仄暗い水の底から

2017年02月03日 23:16

仄暗い01

【製作】一瀬隆重
【監督】中田秀夫
【脚本】中村義洋 、鈴木謙一
【原作】鈴木光司
【撮影】林淳一郎
【音楽】川井憲次
【出演】黒木瞳、小日向文世、水川あさみ、菅野莉央、小口美澪
2001年/日本映画/101分


【STORY】
離婚調停中の淑美は5歳の娘郁子と2人でマンションで暮らし始める。娘の親権を夫と争っている淑美は生活基盤を安定させる必要があるため、出版社で働き始める。マンションでの暮らしは快適に思えたが、天井からの水漏れが続き、絶えず聞こえてくる足音など、気になることが続く。そんな中、郁子が屋上で子供用のポシェットを拾ってくる。気味が悪くなった淑美は取り上げ、ゴミ捨て場に捨てるが、数日後元の場所に戻っていた―。やがて、郁子の通う幼稚園で2年前に行方不明になったままの女の子がいることが判明、その女の子は淑美母娘のマンション居室の真上に住んでいた。水漏れはさらにひどくなり、目を離したすきに郁子の姿が消える。不可解な出来事の原因を求めて、淑美は階上の部屋の扉を開ける。

【REVIEW】
映画版『リング』のコンビ、原作・鈴木光司×演出・中田秀夫が贈る、ホラー映画。鈴木光司の短編集の中の1話が元ネタで、そこからオリジナルのストーリーが構築されている。『リング』のようなたたみかける恐怖感はないが、新しい生活を送ろうとする母娘に起こる非日常な出来事をじわじわと魅せる、味わい深い1本。

日本はもともと四季がはっきりしていて、雨もよく降るので、この湿気感は日本特有の感じが出ていて生々しい。雨が降り続いて、昼間なのに部屋の中は薄暗く、壁や天井のジメジメーっとした様子はそれだけで不気味だ。さらに、水栓の蛇口からは水に髪の毛が混ざっていたり、屋上の高架水槽から水が滴っていたり、エレベーターの床も水たまりになっていたりと、とにかく至る所に不気味な水気があって、カラッとしたところが全くないのが徹底している。また、もともと情緒不安定な淑美が、離婚調停がうまくいかず苛立ったり、水漏れをなんとかしてほしいとマンションの管理人に頼んでも一向に取り合ってくれなかったりと(こんなやる気のない管理人は、すぐクビになりそうだけど)、徐々に精神が圧迫されていくあたり、観ていてこちらも息が詰まってくる感じ。社会的に不利な立場の人間が、さらに追い詰められていく感じがあって、この辺つらいのだが、淑美の唯一の心の支えが娘の郁子であって、何があっても娘を守るという母性愛がこの映画のテーマともなっている。

最後、娘を守るために自分を犠牲にした母親の真意を後々郁子が知ることになるが、この辺の描写は少々蛇足感があって今一つ。ただ、デビューした頃の水川あさみが見れたのは拾いもんでした。若いッ!

仄暗い02

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