2018年01月16日 00:21

【原題名】THE HOWLING
【製作】マイケル・フィネル、ジャック・コンラッド、スティーヴン・A・レイン
【監督】ジョー・ダンテ
【脚本】ジョン・セイルズ、テレンス・H・ウィンクレス
【撮影】ジョン・ホラ
【音楽】ピノ・ドナッジオ
【出演】ディー・ウォーレス、パトリック・マクニー、デニス・デューガン、ジョン・キャラダイン、クリストファー・ストーン、ベリンダ・バラスキー
1981年/アメリカ映画/91分
【STORY】
女性キャスターのカレンは、連続殺人事件の情報提供をしてきた男エディと接触することになる。彼の指定してきたポルノショップで襲われそうになった瞬間、駆け付けた警官の銃弾でエディは撃ち殺される。カレンは間一髪で助かるが、事件のショックで精神状態が不安定になり、医者の勧めでコロニーに静養することになり、夫と2人で滞在することになるが・・・。
【REVIEW】
「狼男映画」のそれまでの固定概念を変えたのがこの『ハウリング』と『狼男アメリカン』少し遅れて製作された『狼の血族』だと思う。クラシックな狼男は顔や体の体毛が濃くなり、牙が生えているものの、まだ人間の風貌を残していたが、この3作品からは、完全に狼に変身したといっても過言ではない変わり方を見せてくれ、当時は本当に衝撃的な出来事であった。胸や腕がモリモリと膨れ上がり、爪や牙も伸びてゆき、顔面が獣に変わっていく様は素晴らしく、CGでは味わえないアナログ感が感じられ、何度見ても飽きない出来栄え(CGのスムーズすぎる変身シーンは、やっぱりなんだか馴染めない。味気がないというか、なんというか)。本作と『遊星からの物体X』とあわせて、ロブ・ボッティンの仕事っぷりは「あっぱれ!」というか脱帽しかありません。いや、本当に凄い。
特殊メイクの凄さがどうしても目立ってしまう本作ですが、リアリティーよりも劇画っぽさを出したジョー・ダンテの演出も随所に感じられ、怖さの追求よりも、どことなくほのぼのしたものを感じてしまうのもこの映画の特徴。コミックやアニメーションの影響が見て取られて思わずニヤリとするところがあります。変身シーンの凄さに気を取られて、その後の「狼男がなかなか襲ってこない」とか「車を囲んできても窓ガラスを割らずに触っているだけとか」ちょっと気の抜けたようなところはご愛嬌ながらも、全体的には愛すべきB級映画の範疇ということで。


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昨年末に発売された、ブルーレイ版Ⅰ・ⅡのコレクターズBOX。ジャケットデザインには賛否両論あるようですが、ブルーレイ化されるということは、それだけ需要・人気ともあるわけだということで・・・。
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