面から不気味な液体を垂らしながら追いかけて来る男から逃れるため、エリザベスは列車を降り、一軒家に助けを求めて立ち寄るが、その家の親子も何かの病気に冒されているのか様子がおかしい。やがて、父親は娘を農具で串刺しにし、自身も死を懇願する。

その後、寒村にたどりつくが、すでに村人も奇病に冒されており、襲いかかってきた。からくも、救出隊に助け出されたエリザベスは、恋人の待つ農園へ向かう。やっとのことで、再会を果たすが―。恋人も奇病にかかっていて、変わり果てた姿に彼女は言葉を失う。最愛の人間も失い、彼女が最後に取った行動は・・・。


【REVIEW】
フランスのカルト的な監督ジャン・ローランのゾンビ・ホラー。ただ、厳密に言えばゾンビとは言い難い面もあります。主人公たちを襲うのは、農薬で汚染されたワインを飲んだ人々。身体に痘痕ができたり、膿を垂らしたりと、見た目はグロくゾンビチック。でも、襲ってくるものの、噛みついたりはしないし、人肉を欲したりもしません。どちらかといえば、伝染病にかかっている不審者といった方が適切かも。

盲目美女の首を手斧でぶった切ったり、不気味な村人の造形はまぎれもなくホラー。しかし、エリザベスの逃避行を淡々と追っていく前半部分は、なんともまったりした感じで、緊迫感を盛り上げようと言う感じが薄い。恐怖の積み重ねよりも、恋人を殺してしまい悲嘆にくれ、生首に口づけして息絶える男や、恋人の仇を取って復讐するエリザベスの姿などの方が重要視されていて、メランコリックな味わいはさすがジャン・ローランといったところでしょうか。なので、この雰囲気が好きな人は受け入れられるでしょうが、一般的な映画としてみるとつらいと思います。まあ、ホラー映画の大半は一般論の通じないものがほとんどでしょうが。




コメント

  1. たかひろ | URL | -

    更新ありがとうございます

    ホラー映画のレビューブログはZOMBIE手帖とAkiさんのブログが役立ちます。
    ジャン・ローランの名前は知ってるのですが、まだ1作も観れてません(汗)。
    サングのパーコレも少し前に届いたのですが、まだ観れてません(大汗)。
    只、Akiさんが紹介されてる作品を第ー優先で鑑賞する予定です!
    兵庫住みですが、こちらではまだ神戸の事件が尾を引いてて、ホラー好きをなか2周囲に広言出来ない感じです。そんな僕にとってAkiさんのブログは数少ない、まったり出来る峠の茶屋です。
    これからも無理なさらずに、更新されて読者を楽しませて下さい。

    PS.個人的にはネットで話題になる『リビング・デッド・ガール』が一番観たいです!(笑)

  2. Aki | URL | -

    コメント、ありがとうございます。

    今、ブログの記事のためにDVDを見直してますが、やっぱりホラー映画は楽しいですね。興味の無い人に「趣味はホラー映画鑑賞です!」なんて言うと、寒い目で見られるので、あんまり公に言えないのが淋しいところです。でも、おもしろいものは、おもしろいのですからしょうがない。悪趣味~なんて言われようが気にしないようにしています。(個人的には、昨今ヒットしているTVドラマの延長みたいな作りの邦画を見るのより、よっぽどワクワクすると思うのですが。まあ、それは個人個人の趣味嗜好ということで・・・)

    でも、神戸の事件もそうですし、M崎くん事件の余波はやっぱり尾を引いていて、ホラー映画への偏見・風当たりの強さは根強いものがありますよね。別に、コワイ映画を観た人が必ず凶悪犯罪を引き起こすというわけではないのですからねえ。あくまで、作り物の世界だから安心して楽しめると思うのですが。いかがなものでしょうか。

    なんか、愚痴っぽくなってしまってスミマセン。さてさて、ジャン・ローランですが、私も持ってるのは『殺戮謝肉祭』だけで、残念ながら他の作品は未見です。近所のTSUTAYAなんかにも置いてないし、中古品もプレミア化していてけっこういい値が付いてますよね。『リビングデッド・ガール』もamazonでは1万円近くするみたいですし。昔、お店で見かけたときに買っといたらよかったなあと思います。フランスに限らずユーロ系のホラーは、アメリカ映画と違って独特の雰囲気がありますよね。良く言えば芸術的、悪く言えば難解ですが、そういうのが“味”なんでしょうね。たかひろさんも、是非味わってみて下さい!

  3. リキマル | URL | TjCvSSL6

    Re: 殺戮謝肉祭~屍肉の晩餐~

    フランスを代表するホラー作家、ジャン・ローラン代表作ですね。
    ゾンビというよりも腐敗ワインを飲んでおかしくなった感染者ものの先駆けとも言える内容でしたね。
    ヒロインが山道を逃げまくるシーンで流れるBGMが運動会に流れる曲のようで毎回笑ってしまいます。
    この作品からジャン・ローランに一時期ハマってしまい、日本コロンビアから出ていたCDサイズのDVDを買い集めたのが懐かしいです。
    どの作品もストーリーよりもムードや雰囲気で見せる作風でホラーの中でも一般受けはしないですが、大半が駄作でどうしようもないジェス・フランコと違って今でも好きな監督です。

  4. Aki | URL | -

    Re: 殺戮謝肉祭~屍肉の晩餐~

    話の流れを無視したBGMって、よくありますが、あれはどういう意図で使われてるんでしょうか。恐怖を盛り上げようとして使用しているとはとても思えないんですが、まあこれも一種のシュールな味わい!?魅力なんでしょうかね。

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