ガバリン

2020年11月12日 20:51

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【原題名】HOUSE
【製作】ショーン・S・カニンガム
【監督】スティーヴ・マイナー
【脚本】イーサン・ワイリー
【撮影】マック・アールバーグ
【音楽】ハリー・マンフレディーニ
【出演】ウィリアム・カット、ジョージ・ウェント、リチャード・モール、ケイ・レンツ、メアリー・スタヴィン
【製作年度】1986年
【製作国】アメリカ
【上映時間】93分


【STORY】
ホラー作家のロジャーは、相続した叔母の屋敷に引っ越してきた。ここでは以前幼い息子が失踪、それが原因で妻とも離婚した経緯があり、家主の叔母は首をつって自殺していた。曰くつきのお化け屋敷であったが、息子の手掛かりを探すのと新作小説を執筆するため、生活を始めることに。ある晩、叔母の幽霊を見たロジャーは屋敷内で怪物と遭遇し始める。やがて、記憶はベトナム戦争に従軍していた頃に遡る。ロジャーには戦友のベンという男がいた。二人で行動していた時、ベンは負傷しロジャーは助けを求めて隊へ戻るが、ベンを助けることができなかった。そして、息子の失踪が、この忌まわしき戦争時の体験が原因であることを確信したとき、ベンの亡霊が現れる。

【REVIEW】
制作:ショーン・S・カニンガム、監督:スティーヴ・マイナー、音楽:ハリー・マンフレディー二の“13日の金曜日”トリオによるホラー・コメディー。ロジャーが越してくる屋敷にはいろいろな怪物が出てくるが、日本公開時には、独自のネーミングが付けられてキャラがクローズアップされていた。妻のサンディから変身するのは「ダイエット・デブリン」、亡霊ゾンビは「ビッグベン」、クローゼットから現れるモンスターは「アイトラム」など、この辺のノリは『バタリアン』のネーミングとも同じ感じ。モンスター群も見かけはグロいが、残酷さはなく、むしろどことなくユーモラスさが漂う。血糊が画面に飛び散ることもなく、ファミリーで楽しめる健康的なホラー映画な作りとなっている(ちなみに、日本公開時は「パズル・スリラー」なるキャッチフレーズが付けられていた)。

だからといって大人が楽しめないというわけではなく、ロジャーやベン、隣人らのキャラも立っていて面白いし、細かな笑いも所々に散りばめられていて飽きない。怖さを突き詰めていく王道ホラーもいいが、この『ガバリン』のように肩ひじ張らずお気楽に見る小品も悪くはない。アメリカ映画のいいところは、こういう一見子供向けのジャンル映画を予算をかけて真面目に制作して、子供も大人も楽しめる作品を作ってきたことじゃないかと思う。今見ても、モンスターの造形はいい。CGじゃない手作り感満載の質感が良いんですよ。

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