メイ

2020年03月23日 07:25

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【原題名】MAY
【製作】マリアス・バルチュナス、スコット・スタージョン
【監督】ラッキー・マーキー
【脚本】ラッキー・マーキー
【撮影】スティーブ・イェドリン
【音楽】ジェイ・ラケット
【出演】アンジェラ・ベティス、ジェレミー・シスト、アンナ・ファリス
2002年/アメリカ映画/94分


【STORY】
動物病院で働くメイは、生まれつきの目の障害と内気な性格もあって友達がいなかった。唯一心を許せるのは、幼いころ母親がプレゼントしてくれた人形のスージーのみ。そんな彼女にも好きな男性ができる。自動車工場で働くアダムに心を寄せるメイは、ふとしたことをきっかけに彼と付き合うことになり、幸せな時間を過ごすが、のめりこんでいくメイが見せる奇行に驚くアダムは次第に彼女と距離を置くようになる。そんな彼女を職場の同僚ポリーが慰めてくれるが、彼女ともやがてうまくいかなくなっていく。再び独りになり、精神的にも追い詰められていくメイ。そんなとき彼女はふと気が付く。「友達ができないのなら、自分で作ればいい―」職場の手術器具を持ち出したメイは、気に入った人間のパーツをつなぎ合わせて究極の友達を作ろうとする。

【REVIEW】
ホラー的な要素は、狙いを定めた相手を容赦なく殺して集めた人体のパーツで体をつなぎ合わせていく下り(※メイは裁縫が趣味で、衣装も自分でミシンを踏んで作っていくので、人体パーツもササっと縫い上げていく)。それまでは、なかなか社会に溶け込めず、友人や恋人づくりに苦労する青春ドラマの色が濃い。不器用でコンプレックスの多いメイが人並みに恋し、それを成就させようと四苦八苦するのはよくあるお話だが、他人とうまく噛み合わず、すれ違い離れていくのを見ているのは切ない。まあ、相手方からしたら性格が合わなけりゃ、行動が理解できなけりゃ別れようと考えても普通かもしれんが、逆の立場のメイからしたらもうこの世の終わり~絶望の淵・・・みたいになっているわけで、殺されるほうは何で殺されているのか理解できないだろうなあと思う。現実でも人間関係で悩んで殺人を犯してしまうのは、たぶんこんな感じじゃないかと思えるので、なんだか本当にやるせないものがズズーンと残るストーリーだ。

救いがあるとすれば、殺される登場人物が軽いノリのタイプが多くてそれほど可哀そうに思えないところと、ラストにメイが少し満足した笑顔で息を引き取っていく姿が映っていたところか。孤独は現代でもいろいろな世代と国々で社会問題化しているが、決して他人事ではない身近に潜むリスクであると思う。メイだって、誰か一人でも理解してくれる、側にいてくれる人間が居たら絶望の末に凶行に及ぶことはなかったはずだろうし、自分だって孤独な時間が延々と続いていったら理性を保っていけるかなんて保証はない。

主人公のメイを演じたやたら目力のある女優アンジェラ・ベティスは、フーパ―の『ツールボックス・マーダー』でも主役を張っていた人。彼女の演技力でこの映画はほぼ成り立っているといっても過言ではないと思う。惜しむらくは、最後の人体パーツの作成場面の描写が割とマイルドだったこと。同じような内容では、頭のおかしくなったオジサンが人体パーツでジグソーパズルを作ろうとする『ブラッドピーセス~悪魔のチェーンソー』が振り切った描写で楽しませてくれているので、ついついそんなレベルの映画を想像していたので、血糊が足らなかったのが寂しく感じたんだと思います。

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