ダイアリー・オブ・ザ・デッド

2011年02月20日 00:16

ダイアリー・オブ・ザ・デッド01
【原題名】DIARY OF THE DEAD
【製作】ピーター・グルンヴォルド、サム・エンゲルバール、アート・シュビーゲル
【監督】ジョージ・A・ロメロ
【脚本】ジョージ・A・ロメロ
【撮影】アダム・スウィカ
【編集】マイケル・ドハティ
【特殊メイク】グレッグ・ニコテロ、ガスライト・スタジオ
【出演】ミシェル・モーガン、ジョシュ・クローズ、ショーン・ロバーツ、エイミー・ラロンド、ジョー・ディニコル、スコット・ウェントワ―ス
2007年/95分/アメリカ映画


【STORY】
森の中で卒業制作の映画(主役がミイラのホラー映画!)を撮影中の大学生たちが奇妙なニュースを耳にする。ラジオから流れて来るのは、各地で死者が甦り人間に襲いかかっている、というにわかには信じがたい出来事だった。不安にかられ、家路を目指して車で移動する彼らが目にしたのは、人影の消えた街をうろつくゾンビの群れだった。次々と仲間が犠牲になってゆく中、映画監督志望のジェイソンは、自分目撃している事実をカメラに記録し、人々に伝えようと決意する。

【REVIEW】
モダンゾンビ映画の生みの親にして、ホラー映画の巨匠ジョージ・A・ロメロが『ランド・オブ・ザ・デッド』に続いて発表した作品。ロメロがゾンビ映画を撮る・・・!それだけで、ファンは期待を押さえきれなくなるほどワクワクしてしまいそうですが、それまでの作品とはかなり毛色の違う映画に仕上がっています。

これまでのリビングデッド・シリーズは世界観も時代も、それなりに繋がりがありましたが、今回は違います。高度に情報が発達した現代社会にゾンビが突如発生したらどうなるか!?そのリアルな今の映像をPOV~主観映像で追っていきます。ゾンビはどのように発生したのか、そしてそのとき人々はどのような行動をとるのか―。世界中にインターネットの網が張り巡らされた現在、メディアだけでなく一般の人々も個々に情報を発信可能であり、何が真実で何が虚実なのか、明らかに情報過多に堕ちいっている今の世界を冷やかに見つめるロメロの視線は健在だ。

『ランド・~』が有名な俳優を使って大作的な趣きだったのに対して、『ダイアリー・~』は明らかに低予算のインディペンデントな映画作り。個人的には、こういう手作り感溢れるチープな雰囲気の方が、ホラー映画にはお似合いではないかと思ったりします。そういう意味では、ロメロ自身も肩の力を抜いて気楽に撮った、原点回帰的な感じもします。

しかし、その気楽さが仇となったのか、『ブレアウィッチ・プロジェクト』や『クローバー・フィールド』などの主観映像映画に比べると、緊迫感やリアルさに欠けるのも事実。カメラの手ぶれ感が少ない分酔いにくいが、普通にカット割りした映画と変わらない感じがしてしまいます。また、BGMを無理やり付けたのもマイナスに作用しているし、主人公の行動も不自然で感情移入がし難いのは残念だ。行く先々で死者に襲われるのだが、あまりにも単調なテンポに恐怖感は薄く、本当に“ダイアリー”な淡々としたストーリーでラストまで行ってしまいます。この辺、『ドーン・オブ・ザ・デッド』や『28日後・・・』みたいな全力疾走系ゾンビだったら、迫力とかスピード感も出たと思うんですが、いやいや、ロメロにはやっぱりノロノロゾンビでないとしっくりこないような・・・。なんとも中途半端な印象になったのは拭いきれない。

アーチェリーでサクッと脳天を射抜いたり、塩酸で頭が溶けるのをリアルに追ったり、電気ショックで頭を破壊したり・・・と、ゾンビの撃退法のさまざまなバリエーションを披露しているのはおもしろい。毎回毎回、新しいのを思いつくなあ~と、感心感心。冒頭で撮影していたホラー映画と同じシチュエーションで、後半にミイラ男役がゾンビ化してヒロイン役の女性を襲うシーンは笑ったが、全体的に残酷シーンも控えめで、やっぱりそれほど怖くない。ドキュメンタリー出身のロメロだけに、やるならば徹底したリアリズム(笑いなんかも排除して)に拘った1本を撮ってほしかったですねえ。





コメント

  1. たかひろ | URL | -

    Re: ダイアリー・オブ・ザ・デッド

    僕的には『サバイバル~』は大好きなのですが、本作は色んな意味で残念な映画ですね。
    まあロメロ爺さんが新たなる序章を描いてくれたので、今後の展開が楽しみです☆

  2. Aki | URL | -

    Re: ダイアリー・オブ・ザ・デッド

    完成度、満足度はともかく、“こんなゾンビ映画もあっていいじゃないか”と思えば、さほど落胆はしないかと・・・。しかし、ロメロだからやっぱりあれこれ言われちゃうんでしょうね。

  3. リキマル | URL | 1jhbtX.k

    Re: ダイアリー・オブ・ザ・デッド

    「死霊のえじき」以降のロメロゾンビでは「ランド」が一番気に入ってます。
    世間的には評判はイマイチみたいですが、あの世界観とゾンビ化しても復讐を遂げようとチョロやアーシア・アルジェント演じるキャラなどが魅力的でした。
    「ダイアリー」はラストのパニックルームに入って終わりっていう部分がイマイチでした。
    どうせならショッピングモール系な場所へ行ってENDにすればよかったんじゃ。
    同じキャラが出た「サバイバル」はスケール感が小さくなっていましたが、双子姉妹の一人がゾンビ化して愛馬で疾走するシーンが好きです。
    先日、アマゾンのDVD3枚3000円キャンペーンに入っていて思わず注文しました。

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